程々の家の理想と現実(工期編・その2)
なんというか、前回マジメにとか前置きして書き始めたらやっぱり脱線して、よくよく読み返したら脱線どころか下ネタに走っていることに気づき、自らのダメさ加減に驚愕しております。というわけで、なんかいろいろブーブー言ってますが、引き続き努めて明るくお届けしていきたいと思います。
予定より半年遅れてようやく引越せた私たち一家の程々の家。なんでやねんと原因を究明していったところ、BESS東葛さんが役所に書類を出すのが遅かったという極めて単純な理由が判明いたしました。
私「しょうもないですなあ」
妻「でもちょっと待って」
私「?」
妻「書類提出に4ヶ月かかったわけやろ?」
私「はい
妻「でも結局許可は9月中旬には出とるやっか」
私「はい」
妻「そしたらこのメールおかしくない?」
私「えーとつまり」
妻「この時の予定だと、7月に許可が出て8月に基礎着工ってなっとるやろ?」
私「たしかに」
妻「でも実際は9月中旬に許可が出て基礎に着工したのが」
私「11月中旬ですなあ」
妻「遅っ!」
私「ちなみに上棟したのが12月中旬で完成が3月下旬となっております」
妻「遅っ!!」
上の表は、当初の予定から遅れた日数を、工程別にだいたい表してみたもの。なるほど、こうやってきっかり24週間、つまり6ヶ月遅れたということですね。
で、百歩譲って開発許可が遅れたっていうのは不慣れということで分からなくもありませんが、残りの工程までどんどん伸びてったというのはこれまた不可思議な話であります。というか、上流の工程が遅れたら、下流の工程で取り戻そうとするもんじゃないのというごく当たり前の疑問が。
というわけで、建築業界に詳しいとあるお方に伺ってみました。またの名を友人とも言います。
友「あるあるwwwwww」
私「困ります」
友「ポイントは黄色いトコだね」
私「上のグラフの?」
友「そこって何やってるかわかる?」
私「順番待ち」
友「ブー」
私「ぐぬぬ」
友「段取りだね」
私「あ」
友「資材手配したり職人さん手配したり」
私「おお」
友「あと上のメールにキットって書いてあるでしょ?」
私「はい」
友「コレ建物の主要パーツのことなんだけど、発注から到着まで3ヶ月くらい」
私「ほう」
友「だからフツーは工程組んだら先に頼んどく」
私「ほほう」
友「許可下りたのは?」
私「9月中旬」
友「キットが届いて上棟したのは?」
私「12月中旬……あっ!」
友「先に頼まないとそうなる」
私「ヒェ〜ッwwwwwwwwwwwwwwwww」
お仕事はなんでも先読みが大切ですが、つまり今回の建築については、たいへん律儀に順番こでお仕事を進めていった結果、あらゆる部分で待ちが多くなってしまったのではないかという推察。ずいぶんと的確な指摘をしてくるじゃないか、友よ。ただのバカだと思ってたのに。
友「あと建築工事ね」
私「はい」
友「大工さん何人だった?」
私「1人」
友「最初の予定はコレ2人体制でやるつもりだったね」
私「マジで!」
友「だってこんなめんどくさい建物、1人で2ヶ月で終わるわけないじゃんw」
私「確かに大工さんめんどくさいって言ってた!」
友「そらそうよ」
私「オマケにやりたがる人がいないって言ってた!」
友「事前の段取りがガバガバだから人集めらんなかったんだろね」
私「ファーwwwwwwwwwww」
段取り八分に仕事二分ということわざが今ほど身にしみることもありませんが、とにもかくにも段取りをミスったぶん、素直に工期が延び伸びになって、見事完成に至ったわけであります。なんとまあありがたい。
私「ていうか、誰が段取りしてるの?」
友「フツーは現場監督」
私「現場監督ってコレ?」
友「スゴいなこの写真wwwwwww」
私「このお兄ちゃんが現場監督って自称してたけど」
友「オレこんな作業してるトコ写真に撮られたら土下座して消してもらう」
私「このお兄ちゃんが段取り悪いせいで遅れたんか?」
友「まあ開発許可申請は家屋調査士さんがやってるだろうし」
私「くそう、趣味の悪いNV350なんか乗りやがって!」
友「キットの発注は設計のほうがやるだろうし」
私「くそう、野球の下手な筒香みたいな顔しやがって!」
友「この監督は資材とか職人の手配がメインだろうね」
私「くそう、壊れたAIみたいな受け答えばっかしやがって!」
友「聞いてくれてる?」
と、まあ、ここではネタとして野球が下手な筒香みたいな見た目で、壊れたAIみたいな中身の、趣味の悪いNV350に乗ってる監督さんを悪し様に罵っておりますが、話をぐーんと元に戻して、一体なにに腹を立ててるのかというと、そういった経緯を一切知らされないまま、ズルズルと引渡しの日が伸びていったことだったりします。
いや、腹を立ててるというより、悲しいと言ったほうが適切かもしれません。
一般的な注文住宅と比べれば、そりゃこの程々の家はどちらかと言うと建売に近い作りでして、基本は全部おまかせで施主は完成するのを待ってればいい話、というのは理屈としては分かります。
それを承知の上で思うのですが、全期間を通してBESS東葛さんから感じたのは「どうせ相手は素人なんだから黙っときゃわかんないだろ」というスタンス。「黙っときゃわかんない」の部分は「説明なんかしたってどうせわかんないだろ」に置き換えてもいいかもしれません。
あー、なんか文字にするとすっごい強い表現になっちゃいますが、もちろんこんなコト直接言われたわけでもなければ、冗談めかしてそういう風に言ってみても「そんなことないですよ〜(笑)」と返していただける程度の良識はございました。
でもね、やっぱりそういうのって分かっちゃうと思うのですよ。なんていうか、あの、小学生の時とかによく直面する「子供は黙ってなさい」っていう大人の態度と、そう感じた時の疎外感。それに近い感じ。
とはいえ、こちとら悲しいことにもういい大人でして、残念ながらそう簡単に言いくるめられるほど人が好くもないわけで、でもそういう人たちに真正面から怒ってみても何も変わらないというコトも学んでるわけで。
というわけで、工期をいつのまにか伸ばされたり、そのために必要な書類を勝手に用意されたり、でもって最後に帳尻を合わせるために雑な仕事をされたりしても、腹が立つというより、ただただ悲しいというか虚しいというか、そんな気持ちになってしまうのであります。
努めて明るくとか言ったクセにものすごーく鬱々とした記事になってしまいましたが、私はお酒一滴も飲めないのでご安心ください。差し入れは甘いものでお願いします。繰り返します。差し入れは甘いものでお願いします。
次回「程々の家の理想と現実(建築編・その1)」につづく