程々の家の理想と現実(建築編・その1)
他人のトラブルが大好きという熱狂的な読者層に支えられ、この手の話題になった途端にアクセス数がウハウハになり、我が身を削って本当によかったと夜な夜な妻と子の肩を抱いてこの国の未来を憂いている日々であります。というのは嘘で、今日も元気に更新します。
さて、前回までは工期についての理想と現実について書き散らかしてまいりましたが、今回は建築について感じたことなんかを。あ、ここでいう建築というのは建物そのもののほか、仕上げだったり収まりだったりといった部分も含みます。
【建築】
理想:程々してる
現実:まあ程々してる
前回の工期と違って数字が出てくるものではないため、極めてふんわりした表現になってしまいますが、なんと言えばいいのか、つまり大まかに言って満足しているというのが感想であります。考えられる理由としては2つ。
① 程々の家の基本設計が優れている
② 大工さん(と基礎屋さん)が当たりだった
この程々の家、以前の記事でもご紹介したとおり、企画住宅という範疇に含まれる(はず)建物で、基本となる骨組み部分には共通した設計図がございます。まあ、言い換えればその設計図を崩さない範囲でしかカスタマイズできないわけですが、そんなのは承知の上なので、その点についてはこれっぽっちも文句はございません。
大体においてこの手の工業製品というのは、素人が口を出せば出すほど構造的にはロクでもなくなっていくのがよくあるパターンなのですが、つまりこの程々の家の場合はそういったことができません。なので、作りやすく無理のない構造が、私たち一家3人んの程々の家においても守られていると言っていいような気がします。
それは基礎屋さんや大工さんからちょろっと聞いた話からも伺えまして、BESS東葛から寄越された施工マニュアルはペラペラだし、内装の仕上げは確かにめんどくさいけど、建物自体はとってもシンプルとのこと。
その言葉通り、施工中にいろいろ見てみても、とりあえず基礎と大工仕事に関してはミスらしいミスもみつからず、それどころかとってもキレイに作られていて、実際に住んでみても不具合らしい不具合もなく、とっても快適に生活できております。サンキュー大工さん。
それじゃあなんで理想と現実でちょっと現実が落ちるような表現になっていたかといいますと、そもそもの図面を作成する設計と、その設計を実現するための施工管理になかなかの不満があるからということになります。
設計については、これまでの記事でも何度かご紹介いたしましたとおり、こちらからの希望や提案に対して、BESS東葛さんからはこんな感じの対応をされることが大変多かった印象です。
① 無理って言われる
② 理由を聞くとBESS本部がって言いだす
③ 本部に聞いてみてって言うとしぶしぶ図面を起こしてくれる
④ でもその図面が思ってるのと違う
⑤ 思ってる通りの図面が出たと思ったら実際には作れなかったりする
えー、まず①②③は論外。でもって、まあ④は残念ながらよくある話といえばよくある話なので仕方ないとして、⑤はプロとしてどーなのよという気が強く強くいたします。
で、文句を言っててもしょうがないので、なんでそんなコトになってしまうのかという点をちょっと考えてみました。
上の図は今回私たち一家3人の程々の家を建ててくれた方々の相関図。アールシーコアはほとんど関係ないとして、実際に契約をしたのは千葉県エリアを担当するBESS東葛展示場を運営する、BESSーZEROという会社でございました。
とはいえ、この会社は基本的に営業のみを行う会社のようでして、実際の設計や施工については、私たちの場合は今山住建さんという会社が行っておりました。つまり、建築部分についてはまるっと下請けに出してるってことですね。
あ、ちなみにコレは一括下請けといって建設業法で禁止されている行為なのですが、何にでも例外規定というものがありまして、事前に発注者(つまり施主さん)に書面でその旨を伝え、承諾を得た場合には問題なしとされております。私たちの場合にはBESSーZEROさんと交わした契約書にその旨が記載されていたのでセーフ。
そういうふうに書くと、じゃあ打ち合わせとかはどうなってんのなどと疑問に思われるかもしれませんが、契約後のプランニングなんかは全部下請けの今山住建さんのスタッフと直接やり取りすることになりまして、でもってそのスタッフさん方もBESS東葛って書いた名刺を渡してくるので、施主さんは良くも悪くもその辺の事情を気にする必要がありません。
で、この話の流れだと、つまり不満があるのは今山住建さんということになってしまいますが、まあぶっちゃけその通りでもあり、そうでもなかったりもするので、次回に続きます(おい)。
次回「程々の家の理想と現実(建築編・その2)」につづく
程々の家の理想と現実(工期編・その2)
なんというか、前回マジメにとか前置きして書き始めたらやっぱり脱線して、よくよく読み返したら脱線どころか下ネタに走っていることに気づき、自らのダメさ加減に驚愕しております。というわけで、なんかいろいろブーブー言ってますが、引き続き努めて明るくお届けしていきたいと思います。
予定より半年遅れてようやく引越せた私たち一家の程々の家。なんでやねんと原因を究明していったところ、BESS東葛さんが役所に書類を出すのが遅かったという極めて単純な理由が判明いたしました。
私「しょうもないですなあ」
妻「でもちょっと待って」
私「?」
妻「書類提出に4ヶ月かかったわけやろ?」
私「はい
妻「でも結局許可は9月中旬には出とるやっか」
私「はい」
妻「そしたらこのメールおかしくない?」
私「えーとつまり」
妻「この時の予定だと、7月に許可が出て8月に基礎着工ってなっとるやろ?」
私「たしかに」
妻「でも実際は9月中旬に許可が出て基礎に着工したのが」
私「11月中旬ですなあ」
妻「遅っ!」
私「ちなみに上棟したのが12月中旬で完成が3月下旬となっております」
妻「遅っ!!」
上の表は、当初の予定から遅れた日数を、工程別にだいたい表してみたもの。なるほど、こうやってきっかり24週間、つまり6ヶ月遅れたということですね。
で、百歩譲って開発許可が遅れたっていうのは不慣れということで分からなくもありませんが、残りの工程までどんどん伸びてったというのはこれまた不可思議な話であります。というか、上流の工程が遅れたら、下流の工程で取り戻そうとするもんじゃないのというごく当たり前の疑問が。
というわけで、建築業界に詳しいとあるお方に伺ってみました。またの名を友人とも言います。
友「あるあるwwwwww」
私「困ります」
友「ポイントは黄色いトコだね」
私「上のグラフの?」
友「そこって何やってるかわかる?」
私「順番待ち」
友「ブー」
私「ぐぬぬ」
友「段取りだね」
私「あ」
友「資材手配したり職人さん手配したり」
私「おお」
友「あと上のメールにキットって書いてあるでしょ?」
私「はい」
友「コレ建物の主要パーツのことなんだけど、発注から到着まで3ヶ月くらい」
私「ほう」
友「だからフツーは工程組んだら先に頼んどく」
私「ほほう」
友「許可下りたのは?」
私「9月中旬」
友「キットが届いて上棟したのは?」
私「12月中旬……あっ!」
友「先に頼まないとそうなる」
私「ヒェ〜ッwwwwwwwwwwwwwwwww」
お仕事はなんでも先読みが大切ですが、つまり今回の建築については、たいへん律儀に順番こでお仕事を進めていった結果、あらゆる部分で待ちが多くなってしまったのではないかという推察。ずいぶんと的確な指摘をしてくるじゃないか、友よ。ただのバカだと思ってたのに。
友「あと建築工事ね」
私「はい」
友「大工さん何人だった?」
私「1人」
友「最初の予定はコレ2人体制でやるつもりだったね」
私「マジで!」
友「だってこんなめんどくさい建物、1人で2ヶ月で終わるわけないじゃんw」
私「確かに大工さんめんどくさいって言ってた!」
友「そらそうよ」
私「オマケにやりたがる人がいないって言ってた!」
友「事前の段取りがガバガバだから人集めらんなかったんだろね」
私「ファーwwwwwwwwwww」
段取り八分に仕事二分ということわざが今ほど身にしみることもありませんが、とにもかくにも段取りをミスったぶん、素直に工期が延び伸びになって、見事完成に至ったわけであります。なんとまあありがたい。
私「ていうか、誰が段取りしてるの?」
友「フツーは現場監督」
私「現場監督ってコレ?」
友「スゴいなこの写真wwwwwww」
私「このお兄ちゃんが現場監督って自称してたけど」
友「オレこんな作業してるトコ写真に撮られたら土下座して消してもらう」
私「このお兄ちゃんが段取り悪いせいで遅れたんか?」
友「まあ開発許可申請は家屋調査士さんがやってるだろうし」
私「くそう、趣味の悪いNV350なんか乗りやがって!」
友「キットの発注は設計のほうがやるだろうし」
私「くそう、野球の下手な筒香みたいな顔しやがって!」
友「この監督は資材とか職人の手配がメインだろうね」
私「くそう、壊れたAIみたいな受け答えばっかしやがって!」
友「聞いてくれてる?」
と、まあ、ここではネタとして野球が下手な筒香みたいな見た目で、壊れたAIみたいな中身の、趣味の悪いNV350に乗ってる監督さんを悪し様に罵っておりますが、話をぐーんと元に戻して、一体なにに腹を立ててるのかというと、そういった経緯を一切知らされないまま、ズルズルと引渡しの日が伸びていったことだったりします。
いや、腹を立ててるというより、悲しいと言ったほうが適切かもしれません。
一般的な注文住宅と比べれば、そりゃこの程々の家はどちらかと言うと建売に近い作りでして、基本は全部おまかせで施主は完成するのを待ってればいい話、というのは理屈としては分かります。
それを承知の上で思うのですが、全期間を通してBESS東葛さんから感じたのは「どうせ相手は素人なんだから黙っときゃわかんないだろ」というスタンス。「黙っときゃわかんない」の部分は「説明なんかしたってどうせわかんないだろ」に置き換えてもいいかもしれません。
あー、なんか文字にするとすっごい強い表現になっちゃいますが、もちろんこんなコト直接言われたわけでもなければ、冗談めかしてそういう風に言ってみても「そんなことないですよ〜(笑)」と返していただける程度の良識はございました。
でもね、やっぱりそういうのって分かっちゃうと思うのですよ。なんていうか、あの、小学生の時とかによく直面する「子供は黙ってなさい」っていう大人の態度と、そう感じた時の疎外感。それに近い感じ。
とはいえ、こちとら悲しいことにもういい大人でして、残念ながらそう簡単に言いくるめられるほど人が好くもないわけで、でもそういう人たちに真正面から怒ってみても何も変わらないというコトも学んでるわけで。
というわけで、工期をいつのまにか伸ばされたり、そのために必要な書類を勝手に用意されたり、でもって最後に帳尻を合わせるために雑な仕事をされたりしても、腹が立つというより、ただただ悲しいというか虚しいというか、そんな気持ちになってしまうのであります。
努めて明るくとか言ったクセにものすごーく鬱々とした記事になってしまいましたが、私はお酒一滴も飲めないのでご安心ください。差し入れは甘いものでお願いします。繰り返します。差し入れは甘いものでお願いします。
次回「程々の家の理想と現実(建築編・その1)」につづく
程々の家の理想と現実(工期編・その1)
施主検査というか引渡しの時に大変残念な思いをした私たち一家3人の程々の家。ずっとモヤモヤしていたのですが、やっぱり文章にするとそれなりに考えもまとまりますし、私の精神衛生的にもいい効果を与えてくれるようです。ふう。
全3回でお伝えした施主検査の様子。サムネールを見返すとサラリーマン珍太郎、ホームラン8本打たれた番長、仁義なき戦いの菅原文太と、私の心情を如実に表していて大変興味深かったりします。
で、今回はちょっとマジメに、一体全体何が気に食わないかということを考えてみます。画像少なめ文章多めですがご容赦を。
一般的に、気に食わないということは理想と現実に何らかの差が生まれているからと考えられます。出てきたハンバーガーが写真より小さかったり、届いたクルマが写真よりボロかったり、やってきたお姉さんが写真と全然違ったり。
妻「(#^ω^)」
私「ひえー!」
というわけで、今回の家造りで、いったい何が気に食わなかったのか、理想と現実というトコロで考えてみましょう。
【工期】
理想:9月ごろ引越し(契約から6ヶ月)
現実:翌年4月中旬引越し(契約から13ヶ月)
コレはたいへんたいへん不満であります。何度か書いているように、今回家を建てるにあたって、なるべく早く引越したいという希望を持っておりました。理想は上に書いたように6ヶ月。とはいえ、買った土地が市街化調整区域ということもあって、プラス2ヶ月の11月までは譲歩いたしました。
いやあ、まさかそこからもう半年掛かるとは。というのが、今の正直な感想でございます。ははは。
いやね、こちらも子供じゃないので、何が何でも約束守れというつもりは毛頭ございませんで、何かの事情があって遅れてしまうのは仕方ないと思うのですよ。ていうか、私もよく遅刻しそうになって今向かってますとか言ってるし(おい)。
ただ、何の説明もなくさらっと半年遅れるのはなんかもうスゴいとしか言いようがないというか、せめてなんか「協議の上納期を変更しました」的なアリバイくらい残しとけよというか、あと完成保証の期間延長するのくらい同意するからお願いだから勝手にハンコ買ってきて私たち名義の書類作るのやめてというか、ツッコミどころが多すぎて疲れました、はい。
妻「まだ言いたいことがあるばい!」
私「はいなんでしょう」
妻「遅れた理由聞いたら『役所の開発許可が遅れたから』て言うてたやっか」
私「あれホントに遅かったんじゃないの?」
妻「調べました」
私「ヒェ〜ッwwwwwwwwwwww」
妻「その結果」
私「はい」
妻「申請出すのが遅かっただけばい」
私「マジで!?」
えー、私たちがBESS東葛さんと契約したのが去年の3月。でもって、そこから建築許可が出たのが9月上旬。さすが市街化調整区域、許可が出るのに半年もかかるのかなどと考えておりましたが、なんか妻によるとそうじゃない、と。
妻「市街化調整区域だと、建築確認申請の前に開発の許可を取る必要があるとね」
私「ほう」
妻「その開発許可申請にも事前協議ってのがあって」
私「ほほう」
妻「事前に仮の図面やら何やらを見て、問題ありそうなところを潰して」
私「ほほほう」
妻「で、実際の申請をスムーズにするための仕組みなんよ」
私「なぜそんな面倒な」
妻「窓口は市だけど実際に開発許可出すのは県だから」
私「ほう」
妻「県に書類上げて突っ返されるとそれだけで1ヶ月無駄になるやっか」
私「なぜそんなにw」
妻「開発許可を出すための会議が月1回だから」
私「マジでwwww」
ということで、できるかぎりタイムラグをなくすために事前協議という仕組みを作っていて、というわけで図面とかが固まりきる前にとりあえず持ってきてNGポイントを把握してほしい、という流れのようであります。
ところが今回BESS東葛さんは、事前協議では見もしないような家の細かい仕様が全部決まるまで申請を出さず、でもってソレとは関係ない排水計画でNGを出されていたとのこと。ううむ。
結局5月末に出した事前申請に回答が来たのが7月上旬。でもって、その回答をもとに申請内容を修正して、正式な開発許可申請を出したのが7月下旬。でもって、8月上旬と意外とすぐに開発許可が下りております。
私「てことは開発申請で役所の手続きに掛かった時間って」
妻「実質1ヶ月半やね」
私「役所いけるやん!」
妻「まあ、まだそこから建築確認申請があるけど」
私「フツーここからはじまるやつですね」
妻「コレは9月上旬に出されてて」
私「ガッツリ夏休み取ってて草wwwwwwww」
妻「1週間後には確認下りとるばい」
私「役所いけるやん!!!!」
というわけでまとめますと、通常3ヶ月ほどかかるとされている市街化調整区域の開発許可申請。私たちの場合は実質2ヶ月弱と、むしろたいへんスムーズに許可が下りている案件ということがわかりました。
私「えと、じゃあ、3月中旬に契約して9月中旬に許可が下りてるわけだから」
妻「ちょうど6ヶ月」
私「そのうち役所にあったのが2ヶ月で」
妻「BESS東葛さんにあったのが4ヶ月」
まあ、なんというか、そりゃまあひょっとして市街化調整区域に家建てることなんてそんなないのかもしれませんけど(そりゃそうだ)、だったらだったで最初から「不慣れなんでお時間いただくかもしれません」くらい言ってもらったほうが、こちらとしては心の準備ができるわけで。
でもって、あまつさえそれを他人のせいにするのは感心できないなあ、などと小学生並みの感想を抱くわけでございます。つか、他人ていうか公務員のせいにしちゃったから、同じく公務員であるところの妻から余計な怒りを買い、公務員ネットワークでイロイロと調べ上げられちゃって、提出した書類のハンコも筆跡も違うとかまでバレちゃうし。ていうか公務員こわい。
私「納税者としてひとこと言いたい」
妻「なんね」
私「市役所の個人情報の管理はどうなっているのだね!」
妻「私の名前で申請出しとるしなんの問題もなかろうもん」
私「そうですねwwwwww」
妻「ムフー」
私「ん、でも建築確認が下りたのって9月の中旬だよね?」
妻「そう」
私「地鎮祭いつだったっけ?」
妻「11月上旬」
私「どゆことーwwwwww」
写真もろくすっぽないまま長くなったので、ふたたび連載化となりました。楽しくないお話ではございますが、よろしくお付き合いのほど、平にお願い申し上げます。
次回「程々の家の理想と現実(工期編・その2)」につづく
施主検査で悲しい思いをする話(その3)
何だかよくわかりませんが、この施主検査のお話になったとたんアクセス数がすごいことになり、いかに皆様他人の不幸が大好きかということを痛感しております。ちくしょう。というのは嘘で、やる気もひとしおでございます。
というわけで、本日もハイエナのような、もとい、新築に向けて夢と希望の炎を燃やし続けている読者の皆様のために、我が身を削ってネタを提供いたします。息子よ、これが父の生き様だ!
妻「0歳児にアホなこと言わんで」
私「ごめんなさい」
そんなこんなで施主検査の帰り道。とりあえず美味しいものを食べ、人間らしい心を取り戻したところで、今後の予定を考えることに。
① BESS東葛に殴り込む
② 銀行に行って土下座する
③ 小人さんを雇って家を完成させる
妻「これは考えるまでもなかばい」
私「というと」
妻「①やね!」
子「たいたいたいやーい!」
私「こらこら」
妻「言ってわからないなら身体で分からせてやらんば」
子「たたいやたいたーい!」
私「えーと」
どうやら人間らしい心を取り戻したのは私だけだったようなので、説得に説得を重ねてとりあえず銀行へ。すんませんおうち出来てませんでしたー。
銀「知ってたwwwwwwwww」
私「ですよねーwwwwwwww」
銀「とりあえず28日まで伸ばしといた」
妻「それ間に合わなかったらどがんすっとですか?」
銀「耳揃えて返して」
私「血も涙もないwwwwwww」
先日の家屋調査士さんによる写真がどれもこれも工事中だったため、当然のことながら登記ができず、本来だったらつなぎ融資分を一括返済しないといけないようなのですが、どうやら社内でイロイロやりくりをしていただき、なんとか28日に引渡しが完了すれば大丈夫なようにしてくれたとのこと。
というわけで、残り5日でなんとかするようBESS東葛さんに釘をさし、でもってあっという間に問題の3月28日。ドキドキしながら現場に向かいます。あれなにこのデジャヴ。
私「こんちわー」
監「どもです」
私「直ってますかー?」
監「いちおう(ドヤ顔)」
私「なにそれwwwwwwww」
自信満々に自信なさげな発言をされてしまい、こちらとしては混乱の極みなのですが、めぼしいところを見て回ります。まずは外から。
私「えーと、この外壁のキズのところは」
監「パテ埋めしました」
私「パテ見えちゃってますけど」
監「パテ埋めしましたから」
私「色は?」
監「同じ茶色ですから」
まあ、アレだ。色なんてのは人それぞれだからな。茶色って言ったら茶色だもんな、たしかに。うん。じゃあ、次は中だ。
私「えーと、この引戸の端っこが割れてたのは」
監「接着剤で補修しました」
私「ヒビが丸見えなんですが」
監「どうせまた割れますから」
私「えーと」
監「もちろん割れにくくなるように下のガイド位置を修正しました」
私「床に穴が空いちゃってますけど」
監「ガイド位置を修正しましたから」
まあ、アレだ。ガイドの場所をズラしたら、そりゃあ穴も開くよな。うん。でもって、ズラしたんだから塗装の跡が残っちゃうのも当たり前だよな。とはいえ、床がホコリだらけなのはさすがに引っ越すにあたってアレだな。
私「あとここクリーニングっていつ入るんですか?」
監「もう入りました」
私「この床のゴミが目に入らぬか」
監「ゴミですね」
この監督はアレか? 鳥谷か? そんじょそこらのAIじゃ考えつかないような返しだぞ。ていうか現場でほとんど見かけなかったから、全然キャラクターがつかめてなかったぞ今まで。って、そうだトイレのドアってどうなったっけ?
私「あとキズが入ってたトイレのドアは?」
監「今から交換します」
私「建具屋さんは?」
私「私がやります(ドヤ顔)」
まあ、もともと建具系の職人さんだったのかもしれないし、手先が器用なのかもしれないし、あ、でも手先が器用ならもうちょっと他のとこもちゃんと直したり塗ったりするはずだけど、でもトイレのドア交換だけは得意なのかもしれないし、おまかせしてみようそうしよう。
私「すいませんちょっといいですか」
監「はい」
私「ここに私が敷いた白いタイルカーペットがあります」
監「はい」
私「養生って」
監「下にビニール敷いてますよ?」
私「新品のキレイなキズひとつないドアの下にあるのは私にも分かります」
監「はい」
私「新品のキレイなキズひとつないドアの下にしかないのも分かります」
監「はい」
私「帰りますんで引渡証ください」
監「はい」
私「あとカギください」
監「はい」
と、まあ、このようにして無事に引渡しも終わり、カギも手に入れ、そのままいそいで銀行に行って最終金の決済もなんとか終わり、名実ともに私たち一家3人の程々の家がこの世に生まれ落ちたことと相成りました。ばんざーい。
で、ココからはちょっと真面目な話。って、書こうかと思ったけど、これまたずいぶん長くなっちゃったので、もういっぺん記事を改めさせてください。
次回「程々の家の理想と現実(工期編・その1)」につづく
施主検査で悲しい思いをする話(その2)
大変緊迫した状態で施主検査および引渡しの日を迎えた私たち一家3人。というのも、この日に程々の家が完成していないと、銀行様がお金を貸してくれなくなってしまうのであります。あなおそろしや。
というわけで、BESS東葛さんにくれぐれもよろしくと念を押して迎えた3月23日。現場監督によればラスト1週間で追い込みをかけるとのことでしたので、不安半分、ワクワク半分で現場に向かいます。というのは嘘で、不安9割9分、あきらめ1分で現場に向かいます。こんちわー。
私「!」
妻「!!」
まあ、外にいろんな資材が投げっぱなしで、オマケになんか掘ったり埋めたりしてるのはまだいいとして、なんか足りないよなあ、コレ。
私「ウッドデッキがないwwwwwww」
妻「ファーwwwwwww」
外でそんなはずはないとか実はこれで完成なんじゃないかとかバカには見えないウッドデッキなんじゃないかとか騒いでいたら、中から現場監督が登場いたしました。というわけで、とりあえず上がる前にコトの次第について現場監督に確認いたします。
私「今日までに完成という話は」
監「聞いてます」
私「このウッドデッキは?」
監「次の週末につきます」
妻「玄関ドアも間違ってるままなんですけど」
監「次の週末に交換します」
私「引渡しも今日という話は」
監「ですからカギも持ってきてます」
私「玄関ドアは?」
監「ですから次の週末に交換します」
妻「しょしょしょ少々お待ち下さい」
私「家よりも何よりもまず彼は大丈夫か?」
妻「日本語の通じとるやろか?」
私「今日っていうのは次の週末の後にやってくるんだっけ?」
妻「気をしっかり持ちんしゃい!」
私「いかんいかん」
妻「ていうかドアも次の週末に交換するって言うとったやっか?」
私「言ってた」
妻「でも今日カギ持ってきてるって言ってたやろ?」
私「言ってた」
妻「2日後に交換するドアのカギば今日渡すってこと?」
私「ひとつ分かったことがある」
妻「なんね?」
私「彼はもうダメだ」
心境としてはこの画像の三浦大輔さんのような感じですが、このまま蝋人形館に展示されても困るので、つとめて明るく話しかけます。
私「あのー」
監「はい」
妻「帰りますー」
監「えっ?」
私「お約束と現状が全然違いますので……」
監「えっ?」
妻「それではこれで……」
この状態の家をどんだけチェックしたところで、控えめに言ってただの時間の無駄なため、そそくさとクルマに乗り込もうとしたわけですが、さすがにコトの重大さに気づいたようで、ローンは大丈夫ですかとかせめてチェックだけでもしてくださいとかおっしゃいます。
私たちも鬼ではないので、そこまで言われたらじゃあまあチェックだけでもして帰ろう仕事休んじゃったし的な流れになり、持参したチェックリスト片手にまずは外観から見ていくことに。
私「あれ?」
妻「なんか白かね?」
私「スキマ空いてるwwwwwww」
妻「中見えてるwwwwwww」
監「あ、これは直します(平然)」
妻「ぜひそうしてwwwwww」
私「あ」
私「順番wwwwwwww」
監「?」
私「おかしいwwwwww」
監「??」
私「ポンプこわれるwwwwwww」
本来砂こし器はポンプに砂が噛み込まないようにするためのものなので、順序としては砂こし器→ポンプ→浄水器が正解。これだとポンプと砂こし器の順序が逆であります。誰だこんな配置にしたの。
このあと、建物の中もイロイロ見てみたのですが、この手のミスがどしどし出てまいります。って、何もクロスがちょっと汚れてるとか木がササクレてるとかそんなのはBESSの家を建てると決めたときからあきらめてるわけですが、そういうのとは一味違う、ミスを雑に隠した跡や手抜きがほとほと多いのであります。
そもそものBESSのコンセプトとして、ラフな作りを楽しむっていうのがあるという理解なのですが、ラフなのと手抜きっていうのは、やっぱりキチンと区別していただきたいわけで、そのへんがごっちゃにされているのを目の当たりにすると、いくらDIYを厭わない(ホントはめんどくさい)私たちと言えども、やっぱりヘコみます。
と、外でなんかを掘ったり埋めたりしてた職人さんが、なんかざわざわしているのに気づきました。というわけで、喜び勇んで駆けつけます(やめろ)。
職人さんの足元には真っ二つに折れた四角いコンクリートのカタマリが。現場の様子を見るに、2ヶ所に分かれて埋まっていたようです。
そもそもこの時、何を掘ったり埋めたりしていたかというと、今回家を建てるにあたって発生した残土を南側の法面にテキトーに捨てていたところ、開発許可を出した市役所からちゃんとやれよバカヤロウと怒られ、仕方ないから残土をガバガバ掘り起こして余った土地にテキトーに撒いたまではいいものの、当然地形が変わってしまい、再度見に来た市役所からちゃんと測量しなおせよコノヤロウと怒られ、というわけで測量事務所の方がその辺の作業にいらっしゃっていたとのこと。説明長い。
測「やべえよやべえよ」
私「どーしました?」
測「ドコのだよコレ」
妻「なんですかコレ」
測「杭が……杭が……」
どうやらこのコンクリート、境界を表す杭のようでして、それがなんでか真っ二つに折れて半分埋まった状態で発見されたとのこと。とりあえず土地の四隅は確認したとのことですが、ソコにはちゃんと杭が入ってて、つまりコレがどこの杭だか分からない、と。
私「!」
妻「!!」
えー、こちらの画像ですが、土地を購入した当初の法面の様子であります。この斜面に残土が捨てられ、それをふたたび掘り起こしたわけですが、ご覧のようにこちらの法面には境界石が2つ埋められておりました。で、そのうちひとつはアタマがあんまり出てなくて見えにくかったんですね。
私「ということだと思うんですけど」
測「!」
私「ちゃんと2つ埋まってます?」
測「ないですね……」
というわけで、撒いた残土をふたたび掘り起こした時、見えにくいもんだから境界石も一緒に掘っちゃって、で、気づいたときには真っ二つになっちゃってて、やべえよやべえよってなってとりあえず埋めちゃった説が濃厚になりました。ひえー。
私「あれ、監督は?」
妻「なんか家の中に引っ込んだばい」
私「……」
妻「……」
私「帰ろうか?」
妻「うん」
よくわかりませんが、施主検査とかローンとかどうでもよくなって、とりあえず美味しいものが食べたくなったので、チェックリストを置いてそそくさと退散いたしました。長くなったのでもうちょっとつづく。
次回「施主検査で悲しい思いをする話(その3)」につづく
施主検査で悲しい思いをする話(その1)
いちおう入居前WEB内覧会までこぎつけることができた私たち一家3人の程々の家。意外とそこまでの道のりがストレスフルというか面倒くさかったのですが、今日からはちょびっとそのへんのお話を。基本的に暗い話なのですが、それでは面白くないので吾妻ひでお先生をリスペクトし、全体的にリアリズムを排除してお届けいたします。
えー、おもいきり最初に戻りまして、私たちが程々の家を建てることに決めたのは去年の3月のことでございました。
決め手となった理由はもちろんいくつかありますが、建物が気に入ったということ以外に、なるべく早く引っ越したいという希望がございました。なぜかというとこんな感じ。
① 家賃とローンの二重負担をちょっとでも減らしたい
② 6月に子供が産まれるのでなるべく新しい環境で育てたい
③ 妻が育休に入るので翌年度になるとローンを組める金額が減ってしまう
まず①は誰もが同じ話だとは思いますが、私たちの場合は仮住まいが千葉と横浜の2か所に分散しておりまして、月々の家賃負担がどえらい話になっております。ので、ちょっとでも早く引っ越さないとなかなかにしんどかったり。
次の②については、これはお子さんがいらっしゃる方ならなんとなくお分かりいただけるかと。病院とか途中で動くのはめんどくさいですし、生活のリズムとかも早めにつくりたいですし、まあ、普通の希望かと思います。
で、最後の③。これは私たち特有の事情かと思うのですが、私の職業は泣く子も黙る法人設立2年目の自営業。でもって、妻の職業が泣く子も黙る勤続長い公務員。というわけで、どちらがローンを組んだほうがおトクかというのは言うまでもありません。
んが、その頼りの妻が育休に入ってしまうことが決定的なわけでして、そうすると収入が自動的に下がり、そうするとローンを組める金額も減ってしまうのです。きゃー、たいへん!
って、フツーに考えれば3月に契約して翌年度中に家が建つなんてごくごく当たり前の話ではあるのですが、ちょっとやらかしたことに私たちの土地はご覧の通りの立地。つまり、泣く子も黙る市街化調整区域なのであります。
とはいってもなんかよくわらない特例区域とかで、つまりもちろん家は建てられるものの、なんだかんだで許可を取るのに3ヶ月ほどかかるとのこと。ってことは実質9ヶ月。イロイロ余裕を見ると、実際の建築に掛かる時間は短いに越したことはありません。
と、まあ、そのような理由で「まあ1年は見といた方がいいですねえ」という建築家さんをあきらめ、「ウチはキットだから早いですよー」というBESSのお家を選択したという流れがございます。着工から3ヶ月半で完成するとのことで、引渡予定日は余裕を見て11月末。うん、これなら楽勝。
そして話は1年後。2017年3月上旬のある日。
銀「やべえよやべえよ!」
妻「やべえよやべえよ!」
私「やべえよやべえよ!」
子「たいやいやいやいやーい!」
銀行さんがやべえよやべえよ言ってるのはともかく、いや、全然ともかくじゃないんだけど、すでに息子まで喋りだしかねない勢いにもかかわらず、まだお家は出来上がりません。というわけで、BESS東葛さんに電話電話。
私「まだですか」
B「まだです」
私「困ります」
B「じゃあ書類上だけでも完成したことに」
なにそれそんなコト可能なの? ということで銀行に電話電話。
私「てなことを言われたのですが」
銀「登記のための写真て撮れる?」
私「どういう?」
銀「内装できててキッチン風呂トイレついてればOK」
私「壁紙キッチントイレいずれもまだで風呂だけあります」
銀「とりあえず家屋調査士さん派遣します」
というわけで登記を行うための写真を撮るべく、家屋調査士さんをお待ちします。
私「おいでませ」
調「……(パシャ)」
私「キッチンはまだです」
調「……(パシャ)」
私「トイレもまだです」
調「……(パシャ)」
私「風呂はコレですが電気がつきません」
調「……(パシャ)」
私「壁紙はもちろんまだです」
調「……(パシャ)」
私「いかがですか?」
調「……」
家屋調査士さんの様子に果てしなく不安を感じたので、もういちど銀行に電話電話。
銀「ダメっぽいwwwwwwww」
私「困りますwwwwwwwww」
銀「こっちもwwwwwwwww」
私「どうしようwwwwwwww」
銀「BESS東葛に3月23日引渡し厳守って伝えといてwww」
私「え、私がwww」
銀「俺が言っても11月から『大丈夫大丈夫』しか言わないもんwww」
底抜けに不安な気分になりながら、今度はBESS東葛さんに電話電話。
私「ということでよろしく」
B「無理」
私「困ります」
B「ていうかそれ銀行の勝手な都合ですよね?(本当に言った)」
私「……」
B「登記がダメなのも銀行が寄越した家屋調査士の都合ですよね?(本当の本当に言った)」
私「……」
詳しくは割愛いたしますが、私の粘り強い説得により、どうにかこうにか3月23日に施主検査を行い、そこで引き渡すというスケジュールを理解していただくことに成功。その旨を銀行さんにお伝えし、限りなく枕を低くしてその日を待ちます。
妻「ちょっとちょっと」
私「はい」
妻「施主検査と引渡しが同時って」
私「はい」
妻「検査の結果がダメだったらどがんすっと?」
私「えっ?」
そんなこんなで、たいへんに緊迫しながらXデーを迎えます。ドキドキ。
次回「施主検査で悲しい思いをする話(その2)」につづく
炎の入居前DIY(クローゼット編)
入居前にもかかわらずさっそくDIYづいてきた私たち一家3人の程々の家。洗面スペースにタイルカーペットを貼り、TVのアンテナを立て、今回はクローゼットの中を作ります。よし、これでやっと引っ越せる。
この家のクローゼットスペースは上の記事にあるように、ロフトに2畳のみ。ココに今持っている洋服たちをほとんど全部つめこむ必要があります。
今の仮住まいで使っている洋服収納スペースはフツーのクローゼット3ヶ所。であれば、フツーに考えれば2畳のウォークインクローゼットがあれば特に問題なく入りそうな気がいたします。んが、そこにはちょっぴり問題が。なにかといえば、このクローゼット、天井がナナメっているのです。
ご覧のように、手前側は天井高がキチンと2100mmあるのですが、奥側は1400mm。というわけで、フツーにパイプやら枕棚やらを組むことができません。つまり、ボンヤリ中を作ってしまうと、収納力がものすごーく少なくなってしまうのです。
というわけで、考えたのが上のような配置。これならハンガーパイプの長さを合計で2460mm取れるので、仮住まいのクローゼットと同等。あとは枕棚にカバンとかを乗っけて、ハンガーパイプの下のスペースに無印のPP収納ボックスを重ねる算段であります。
最初BESS東葛さんに枕棚やらハンガーパイプを組んでいただくようにお願いしたのですが、どういうわけだか無理とのこと。主な理由としては以下の2点であります。
① 1680mmだとパイプのスパンが長いため途中で曲がる
② だから中間で吊らないといけないけど、そうすると枕棚を丈夫にする必要が
③ でも勾配天井だから枕棚を丈夫にできない
うーん、確かにパイプのスパンは1680mmと長めですが、フツーのパイプよりも太い38mmのを使えば、100kgくらいまでの荷重であれば1mmくらいのたわみに抑えられるはず。だったら、中間で吊らなくても平気で、枕棚もフツーにつけられるはず。
私「ですよね?」
B「38mmパイプだと引っ掛けられないハンガーが出てきて」
私「いやハンガーくらい買い替えます」
B「32mmでも38mmでも6mmしか違わないですから大差ないですよ」
私「曲げ剛性で考えると1.5倍くらい違うんですが」
B「そんなはずありません絶対たわみます無理です」
そこまで言うのならということで、1680mmのパイプに50kgと100kgの重さのモノを掛けた時のたわみ量を計算します。あ、パイプの厚さは1.2mmに設定いたします。
【50kgの場合】
32mm:1.074mm
38mm:0.631mm
【100kgの場合】
32mm:2.147mm
38mm:1.261mm
コレはフツーの無垢パイプで考えた場合なので、実際の電縫管だともうちょっとたわむと思いますが、それでもスパン1680mmで100kg吊っても1mmちょっとのたわみ量なら全然セーフ。つか100kgってどんなにパンパンに吊ってもありえないでしょへーきへーき。
と、ここまで計算してお願いするのもアホくさいので、自分で作ることにしました。最初からそうしろよ。ということで、いきなり出来上がりです。
お、こう見ると意外となんかウォークインクローゼットっぽくなってますなあ。ぶっちゃけ最初この空間を見た時は「狭っ!」としか思わなかったので、アタマの中には奥様が激怒する様子しか思い浮かばなかったのですが、なんとなく形になったので一安心です。
ハンガーパイプと枕棚はこんな感じ。パイプの高さは右側の短いほうが1500mm、左側の長いほうが1380mm。枕棚の高さは右側のパイプに合わせて1500mmにいたしました。これでパイプの長さが違っても見た目もスッキリに違いない、うん。
パイプが余ったので、こんな感じで短い棒もつけてみました。よく角っこでパイプがクロスしてるのは見るのですが、こういうのはあんまり見ません。って当たり前か。これでも長さは150mmほどあるので、意外と掛けられるに違いない、うん。
枕棚はパイン集成材で、厚さ19mm・幅300mm。薄っぺらい気はしますが、そんなに重たいモノを乗っけるつもりはないのでたぶん大丈夫。
ちなみにこの下に換気扇があるため、空気が通るように奥側の壁との間にスキマをあけてみました。バッグのストラップとかを奥に落とせばスッキリ見えるはずなので、一石二鳥に違いない。うん。
逆サイドはちょっと見にくいのですが、IKEAの金具やらパイプやらをくっつけてあります。左側の壁には80cmのパイプと、40cm幅のパイプ棚。正面入口上の壁には、折りたたみ式のフックを7つ(上3つが見えにくいっす)くっつけてあります。
特に何をどうするか決まってるわけではないですが、帽子やらちょっと掛けときたいものやらは何らかあるはずなので、きっと便利に違いない、うん。
こちらは壁にくっつけてみた同じくIKEAの人感センサー付きLED照明。単4電池3本で勝手に光ってくれます。これならちょっとした出入りのたびにスイッチを操作する必要がなくなって、きっとラクチンにちがいない、うん。
こちらは床にならべた無印のPP収納ボックス。横ワイドという幅55cm・奥行き44.5cmのタイプのものです。コレの小2個、中4個、大2個を組み合わせてありますが、たぶん小だったらもう2個くらい詰め込めるはず。
ちなみにこちらも壁との間にちょっとスペースを開けてあり、後ろに普段使わないイロイロをしまい込めるはずなので、きっと収納力も十分にちがいない、うん。
ここまでやって、大体のお値段は以下のような感じでございます。パイプはオールステンレスとステンレス巻管がありますが、サビる場所ではないので安い方のステンレス巻管を使用。ブラケットが高いのは、ロングスパンの方を耐荷重高めのブラケットにしたためであります。
レシートを紛失したため正確な金額を覚えてないのですが、合計金額は大体1万3400円ほど。いちおうご参考まで。
ハンガーパイプ(38mm) 3000円
パイプブラケット(5個所) 3500円
IKEA80cmパイプ 1200円
IKEA40cmパイプ棚 1300円
IKEA折りたたみフック 3600円(9個)
IKEA照明 800円(2個)
さて、これでいよいよお引っ越し。と、その前にちょっと時間を巻き戻して、施主検査についてのお話です。ちょっと暗いぞ。
次回「施主検査で悲しい思いをする話(その1)」につづく
炎の入居前DIY(TVアンテナ編・その2)
BESS東葛さんに小屋裏へのTVアンテナ設置を断られてしまった私たち一家3人の程々の家。オマケにアンテナをカッコよく取り付けてほしいというささやかな希望まで却下されそうになったため、仕方ないので自分でアンテナを付けます。
妻「アンテナなんて自分で付けられると?」
私「ドリルがあればなんとかなるはず」
というわけでさっそく「アンテナ DIY」とかのキーワードで検索。それなりにヒットはしますが、よく見ると皆さんベランダに取り付けてらっしゃる方がほとんどです。なんだよ、ウチにそんなもんはないぞ。
で、いろいろ調べてとりあえずつなぎ方を考えて、でもって必要なモノを手配いたしました。モノとお値段はこんな感じであります。
合計で1万4000円ちょっと。BESS東葛さんの見積もりだと全部で5万円くらいとか言われたので、自分でやればだいぶおトクであります。問題はできるかどうかですが、もうぜんぶ注文しちゃった上に届いちゃったのでやらざるを得ません。
さて、カッコよく取り付けるということは、まずは場所を決めなくてはいけません。というわけでちょっと考えた上で、取付用マストに2つのアンテナを取り付けて、壁のどのへんにつければスマートなのかをいろいろ考えます。作業の様子はこんな感じ。
妻「なにこのへっぴり腰wwwwwwwwww」
私「うるさいうるさい」
妻「ていうかこれカングーがジャマじゃない?」
私「いや、落ちた時にクルマの屋根なら怪我しなさそうでしょ?」
妻「カングーさんがヘコむやっか!」
私「夫と5万円のポンコツどっちが大事なんだwwwwwww」
いくら私でも3万円ちょっとと引き換えに大怪我はしたくないので、いちおう登山用のヘルメットをかぶり、下にカングーさんという名のクッションを置いていろいろ試行錯誤。でもって、場所を決めます。
ちなみに、この程々の家から見てスカイツリーはほぼ西側。でもってBS・CS用の人工衛星もほぼ西向きなので、アンテナを1ヶ所にまとめることができます。それを見越して、建物内部のアンテナ配線は西側の壁面にまとめて出しておいてもらいました。写真でコードがぐるっと巻かれているのがソコですね。
ちなみに、これが東京の西側とか神奈川だとスカイツリーと衛星が正反対になっちゃうので、いまひとつアンテナをスマートにまとめられません。ビバ千葉県。
あ、さらにちなみに上の画像だと脚立の上に立っておりますが、この使い方は本来NGとされているらしいのでマネしないでくださいおねがいしますどうぞよろしく。
で、場所が決まったらアンテナマストを仮止めする用のアンカーを2本打ちます。どうでもいいですが、アンテナ2つ取り付けた状態のポストをかついで脚立の上で右往左往するのは本当に怖いのでオススメしません。
でもって、ポストをアンカーに引っ掛けたら本締めするためのボルトを打ちます。コレはボルト用の下穴を開けてるトコロ。作業者に精神的な余裕がないため、写真の意図が分かりづらいですが、ご容赦ください。
ボルトを打つということはつまり外壁に穴を開けるわけで、当然防水が必要になります。通常はシリコンシーラントを使うのですが、このためだけに買うのもめんどくさいので代用品を探したトコロ、こんな接着剤が出てきました。防水になるどころか、ボルトがいらないどころか、二度と取れないくらい強力にくっついてくれるので、これをシーラント代わりにつかいます。
というわけでいろいろすっ飛ばしてとりあえず完成。この時点で配線はギリギリの長さに詰めて余らないようにしてますが、このあとさらに壁から浮かないようにして、あとはアンテナの方向をきっちり決めて終わりであります。
アンテナの向きはテレビにつないだ上で、画面に出てくる電波の強さを見ながら微調整するわけですが、それ以前の基本的な向き(特にBSアンテナ)は、だいたいどのへんに合わせればいいのかを教えてくれるアプリがあるので、それを使うのがラクチンです。便利な時代ですなあ。
そんなこんながありまして、特に追加の出費もなく、1万4000円でアンテナが取り付けられてしまいました。かかった時間はおよそ2時間。短いようですが、脚立の上で2時間はおっかないのでオススメしません。
妻「ちょっとちょっと」
私「はい」
妻「お金浮いたからよかったみたいなまとめ方しとるけど」
私「はい」
妻「そもそもカッコよくつけるのが目的やなかったと?」
私「うっ」
妻「この取り付け方はカッコいいの?」
私「えーと」
妻「カッコいいの?」
私「……」
妻「……」
私「カッコいいです(小声)」
妻「え?」
私「見たこともないくらいカッコいい取り付け方です!(断言)」
妻「……」
私「……」
妻「……よかったね」
私「……うん」
次回「炎の入居前DIY(クローゼット編)」につづく
炎の入居前DIY(TVアンテナ編・その1)
BESS東葛さんより洗面スペースとトイレが板の間状態で引き渡された私たち一家3人の程々の家ですが、そちらにクッションフロアを貼ったのが前回のお話でございました。もう2ヶ所入居前にやらなきゃいけないことがあるので、今回はその1つをやっつけます。
唐突ではありますが、皆様テレビのアンテナってどうされてますでしょうか? 今だとインターネット用の光回線といっしょになっているひかりTVという便利なモノがあるので、これだと工事費いらないしアンテナ立てる必要もないため、新築だとこちらを選択するパターンが増えているようです。
妻「だったらウチもそれでよかやっか」
私「イヤであります」
妻「なして?」
私「ひかりTVだとインターネットが遅くなっちゃう」
妻「どゆこと?」
ご存知の通り、ひかりTVはインターネット用に使う光回線でテレビもいっしょに見ちゃおうというモノ。ですが、当然テレビ用のデータを同じ回線で送るわけなので、その分限られたスピードを分け合わなくてはいけません。なんというわかりにくい説明。
妻「この通常時ってなんね」
私「光回線って1本の光ファイバーを何人かで分け合ってるですよ」
妻「はあ」
私「1人しか使ってないときと10人使ってるときだとスピードが全然違うのです」
妻「なるほど」
私「その分け合ってる時に、さらにテレビと分け合うとこうなるです」
妻「テレビが優先されるんやね」
私「テレビ分のスピードを削っちゃうと画面がカクカクしちゃったりするから」
妻「ほほう」
もちろんこのへんは光ファイバーを何人で分け合ってるかというコトに賭かっているので、テレビ見ようが何しようが全然問題ないという場合もあるわけですが、その反対にテレビ分のスピードも確保できず、ネットも遅い上にテレビもカクカクしてしまうという最悪の事態も考えられます。
てなことを考えた上で、アンテナを立てる場合とひかりTVそれぞれのメリットとデメリットをまとめてみました。
【アンテナを立てた場合】
◯ ネット環境に左右されずに安定してテレビが見れる
◯ ひかり回線にトラブルが発生してもテレビが見れる
◯ 月額費用がかからない
◯ 4K放送とかになってもカンタンに対応できる
◯ 余分なチューナーとかがいらない
◎ アンテナってカッコいいですよね! 特にBS!
× アンテナの工事費用がかかる
× 雷雨とか大雪のときに衛星放送が映りにくくなることがある
【ひかりTVの場合】
◯ アンテナ工事がいらない
◯ 気象条件に受信状況が左右されない
× 月額費用がかかる
× ネット環境が悪くなることがある
× 4K放送とか始まったらもっとネットが遅くなる可能性がある
× 余分な受信用チューナーが必要
× 家にアンテナを立てられない
妻「ひとつおかしいのが混じっとるばい」
私「まあまあ」
妻「ていうかアンテナのことでもブツクサ言いよったやろ?」
私「うっ」
そう、上をご覧いただいて分かるとおり、私BS・CS用のパラボラアンテナは無条件で大好きなのですが、地デジ用の八木アンテナはカタチこそ大好きなものの、家に立てるとなるとデザインの面で若干の不満がなくもありません。かといって最近流行りのフラットアンテナだと八木さんにくらべて写りが悪くなりがちだし、うーん、困った。
あ、ちなみにコレがパラボラアンテナで……。
こっちが八木アンテナ。
フラットアンテナがこちらになります。
私「ちなみにフラットアンテナも内部に八木アンテナと同様の素子が入っててでも形状的に利得がどうしても」
妻「いや、いいから」
というわけで、見た目のかっこよさを保ちつつ、いかにしてテレビの映りをよくするかというコトを考えた結果、こんな案を思いつきました。
こうすればカッコいいパラボラアンテナを見せつつ、高性能な八木アンテナを見えない小屋裏に仕込めます。当然屋根にアンテナが隠れちゃうぶん電波は弱くなりますが、フラットアンテナと八木アンテナの性能差を考えれば、むしろコッチのほうが映りはいいという計算。そもそも昔は室内アンテナってありましたしね。
私「というわけでBESS東葛さん、コレでひとつよろしく」
B「……」
私「どうしました?」
B「これだとアンテナにトラブルが発生した時……」
私「クローゼットの壁壊せばアクセスできますよ」
B「そこの壁には筋交いが……」
私「バッテンのスキマ通れないほど太ってるように見えますか?」
B「でも将来的なことを考えると……」
私「それはつまり将来的に私が太るということですか?」
アンテナが故障した場合のメンテナンスを考えた上でのこんなリアクションということは十分理解できるのですが、八木アンテナがブッ壊れる最大の原因は雨と風と雪でして、それから隠せる小屋裏であればよほどの不良品でない限り半永久的に使える、というか、壊れる理由がございません。
てなことをやんわりと伝えてはいたのですが、まあ、平たく言えばやりたくない、と。なんだよ、程々の家でそれやってる人見たぞ、どっかのブログで。
私「じゃあせめてカッコよくつけてください」
B「アンテナを……カッコよく……?」
私「いいです私がやります」
えーと、まだなんにもDIYしてないけど、長くなったのでまた明日。
次回「炎の入居前DIY(TVアンテナ編・その2)」につづく
炎の入居前DIY(洗面&トイレフロア編)
ようやく前回で入居前WEB内覧会も終了した私たち一家3人の程々の家。いよいよ引越しといきたいところではありますが、なぜかここでDIY記事の出番となります。しかも入居前とか。
というかですね、そもそも先日までの内覧会でお見せした画像ですが、一部DIY後のものがございます。なぜかというと、BESS東葛さんが作ってくれなかったからであります。なにこの小学生みたいな文章。
えー、こちらがその最たる例。引き渡し直後の画像なのですが、床までBESS独特の木の家感が満載、ってそんなわけあるかーい!
こちら、洗面&トイレスペースですが、フロアが合板貼りのまま引き渡されております。といっても、これはBESS東葛さんが忘れていたわけでもなければサボったわけでもなく、ややあって私が「もうそのまんまでお願いします」と言った結果であります。
なぜそのようなコトになったかと言いますと、上の記事の中で「お風呂のタイルと洗面所の床を同じ色味にする」と決めたわけですが、そこで私たちが選んだタイルカーペットが分厚すぎるとかいう理由で、施工をしていただけないことに。
どうやら床下点検口を上手く収められないらしく、多少浮いちゃってもかまわないんでやってくださいとお願いしても答えはノー。むー、浮いちゃいけないトコはけっこう浮いてるくせにー(おい)。
でもって、大して気に入らないクッションフロアを勧められ、仕方なく選んだわけですが、現場に搬入されたそのクッションフロアを見てこんなん貼られるくらいなら自分でやったほうがマシじゃと思い直し、もうそのまんまでお願いします発言と相成ったわけであります。
というわけで、仕方がないので自分でタイルカーペットを貼ります。と、その前にこちらをご覧ください。
これは洗面スペース入口の枠。このスペースは白と黒の空間にしたかったため、巾木や枠や梁は全部黒くしてくださいとお願いしたのですが、どういうわけだかココだけ茶色のまま。なぜだ。
もういちど塗り直しをお願いするのもめんどくさいし、ていうか他のトコの塗り直しをお願いしたらどうやら現場監督が自分で塗ったらしく、ムラッムラな上に盛大にはみだすという素人っぷりだったので正直お願いするのもアホくさく、ですので自分で塗ります。
というわけで、去年クルマを塗装した際に余ったマスカーで養生して、さらにそのときに余ったスプレー缶で塗装します。塗装の様子をお見せしたかったのですが、マスキングした洗面スペースという密閉空間でスプレーを吹いたためガチの酸欠になりかかり、写真を撮る余裕がなかったのが悔やまれます。
完成はこちら。本来はドアの裏っかわも塗るべきなのでしょうが、スプレー缶が足りなかったのでそこはそのうち。
で、お次は本題のタイルカーペット工事。本来は空間の中心に水糸をクロスさせて、それに合わせて貼っていくモノらしいのですが(クルマじゃないからよくわからん)、床下点検口を目印にしてそのまま貼っていきます。
基本はホームセンターで買ってきた内装用の両面テープを使って固定。でもって浮きそうなところはクルマ用で余ってた(なんでそんなに余ってるんだよ)ブチルテープで固定し、それでも浮いちゃうとこは隠し釘で止めていきます。
これはホルソーでカーペットに穴を開けているところ。ホルソーが鉄鋼用なのはお察しください。ていうか、なぜこんなことをしているのかといいますと……。
なぜだか希望していた壁給排水ではなく、床給排水にされてしまったためドスンと落ちているパイプを避けるためのものでございました。こんなふうに丸く穴を開けて、端から切れ込みを入れてって……。
上からフタをかぶせてしまえばあら不思議。ほとんど(個人的には)気になりません。わーい。
トイレの給水についても同じようにしてクリア。ついでになんでかわかりませんがわざわざ目立つところに付けられた気がするコンセントからの配線も、カーペットの下に隠しちゃいます。フツーに上から見れば気にならないレベルになったので、こちらも満足。
と、このような作業を経て、先日ご覧いただいた白いカーペットの洗面&トイレスペースが完成いたしました。カーペットにすることで裸足のままでも冷たくなく、バスマットも敷く必要がなく、おまけにトイレマットも敷く必要がございません。
え?
すぐ汚れるだろって?
こちらは私が作業中にペットボトルのお茶を蹴っ飛ばしてこぼした際の画像でございます。こちらのタイルカーペット、水をこんな風に弾いてしまうので、汚れてもさっと拭き取れば全然問題なし。若干黒ずんできたかなと思っても、中性洗剤をまぜた雑巾で拭いてやればピカピカの真っ白に復活してくれます。なにこれ超優秀。
で、BESS東葛さんから頑なに拒まれた理由の床下点検口部分。ココが開かなくなっちゃうとか収まりがどうのとか言われたのですが、ズブの素人の上雑な作業で定評のある私が施工して、こんな感じの収まりになりました。
タイルカーペットが厚い分、たしかに点検口の枠が埋まってるように見えます。手前の四角い部分は引き上げるための取っ手部分ですが、こちらはフツーに巻き込む形で設置。結果、まったく問題なく使えます。
ていうか、毛足が長いぶん、この枠やら取っ手やらを踏んで「冷たっ!」ってなることもなくむしろ大変快適なのですが、まあ、プロがダメって言うんだからどこかそのうち不具合が発生するに違いありません。が、個人的にはいきなり爆発するとかの不具合でなければ問題ないので、とくに気にせず生活しております。
こんな感じで塗装&タイルカーペット貼りはダラダラやって5時間くらいで終了。次回は私がアンテナについて語ります。
次回「炎の入居前DIY(TVアンテナ編・その1)」につづく