程々の家の理想と現実(建築編・その1)
他人のトラブルが大好きという熱狂的な読者層に支えられ、この手の話題になった途端にアクセス数がウハウハになり、我が身を削って本当によかったと夜な夜な妻と子の肩を抱いてこの国の未来を憂いている日々であります。というのは嘘で、今日も元気に更新します。
さて、前回までは工期についての理想と現実について書き散らかしてまいりましたが、今回は建築について感じたことなんかを。あ、ここでいう建築というのは建物そのもののほか、仕上げだったり収まりだったりといった部分も含みます。
【建築】
理想:程々してる
現実:まあ程々してる
前回の工期と違って数字が出てくるものではないため、極めてふんわりした表現になってしまいますが、なんと言えばいいのか、つまり大まかに言って満足しているというのが感想であります。考えられる理由としては2つ。
① 程々の家の基本設計が優れている
② 大工さん(と基礎屋さん)が当たりだった
この程々の家、以前の記事でもご紹介したとおり、企画住宅という範疇に含まれる(はず)建物で、基本となる骨組み部分には共通した設計図がございます。まあ、言い換えればその設計図を崩さない範囲でしかカスタマイズできないわけですが、そんなのは承知の上なので、その点についてはこれっぽっちも文句はございません。
大体においてこの手の工業製品というのは、素人が口を出せば出すほど構造的にはロクでもなくなっていくのがよくあるパターンなのですが、つまりこの程々の家の場合はそういったことができません。なので、作りやすく無理のない構造が、私たち一家3人んの程々の家においても守られていると言っていいような気がします。
それは基礎屋さんや大工さんからちょろっと聞いた話からも伺えまして、BESS東葛から寄越された施工マニュアルはペラペラだし、内装の仕上げは確かにめんどくさいけど、建物自体はとってもシンプルとのこと。
その言葉通り、施工中にいろいろ見てみても、とりあえず基礎と大工仕事に関してはミスらしいミスもみつからず、それどころかとってもキレイに作られていて、実際に住んでみても不具合らしい不具合もなく、とっても快適に生活できております。サンキュー大工さん。
それじゃあなんで理想と現実でちょっと現実が落ちるような表現になっていたかといいますと、そもそもの図面を作成する設計と、その設計を実現するための施工管理になかなかの不満があるからということになります。
設計については、これまでの記事でも何度かご紹介いたしましたとおり、こちらからの希望や提案に対して、BESS東葛さんからはこんな感じの対応をされることが大変多かった印象です。
① 無理って言われる
② 理由を聞くとBESS本部がって言いだす
③ 本部に聞いてみてって言うとしぶしぶ図面を起こしてくれる
④ でもその図面が思ってるのと違う
⑤ 思ってる通りの図面が出たと思ったら実際には作れなかったりする
えー、まず①②③は論外。でもって、まあ④は残念ながらよくある話といえばよくある話なので仕方ないとして、⑤はプロとしてどーなのよという気が強く強くいたします。
で、文句を言っててもしょうがないので、なんでそんなコトになってしまうのかという点をちょっと考えてみました。
上の図は今回私たち一家3人の程々の家を建ててくれた方々の相関図。アールシーコアはほとんど関係ないとして、実際に契約をしたのは千葉県エリアを担当するBESS東葛展示場を運営する、BESSーZEROという会社でございました。
とはいえ、この会社は基本的に営業のみを行う会社のようでして、実際の設計や施工については、私たちの場合は今山住建さんという会社が行っておりました。つまり、建築部分についてはまるっと下請けに出してるってことですね。
あ、ちなみにコレは一括下請けといって建設業法で禁止されている行為なのですが、何にでも例外規定というものがありまして、事前に発注者(つまり施主さん)に書面でその旨を伝え、承諾を得た場合には問題なしとされております。私たちの場合にはBESSーZEROさんと交わした契約書にその旨が記載されていたのでセーフ。
そういうふうに書くと、じゃあ打ち合わせとかはどうなってんのなどと疑問に思われるかもしれませんが、契約後のプランニングなんかは全部下請けの今山住建さんのスタッフと直接やり取りすることになりまして、でもってそのスタッフさん方もBESS東葛って書いた名刺を渡してくるので、施主さんは良くも悪くもその辺の事情を気にする必要がありません。
で、この話の流れだと、つまり不満があるのは今山住建さんということになってしまいますが、まあぶっちゃけその通りでもあり、そうでもなかったりもするので、次回に続きます(おい)。
次回「程々の家の理想と現実(建築編・その2)」につづく