程々のエクステリア(検討編・ポタジェガーデン)
基本的に意味のよくわからない外国語をそのまま使うのはキライな方なので、今回のポタジェガーデンとかも素直に家庭菜園と書いてしまいたいところなのですが、その語感があまりにもバカバカしいのでそのまま使うことにいたします。というか、なんでフランス語と英語が混ざってんですかね?
さてさて、このポタジェガーデン。一体どういうものなのか、またまたイメージがこれっぽっちもわかないので、まずは画像を検索してみます。
おお。
ほほう。
なるほどねえ。まったく植物には詳しくないので、何が植わっているのかはさっぱりわからないのですが、フツーの畑にくらべて明らかにシャレオツなのは理解できます。
妻「確かに見栄えのよかばい」
私「なんかハシゴとかかかってるんですが」
妻「棚を作ってそこにワサワサ入ってるのかわいかねえ」
私「ほかにもうちょっと表現はないのか」
妻「ちっちゃく区切ってあるからイロイロ作れそうだし」
私「ていうかコレさあ」
妻「?」
私「フツーの家庭菜園と何が違うの?」
上の写真を見れば、いくら私とはいえ家庭菜園とは何かが違うのはわかりますが、それが何なのかはさっぱりわかりません。というわかえで、フツーの家庭菜園と一体何が違うのか、さらりとウィキペディアで調べたところこんな感じの違いがあるようです。
・配色や配置など見た目に気を使う
・畝をつくらない
・二品種以上の寄植えをする
・なんかよくわかんないけど木枠を作ってその中で育てる
私「よくわかんないけど見た目がいいのは歓迎ですなあ」
妻「すいか!」
私「木枠を組み立ててその中でっていうのもカンタンそうでいいし」
妻「なす!」
私「いろんな種類を寄せ植えするのも楽しそうでいいねえ」
妻「大葉!」
えーと、まあ、このようにちょっとばかりの違いとはいえ、フツーの家庭菜園じゃないんだという謎の高揚感とともに夢ばかり広がっておりますが、実際にどのくらいのレベルまでこのポタジェガーデンを展開するかを、まずは考えなくてはなりません。
① 食事のちょっとしたアクセント
② 自給自足
③ 出荷
妻「②やね(③と言いたいところだけど)」
私「②だね(①と言いたいところだけど)」
妻「意見が合いましたな」
私「そうですな」
せっかく土地がバカみたいに余っているので、さすがにちょっぴりだけやるくらいだったらもっとビシっとやったほうがよかろうというのが二人の共通認識。で、自給自足とは言っても100%は無理なことなんて百も承知。とはいえ、多少の穀物類を栽培できる広さを確保しなくてはいけません。
ウェブで調べてみたところ、1人につき20坪あれば死ぬほど野菜が食べられるという情報がございましたが、それでも連作障害とかで完全な自給自足はムリとのこと。やっぱり世の中の畑は上手くできているのであります。
ていうか、20坪も畑にするって、つまり66㎡なわけで、それが最低3人分で200㎡なわけで、つまり家の面積の3倍も畑になってしまうのはさすがにNG。じゃあ、どのくらいが無理なく自給自足感を味わえる広さなのでしょうか?
妻「フツーの市民農園とかだと1区画10坪くらいやねえ」
私「それでも素人がやろうとするとめっちゃ広いと思うぞ」
妻「そうなの?」
私「叔母さんが借りててとんでもなくワサワサ収穫できたって話でございます」
妻「じゃあ最初はその半分くらいからかねえ?」
私「まあ、木枠を作るなら、増やすときは木枠も増やせばいいわけだし」
というわけで、最初は5坪を目安にポタジェガーデンを開墾することに。開墾というか、枠を作ってその中をちょっと耕して、でもって上から土を入れるくらいだとは思うのですが、なにぶんやったことない作業なのでどれくらい大変なのかイメージがまったく湧きません。
ちなみに5坪というと16.5㎡。ということは、幅1mのエリアを作ったとすると長さ16.5m。2エリアに分けるとすると1区画8mちょっと。お手入れのしやすさを考えると、これくらいがちょうどいいのかもしれません。
場所はちょっと考えた結果、東側のお隣さんとの境目に近く作ろうかと。こちらのお隣さん、空き地なので特にフェンスも何も建てる必要がないのですが、さすがにフリーパスだとアレなので、この手の工作物でさり気なく境界がわかりやすくしておくのがいい気がしております。
私「というわけでポタジェ担当大臣様、どうぞよろしく」
妻「ムフー」
私「ていうかさ」
妻「?」
私「スイカとナスと大葉って同時に作れるの?」
妻「えっ」
次回「程々のエクステリア(検討編・図面&予算)」につづく
程々のエクステリア(検討編・広縁まわりの植木)
必要最低限の庭造りをモットーにお届けしております程々のエクステリアシリーズ。デカいくせに最低限という無計画にも程がある計画ではございますが、グラウンドカバー、目隠し用の木と続いて、今回は広縁まわりの植木を選んでまいります。
広縁まわりの植木とはそもそもなんぞやという話でございますが、この程々の家、10畳くらいあるウッドデッキに軒がかかっている広縁がその大きな特徴でございます。
で、この広縁。デフォルトでは上のイラストのように、フツーに下側が空いております。もちろんこのイラストのようにキレイに草が生えてくれれば言うことはないのですが、二次元と三次元の区別はきっちりつけなくてはなりません。
妻「まあ、草ボーボーやろね」
私「間違いない」
妻「下手すればネコが子供とか生むかもしれんよ」
私「勘弁してください」
妻「なんとか隠さんば」
隠すことはやぶさかではありませんが、下手な隠し方をすると余計みすぼらしくなったり、植えた植物に家が飲み込まれそうになったりと、どうにもトラブルの予感しかいたしません。ので、そのような危険を未然に防ぐため、モデルハウスの写真を見てみましょう。
ほほう。
ふむふむ。
なるほど。
妻「ツツジやね」
私「むー」
妻「他になかやろ?」
私「なんか道路みたいで気に入らない」
妻「つまり育てるのがカンタンってことばい」
私「あと花がキライ」
妻「いっぱい咲いてきれかやろ?」
私「このなんかぼんやりしたピンクとか下品なピンクとか気に入らん」
妻「育ててる人に怒らるっとよ」
私「もっとこう街路樹っぽくないアレはないものか」
特に植木に対してこだわりどころか興味がなかったはずの私なのですが、あまりに興味がなさすぎて、そういうモノにお金を払うということに大変シビアになってしまい、でも興味がなさすぎて選ぶというか代案を見つけることもできず、ただひたすら画像検索フォルダが潤っていくだけというしょうもない状況。
とはいえ、イヤイヤ言ってるばかりでは縁の下から子猫の鳴き声が聞こえてくる日もそう遠くなさそうな気がするので、一生懸命探します。と、なんかちょっぴり良さげな植物を発見。
私「コレは?」
妻「緑がきれかねえ」
私「ブルーパシフィックとかいうやつらしい」
妻「丈夫で色がキレイとかええねえ」
私「最強健種とか書いてあるぞ」
妻「でも花は咲かないんやね」
私「ま、まあ」
妻「あと」
私「?」
妻「なんか1年で70cmも伸びるとか書いてあるけど」
私「うっ」
妻「大丈夫なん、これ?」
さすがに1年に70cmとかそんな爆発的に伸びられて、オマケにそれが縁の下に入り込んで収集がつかないとかは困ってしまいますので、泣く泣くこちらは却下。カンタンそうでよかったのになあ。
てな感じでしばらく選考が止まっていた広縁まわりの植木。ところが、いつものようにホームセンターをパトロールしていたある日のこと、ふと立ち寄った植木売り場でこんなのを見つけました。
妻「ツツジやねえ」
私「ん?」
妻「ん?」
私「真っ赤なのあるじゃん!」
妻「え?」
私「ピンクでも白でもなくて真っ赤なのある!」
不肖私、38年生きてきてツツジとは白かピンクの2種類という先入観を持っておりました。が、燃えるような真っ赤のツツジがあるではありませんか。で、見たところ唐船ツツジとかいう品種とのこと。
別名黒ツツジと言われるほど真紅の花で、コレならなんというかボンヤリとしたイメージもなく、いわゆるツツジっぽい感じもあまりなく、しかも別に育てるのが難しいとかいうこともないらしく、別にとても高価とかいうこともないらしく、まあすべて伝聞ですが、つまりコレならツツジでも全然OKであります。
というわけで、時系列がドーンと飛んで、いきなり1ヶ月ほど前のお話。我が家にやってきた唐船ツツジさんです。思ったとおり、キッチン横のガラスモザイクタイルと同じような系統の深い赤。危うく妻にピンクのツツジで押し切られそうになっておりましたが、抵抗しててよかったよかった。
さあ、これで後は妻入魂のポタジェガーデンを残すのみとなった、程々のエクステリア検討会。今しばらくお付き合いくださいませ。
次回「程々のエクステリア(検討編・その4)」につづく
程々のエクステリア(検討編・目隠し用樹木)
心を癒やす草花の話をしていたはずがなぜだか法律の話になってしまい、根拠法だの判例だのと物騒な話になるという本末転倒ぶりに、なんだかなあという気がしないでもなかった前回。庭が荒れ地になった上に心も荒んでは悲しいにも程があるので、気を取り直して植木について考えてみましょう。
さて、毎度ではございますが、エクステリアについての希望を確認してみましょう。ちないに前回はグラウンドカバーとして芝生とお花畑を同時にやっつけました。
【エクステリアの希望】
・芝生
・お花畑
・目隠しの植木
・広縁まわりの植木
・ポタジェガーデン
妻「次は植木やね」
私「目隠しかあ」
妻「葉っぱがみっしりついてる常緑樹がよかね」
私「はい検索検索」
いつものようにグーグルさんで「目隠し 植木 常緑」などと検索してみると、いくつかの候補が出てきます。
妻「うーん」
私「まったくイメージが湧かない」
妻「そもそもどのくらいのサイズの木が必要なんやろか」
私「計算します」
今回のプランはとにかく安くというポイントがメインとなるため、必要最低限の樹木で目隠しをすることを目的といたします。ので、どんだけちっちゃい木でどうしても隠したい部分を目隠しできるかというのを計算。
まずは北側の窓から。北側道路からは結構な範囲が覗けてしまうのですが、基本的にパントリーの中は見られても困らないというか、そもそも人がいないため、キッチンや土間への目線だけを切ることに。というわけで、濃いピンクのエリアからの視線を遮るのに必要な直径は、だいたい1800mmになるようです。
でもって、こちらが高さの検討図。窓から道路までは約4m。そこから窓の高さやら何やらを計算すると、2250mmの高さがあれば十分に目隠しの役割を果たすことができるようです。なるほど。
次は西側の窓。当初は窓の真ん前に木を植えようと考えたのですが、上の図で言うところの左下方向は、キッチンからいい感じの風景が見通せるように考えて窓を配置したため、それを遮るのはNG。
で、さらによく考えると、最低限ということなら道路側からの視線を切ればいいということに気づき、オマケに筋交いや階段に遮られるエリアがかなり多いことにも気づき、というわけでけっこうピンポイントで直径3mほどの木を植えればいいことに気づきました。
さらに、こちらは道路から12mほどの距離があるため、樹高は2mもあれば十分。低くて済むのであればマネー的にもメリットが大きいため、これは大歓迎です。よかった、無闇に大きい木とか考えちゃう前で。
私「というわけで、樹高2.5m・幅1.8mの木が1本と」
妻「ふむふむ」
私「樹高2m・幅3mの木が1本必要になります」
妻「あのさ」
私「はい」
妻「最初の方はともかくとして」
私「はい」
妻「高さより幅のほうが広い木なんてあるの?」
私「じゅ、じゅ、樹形は剪定すればなんとでもなるって書いてあるぞ」
妻「誰が選定するの?」
私「ぼ、ぼ、ぼくが……」
妻「やったことあると?」
私「な、ない、ないです……」
妻「(#^ω^)」
私「い、いや、でもちょっとコレ見て!」
妻「さっきの図ばい」
私「ほら、この濃いピンクの部分の目線を隠したいんでしょ?」
妻「そうそう」
私「木なんか植えなくてもクルマで隠れてるじゃん!」
妻「あ」
えー、この段階では特にクルマをどこに停めるかなんてこれっぽっちも考えていなかったのですが、せっかくカングーとかいう背が高めのクルマに乗ってるわけで、しかも高さも1800mmくらいあるわけで、コレは十分に目隠しに使えるはずであります。
妻「クルマないときは?」
私「カングーがないのって基本的に昼間じゃん」
妻「そうねえ」
私「昼間だったら今のペアガラスってほぼ中が見えないぞ」
妻「ホントに?(疑惑)」
と、このような経緯から検討したところ、結局西向きの窓用目隠しについてはペンディングとすることになりました。実際住んでみて不便だったら考えればいいや、と。
でもって、北向きの窓用目隠しは、枝が適度に広がって、半分日陰という環境でも立派に育ち、さらにお手入れも簡単そうなシマトネリコに内定。今や新築のお宅の2軒に1軒が導入していると思われるくらいポピュラーな品種ですが、その分お値段もリーズナブルで、しかも最初から目隠しに使えるくらいの樹高のモノがたくさん売られているので、ここは実用性重視で選ぶことにいたしましょう。
私「で、西向きの窓用のヤツはシンボルツリーとしてじっくり選ぶわけですよ」
妻「なるほど」
私「目隠し目的じゃなければ落葉樹でもイケるし」
妻「じゃあウメとか?」
私「イケるイケる!」
妻「モモとか?」
私「へーきへーき!」
妻「リンゴとかも?」
私「食べられるもんばっかやんけ」
脱線した上にあらぬ方向に夢がふくらみはじめておりますが、まあ、このくらいは夢見てもいいよね。ははは。
次回「程々のエクステリア(検討編・広縁まわりの植木)」につづく
程々のエクステリア(検討編・グラウンドカバー)
分不相応に広大な庭を入手してしまった私たち一家3人。現状ただの荒れ地となっているこのフロンティアを程々にいい感じのお庭にしないといけないわけですが、このふんわりとした表現をみてもわかるように、イメージといえるようなイメージも、知識といえるような知識もいっさいございません。
そんな中でも希望らしい希望がなんとなく出てきたので、本日はそれを実現するための方法を検討してみることにいたします。
【エクステリアの希望】
・芝生
・お花畑
・目隠しの植木
・広縁まわりの植木
・ポタジェガーデン
まずこの中でいちばんの問題となるのが芝生とお花畑。二人でイメージをすり合わせたところ、土地を半分こして芝生エリアとお花畑エリアを分ければいいというものではなく、全面的にどっちかにしたいと譲りません。
私「お花なんて花壇でいいじゃない!(花に興味がない)」
妻「芝生なんてめんどくさか!(芝生に興味がない)」
そもそもの狙いとしては、どちらもグラウンドカバー(最近覚えた)としての効果を期待したもの。というわけで、それぞれのメリットとデメリットを考えてみます。
【芝生】
◯ 上でゴロゴロできる
◯ 1年中見た目がキレイ
× 手間がかかる
× 金がかかる
【お花畑】
◯ 花の季節はキレイ
◯ 手間がかからない
◯ 安い
× 上でゴロゴロできない
× 花の季節以外はただの雑草
妻「たしかに上でゴロゴロできるのは魅力ばい」
私「一面に花が咲くのもたしかにキレイですなあ」
妻「手間がかかるのもしんどかねえ」
私「阪神園芸さんでも近くにいれば話は別なんだけどなあ」
そんなこんなでお花が咲いて手間がかからなくて安くて上でゴロゴロできるグランドカバーを探してみると、こんなものが引っかかってまいりました。
エクステリアにご興味がある方には常識になっているような植物のようですが、どうやら上で挙げた条件をほぼパーフェクトにクリアしてくれる夢のような草とのこと。
私「芝生の10倍で広がるって」
妻「草刈りもあんまりせんでいいって」
私「人が踏んでもだいじょうぶって」
妻「お花もまあまあかわいいって」
私「雑草対策にもピッタリって」
こんな感じで白いお花が結構たくさんつくというクラピアさん。早速さん付けになってしまいましたが、どうしても芝生がいいとか、どうしても色とりどりのお花に囲まれたいというほどでもない私たちにとっては、ピッタリの選択な気がいたします。
ちなみに、クラピアさんのイロイロについては、こちらのブログがたいへんたいへん詳しいので、ご興味のある方はこちらをご覧ください(丸投げ)。
というわけで、一も二もなくクラピアさんの導入を決定しそうになった私たち一家3人。が、そういえば値段書いてなかったぞ値段。
私「で、コレいくらなの?」
妻「1ポット540円って書いてあるね」
私「上のオススメだと1㎡あたり4ポットって書いてあるぞ」
妻「何㎡あるんだっけ?」
私「少なく見積もって400㎡」
妻「400×4×540円」
私「86万4000円」
妻「いかんばいwwwwwwwww」
せっかく膨らんだ期待だったのですが、さすがに草に100万円は払えません。とはいえ、せっかく気になったのですからもうちょっとやり方を考えます。
私「思いつきました!」
妻「どがんしたと?」
私「芝の10倍早く広がるんだよね?」
妻「らしかね」
私「つまり芝の1/10の量だけ買えばいいのではなかろうか?」
上でご紹介した出光さんによる実験では、おそらく1㎡あたり4ポット植えられたクラピアさんが、2ヶ月たたずに文字通りグラウンドカバーになる様子が紹介されています。ので、たいへん乱暴に考えれば、この10分の1の数にしたところで20ヶ月あれば地面を覆い尽くしてくれるのではないか、と。
妻「20ヶ月は長かばい」
私「最初はじゃあ半分のエリアだけに植え付けるとか」
妻「えー」
私「だって西側のすみっこなんて全然見えないじゃん」
妻「まあたしかに」
というわけでちょっと計算。
まず、400㎡のうち、家に近い部分200㎡にクラピアを植え付けるとします。でもって、予算を10万円として、そうすると買えるクラピアは200ポット。ということは1㎡あたり1ポット。オススメの1/4だから、つまり8ヶ月で200㎡ぶんはグラウンドカバーをつくれるのではないか、と。
妻「そがん上手くいくやろか?」
私「ある程度増えたトコロで株分けすればもっと増やせるんじゃないの?」
妻「おお」
と、ここでちょっとお断り。このクラピアという品種、どうやら種苗法という法律で保護されており、勝手に増やしたり譲ったりしちゃダメよという決まりがあるようです。著作権法と似た仕組みですね。
というわけで、基本的には勝手に株分けするのはアウトのようなのですが、その中でも例外規定があり、自家消尽であればセーフということになっております。つまり、自分ちで増えたものをさらに自分ちに植えるのは問題ないということ。
で、さらに気になったのは、種苗法の条文を読むと「農業者による自家消尽」と書かれているポイントでして、果たしてフツーにクラピアの苗を買った人は農業者にあたるのかどうかという点でございます。
フツーに考えると、私たちは農業を営んでいるわけではないので農業者にはあたらない気がいたしますが、一方、自宅の庭に草を生やすというのは社会生活上の地位に基づいて反復継続する行為でもあります。
何を小難しいことを言っているのかというと、コレはつまり業務上過失致死傷罪の判例で業務とはなんぞやという点に言及した部分でして、これによってたとえばクルマの運転は趣味のドライブでも業務という根拠になっている部分。
というわけで、この考えを援用すると、庭に草を生やすという農作業を業務として行う人格という点で私たちは農業者に当たるわけで、つまりテメエの庭に生やかしたクラピアをテメエの庭でどんだけ増やそうと勝手という法的根拠になるはずです。
私「ドヤァ」
妻「よ、よくわかんないけど」
私「ムフー」
妻「私は聞かなかったことにするから」
私「えっ?」
妻「刑務所には1人で行ってきてね(笑顔)」
えーと、その考えはおかしいというエビデンスもしくは判例をご存じの方は、お願いですから私が株分けする前に教えていただければ幸いです。
次回「程々のエクステリア(検討編・目隠し用樹木)」につづく
程々のエクステリア(構想編・その3)
程々のエクステリアなどというタイトルをつけておりますが、あまりの土地のフロンティアっぷりに逆タイトル倒れになりつつある気がいたします。ということで、引き続きお庭どうする問題について考えていきましょう。
前回夫婦それぞれで庭というかエクステリアに対する希望を考えてみました。家のテイストについてはほとんど意見が一致したのですが、私がアメリカン派、妻がブリティッシュ派と、ここでは意見がまっぷたつ。というわけで、それぞれをすりあわせていきましょう。
【私の希望】
・クルマを3台以上置けるスペースがほしい
・広い芝生エリアがほしい
・広縁の回りを覆いたい
・テイストとしてはアメリカン
妻「まあ最初のはどうでもいいとして」
私「えっ!?」
妻「芝生は素敵やけどめんどくさかよ」
私「そうなのですか?」
妻「雑草生えるしすぐハゲるし」
私「こんな感じが理想なんだけど」
妻「たしかにアメリカンやね」
私「ちっちゃい頃からの記憶がどうしてもこうしたいと囁いております」
そもそも、広い土地の中にちっちゃい家がぽつねんと建っているというのは、私が理想としてたムード。そのまわりを芝生と大きめの木で覆うというのがイメージとしては理想であります。
というのも、私が幼少時代を過ごしたボストン郊外の中流家庭のお宅は、どこもこのような芝生に囲まれていて、多感な子供にとってその光景こそが幸せの象徴だったのです。
というのはもちろん嘘で、神奈川県民であったところの私としては、幼少時代から米軍基地や米軍キャンプが身近にあって、つまりフェンスの向こうに米軍ハウスが建っているわけで、それがなんというか理想の一戸建ての姿として刷り込まれているわけでございます。
妻「まあ確かにこういうムードは素敵やね」
私「そうだろうそうだろう」
妻「広縁の周りを覆いたいっていうのはなんね?」
私「こういうこと」
妻「あー、バンコの横を隠すてことね」
私「?」
妻「確かにバンコの下て雑草とか苔の生えるもんね」
私「ば、ばんこ?」
妻「あれ? コレのことバンコて言わん?」
私「38年生きてきて初めて聞きました」
妻「佐賀やと常識ばい」
私「えっ?」
まあ、このプランには特に深い意味はなく、上の写真を見て(バンコの写真ではなく)程々の家にたいそう似合うなあなどというただの思いつきでございます。どうやってアメリカンとの整合性をとるつもりなのかは自分でもさっぱりです。で、次は妻のプランを検討。
【妻の希望】
・お花畑エリアがほしい
・目隠しとなる木がほしい
・家庭菜園がほしい
・テイストとしてはヨーロピアン
私「お花畑というのは花壇ということで?」
妻「こういうことやね」
私「一面やんけ!」
妻「せっかく広いんやからこれくらいやらんと」
私「目隠しっていうのは」
妻「キッチンと土間に窓のあるやろ?」
私「はい」
妻「北側の道路から中が見えるやっか」
私「はいはい」
妻「カーテンつけんでもいいように窓の前に木ば植えたかよ」
たしかにこのように目隠しがあれば、もともと交通量なんてほぼない道路のため、いちいちカーテンを引かなくても外からの目を気にしなくてすみます。
私「でも北側の窓はいいとして」
妻「はい」
私「西側の窓はいちおうキッチンからの眺めを考えて配置したから」
妻「はいはい」
私「前を完全にふさいじゃうのはいやだなあ」
妻「それは確かに」
まあ、でもそのへんは植える木の種類や大きさを考えれば済むこと。ていうか木の種類なんてサクラとモミジとイチョウくらいしかわからないのですが、そこはインターネットに頼ればなんとでもなるはずです。
私「で、家庭菜園っていってるけど」
妻「自給自足は大事やからね」
私「そもそもイングリッシュガーデンとかいってなかったか?」
妻「お花が咲いてればそれでよかばい」
私「にしてもお花畑と芝生の横にいきなり畑が?」
妻「分かっとらんねえ」
私「?」
妻「今はこういうのがあるとよ」
私「ぽたじぇがーでん」
妻「見た目も考えた上でお野菜とお花とハーブを植えること」
私「おしゃれですなあ」
妻「佐賀では常識ばい」
私「(絶対ウソだ)」
と、まあ、このような会議を経て、私たち一家の程々の庭に必要な要素をまとめることができました。てなわけで、これらをまとめる方法を検討していきましょう。
・芝生
・お花畑
・目隠しの植木
・広縁まわりの植木
・ポタジェガーデン
なかなかにバラバラでこれらをどうまとめればいいのか、ていうか昨日今日初めて聞いた単語のモノをまとめることができるのかどうか、さっぱりこれっぽっちも検討がつきませんが、なんとかまとめる方法を考えます。
次回「程々のエクステリア(検討編・グラウンドカバー)」につづく
程々のエクステリア(構想編・その2)
家だけでなく外構にも家が建つほどのお金がかかるということを一切知らず、土地は広けりゃ広い方がいいという小学生並みの考えに基づいて800㎡もの土地を購入してしまった私たち一家3人。いまさら土地を返品することもできないので、何かいい方法を考えなくてはなりません。
私たちの予算は100万円。それに対してエクステリア工事が必要な面積はざっと550㎡。どう考えても予算と費用が釣り合いません。考えられる手段としては2つ。
① 予算内でなんとかする
② 予算を白紙に戻す
妻「まあ①やろね」
私「ていうかなんとかなるのだろうか?」
妻「ならんやろね」
私「ですよねー」
ざっと調べてみたところ、私たちの予算でできることは次のような感じであります。
・100㎡くらい芝生を敷く
・100㎡くらい駐車場のコンクリートを打つ
・機能門柱とシンボルツリーと花壇をつくる
妻「これってどれかひとつやろ?」
私「左様でございます」
妻「どれも必要やっか」
私「左様でございます」
妻「じゃあ、予算内でやろうとするとどうなるの?」
私「つまり30㎡の駐車場と30㎡の芝生とシンボルツリー1本と機能門柱ですな」
妻「ひっどwwwwwww」
私「土地2区画買った意味がまるでないwwwwww」
クルマを1台停められるコンクリート土間と謎の芝生スペースがちょろっとあって、殺風景な機能門柱とフツーのシンボルツリーを何も考えずに配置するとこのようになりますが、さすがにこんなものに100万円も払えないので他の方法を考えます。
妻「芝生に特化してみたらどがんなっとね?」
私「やってみましょう」
妻「焼け石に水wwwwww」
私「やっぱり土地1区画でよかったwwwwww」
多少マシになったとは言え、これでもまだまだ西側に広大なフロンティアを抱えてしまいます。コレはコンクリートに特化しても植木に特化しても同じこと。うーん、どうしよう。
私「予算増やす?」
妻「でもちょっとくらい増やしたトコでやっぱり焼け石に水ばい」
私「確かに」
妻「ていうか」
私「はい」
妻「そもそもどういう庭にしたいかイメージのあるとね?」
私「うっ」
不肖私、こう見えても登山を趣味にしておりまして、ですので植物には多少の心得がございます。ちなみにここで言う多少とは木と草の区別がつく程度のレベルを指します。
妻「なにしに行っとっとね」
私「冬山だからしょーがないだろ!」
妻「夏山行きんしゃい夏山」
私「混んでるから嫌でやんす」
というわけで、植物やら庭やらにはこれっぽっちも興味がない私。そもそも理想とする家がこんな感じだったので、イメージもへったくれもありません。
妻「いかんばい」
私「大変申し訳ない」
妻「君には任せられんけん私が考えっとよ」
私「恩に着ます」
妻「そもそも家は君の好きにつくってるんだから」
私「返す言葉もございません」
妻「庭は私の好きにしてよかと?」
私「とりあえずイメージを拝見できれば」
妻「こんな感じ」
私「本格的イングリッシュガーデンwwwwwww」
妻「ムフー」
私「池とかあるんですけどwwwwww」
妻「癒やしスポットばい」
私「いくらかかんのコレ」
妻「適当に苗植えたらこがん感じにならんとやろか?」
私「宝くじが当たるレベルの確率でなら」
妻「キチンと世話はするよ?」
私「そういや君いただいた薔薇枯らせてなかったっけ?」
妻「ムキー!」
聡明な読者諸賢ならすでにお気付きの通り、私から指揮権を剥奪した妻でさえ、エクステリアというか園芸の知識が皆無に近いということがここにいたって判明。とはいえ、お互いが理想とするイメージはなんとなく把握できました。ので、それぞれが庭に希望する項目を書き出していきます。
【私の希望】
・クルマを3台以上置けるスペースがほしい
・広い芝生エリアがほしい
・広縁の回りを覆いたい
・テイストとしてはアメリカン
【妻の希望】
・お花畑エリアがほしい
・目隠しとなる木がほしい
・家庭菜園がほしい
・テイストとしてはヨーロピアン
素人目に見てもマッチするとは思えないこれらの要望ですが、まあコレだけ土地が余ってればなんとかなるでしょと前向きに考えつつ、いつの間にか棚上げされてる予算はどうするんだという話もありつつ、もうちょっと考えます。
あ、あと、佐藤琢磨さんおめでとうございます。同宿のアロンソファンにひきずられて何気なく見ててホントによかったです。
次回「程々のエクステリア(構想編・その3)」につづく
程々のエクステリア(構想編・その1)
文句シリーズがひたすら続き、なんとなく暗ーい気持ちになっておりましたが、仕事の合間に無理やりスケジュールを詰め込んだ趣味の時間が大変充実した感じになりまして、身も心もリフレッシュいたしました。
やっぱり現場はいいなあ。次はお手伝いじゃなくて出たいなあ。でもここで雨でスリックは死んじゃうから絶対に嫌だなあなどと思いながら移動中であります。
さて、上の写真の田舎っぷりもたいがいな感じなのですが、私たち一家3人の程々の家も、それはもう大変な騒ぎであります。
これでも東京まで1時間もあれば着いてしまうというのはまさしく文明の恩恵に他ならないわけですが、やっぱり田舎は田舎なわけで、オマケに市街化調整区域のうえ、最寄り駅から徒歩30分はいいとして、コンビニまですら徒歩20分という抜群の立地条件。
このような条件のため、当然のことながら土地のお値段はバカ安でございました。で、話は土地の購入時に遡ります。
妻「2区画あってそれぞれ650万円やね」
私「むーん」
妻「東側と西側どっちにすっとね?」
私「両方」
妻「は?」
私「せっかく千葉に引っ込むんだから、土地は広いほうがいい」
妻「引っ込む?(#^ω^)」
私「上葉させていただくの間違いでした」
妻「ムフー」
私「いやほら、両方買えば割引してくれるかもしれないし」
妻「ホントに?」
私「隣に家も建たなくてすむし」
妻「むーん」
果たして結果はその通りで、1区画650万円だった土地は2区画あわせて1100万円になり、オマケに東西南北あわせてほぼ永久に隣家が建たないという環境を手に入れることができたのです。
ひとつだけ誤算があったとしたらその広さ。なんということでしょう、その土地は2区画あわせて800㎡もあったのです。ひとくちに800㎡といってもまったくピンとこないので、わかりやすい比較を持ってまいりました。
私「庭で内野ノックができるのか!」
妻「お花畑も作り放題ばい!」
私は生まれてこの方ほとんどマンション暮らしでございまして、実家が一戸建てになるとほぼ同時に家を出たため庭の広さというものにイマイチ比較対象というかなんというかがございません。
それじゃあ妻はと言うと、佐賀県出身の分際でやはり家の敷地はそんなに広くなかったらしく、やっぱり上のようなのんきな発言をする始末。
というわけで、家の大きさが決まり、建てる位置も決まり、建ぺい率が8%台というアスリートの体脂肪率のような数字になることが分かってからもいたって平和そのもの。というわけで、待ちに待った工事も始まりそうになった秋の終わりに、それじゃあ外構のことも考えようかなんて言い出したわけでございます。
私「外構ってどうしよう」
妻「とりあえず雑草ば生えんようにせんばいかんね」
私「というと」
妻「芝生をサーッて敷いて」
私「ほうほう」
妻「木をポンポンて立てて」
私「ほうほう」
妻「花壇ばチョロっと作るくらいでよかばい」
私「BESSさんの見積もりってどのくらいだったっけ?」
妻「いちおう予算は100万円取ってあるね」
私「そんなに!」
とんだことをしでかしたと気づいたのは、それから約5分後。「100万円 外構」というそのものズバリのキーワードでググってから、そう時間は掛かりませんでした。
私「やべえよやべえよ」
妻「誰ね! 土地ば2区画も買おうなんて言い出したんは!」
私「君だってええねええねとか言ってたじゃんか!」
妻「キー!」
私「ムキー!」
いがみあっても何も解決いたしません。ということで、もうちょっとマジメに考えてみます。
私たちの土地は800㎡。そのうち建築でだいたい100㎡弱が必要となり、でもって法面部分が150㎡ほど。ということは、実質550㎡ほどの広さをなんとかすればいいという計算になります。よし、じゃあ「600㎡ 外構」で検索検索。
http://www.pmnet.jp/joho/jo02/jo_0205.html
妻「ウチは事務所でもなければ共同住宅でもホテルでもなかばい」
私「ホテルっぽくしたら家がもう一軒建つぞ」
妻「いっそのこと民泊とかどがんやろか?」
私「ワンルーム+ロフトの家に民泊したいと思う人が果たしてこの世にいるだろうか」
このまま考えてみましたが、出てきた案としては100万円握りしめて競馬場に行くとか土地の半分を叩き売るとか温泉を掘るとかいう妄想しか出てこなかったため、もうちょっとマジメに考えてみます。
次回「程々のエクステリア(構想編・その2)」につづく
BESSのスタッフに求めたかったこと(その2)
なんか最近ずっと文句ばっかり言ってますが、たとえネタでもそんなの続けてるとだんだんホントに腹が立ってきたりします。書いたことで考えもまとまってきましたし、言いたいこともクリアになってきたので、とりあえず文句シリーズは今回で終了です。ほかに書くことも溜まってきましたしね。
前回はBESS東葛のスタッフについてイロイロ書いてみましたが、まあ、まとめてしまえばプロ意識が足りない人たちと家造りをするのは本当にストレスフルだったということにつきます。
これがホンモノの詐欺師みたいな人たちだったら、つまり詐欺ってる自覚があるだけに最後の瞬間までは気持ちよくさせてくれて、オマケにコトが発覚した後はこちらも思う存分キレられます。
が、こういったただ単にプロ意識がないという人が相手の場合は、これっぽっちも悪気がないために、こちらとしても子供相手に本気で怒るのは大人げないみたいな気持ちになってしまい、つまり一緒に作業をしているあいだ、ずっと地味にHPを削り続けられるわけで、むしろモヤモヤいたします。
いやね、何度も繰り返しになるのですが、住んでみてとっても快適だし、ミスは多いけど欠陥住宅でもなんでもないし、本当にスタッフがアレという以外にはほとんど不満がありません。
これはつまり、BESSというブランドにおいて、スタッフがアレでも最低限の品質を確保できるシステムが確立されているといういい例だと思うので、いや、ひょっとしてもっとアレなスタッフというのもいるのかもしれませんが、そのこと自体はオーナーというかユーザーというか施主にとっては間違いなく歓迎すべきことがらでしょう。
だからこそ、繰り返しになりますがだからこそ、スタッフの質というのがとっても残念に感じてしまうわけです。
程々の家に限らず、ワンダーデバイスでもログでも同じだと思いますが、展示場に行って「いいなぁ」と思った人であれば、実際に建ててみて心の底から後悔するようなことはないと言えるだけの品質と味。そしてなにより展示場のと同じものが建つという安心感がBESSの家にはあると思います。
これは「住むより楽しむ」というポリシーを全面に打ち出しているBESSのイメージ戦略と、その戦略をキチンと商品に落とし込んでいる建築家さんの基本設計の優秀さが相まってのものだというのは間違いないことでしょう。
でもね、そのポリシーが実際に施主と向き合う販売会社のスタッフに浸透しているかというと、私はそんなことないと思います。
少なくとも、私が関わったBESS東葛さん(と今山住建さん)のスタッフは、「住むより楽しむ」というポリシーを、そういったロハスっぽい価値観でアタマがお花畑になってる施主をいいように丸め込む方便として捉えているようにしか見えませんでした。
モノはいいのに、ただの建売住宅を売るみたいに考えて、施主の希望より自分たちの仕事を減らすことを優先して、そのモノの良さを更に引き出そうという努力をはじめから放棄している。
コンセプトは素晴らしいのに、単に雑な仕事やミスをを糊塗するために、それを「味」という単語にすり替えて、納得しない施主に対して「分かってないなあ」という態度を見せてしまう。
本来持っているはずの魅力を、実際に扱う人がそれらを台無しにしてしまっている、こんな悲しいことがあるでしょうか?
これはもちろん私たちの程々の家を担当したスタッフが、たまたまハズレだったという可能性もございます。事実、他のブログを見てみると、特に文句も問題もなく「建ちました!」とご報告されてるオーナーさんもいらっしゃいますし。
事実、私たちも実際に生活を始めてみると、ほぼほぼ「まあ、いいか」という気持ちになってきつつあります。しょせんそんなやり取りは過去のことだし、しかも思い出したくないタイプの記憶だし、住んでみりゃ家は快適だしってなわけで、いいじゃないの今がよけりゃという気がすごくすごくしております。
にもかかわらず、こんな話題を蒸し返してネチネチ書いちゃってるのは、つまり私がとってもネチネチした性格であるというのはともかく、こんなブログを読んでいただいていて、これからBESSの家を建てようかどうしようか迷ってる方に、まあ1オーナーの正直な意見として、ありのままを伝えたいなあ、などと思っているのもあります。いい人。オレ超いい人。
てなわけで、長々とくらーい文章にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。次からはこんな記事なかったかのごとく、元の路線に戻ります。
次回「程々のエクステリア(構想編・その1)」につづく
BESSのスタッフに求めたかったこと(その1)
前回さんざんっぱら文句を書き散らかしたうえ、クレームは私までなどと書いたところ、驚いたことに何件かのお問い合わせを頂戴いたしました。たいへんありがたいことでございます。
いくつかいただいたご質問、スタッフの実情をもっと知りたいとか、私が何を求めているかをちゃんと伝えたほうがよかったのではとか、思った以上に私たちのコトを考えていただいた内容でございました。
で、それらの質問を並べてみて、ソコに共通することがひとつ。それは、私が結局スタッフに何を求めていたのかというコトを明らかにすれば、自ずと解消する質問が多いのではないか、と。
と、いきなりそんなことを言われても、まだ私自身アタマの中が整理されていないので、例によってズラズラ書きながら考えていくことにいたしましょう。書くのに時間かかるんだよな、この方法だと。
前回も使った上の図を見ながら、いったいなぜ設計、営業、現場監督という、建築会社側のスタッフが揃いも揃ってレベルが低いと感じたのかをもう一度考えてみました。
で、見えてきた最大のポイントがプロ意識の欠如という点につきるかと思います。コレだけだと意味が分かりづらいので、設計さん、営業さん、現場監督さんの3者で、私の中でプロ意識ないやんけと思った代表的な場面をそれぞれ挙げてみることにいたしましょう。
【設計さんの場合】
私たちの程々の家は、カウンタータイプの洗面台を採用いたしました。収納力だけで言えばユニットになっている洗面化粧台が一番なのは分かりきっていて、オマケに収納が少なそうな間取りにも関わらずただの一枚板にしたのは、足元をスッキリさせたかったからでした。
カウンタータイプにすることで開放感や閉塞感をちょっとでも減らしたかったのと、あとはなにより掃除がラクというとてつもない恩恵があると信じて疑わなかったため、ただ単に足元オープンにするだけでなく、壁給排水にするというのも最初から決定していた事項でございます。
が、実際には上の写真のように、ものの見事に床給排水となってしまい、この点は今でも残念無念なわけですが、そうなるコトが判明した時の設計さんとのやりとりをリアリティを排して見てみましょう。
設「床給排水にしかできません」
私「どして?」
設「外壁から直接給排水できないです」
私「どして?」
設「普通はそうですから(真顔)」
えーと、この部分。実は建築当初からなぜか床に穴が開けられているのを発見し、コレ間違ってるんで直してくださいとお願いしていた部分になります。でも、それに対して返事もなにもなく、いざ取り付けという段階になってのこのやり取りなわけで。
今さら基礎切って外壁の中に水道管通させるとか面倒くさいし、何より納期がすでにギリギリだったしで、特に追求せずに平たく言うとあきらめたわけですが、常識的に考えて、配管して穴を開けた水道屋さんがなにも見ずにテキトーに作業するはずもなく、つまり図面では最初から床排水になってたと考えるのがフツーかと。
もちろんミスは誰にでもあるわけですし、その発覚が遅れてしまってリカバリーできないってことだってもちろんあるわけです。とはいえ、ミスした状態を「普通はそうですから」のヒトコトで納得させようというのは、ちょっと虫がいい話なのではないかなあ、と。
ていうか、普通はそうですからっていうなら、こんなこまっしゃくれた家なんて建てようとしないで、フツーの家だけ作ってりゃいいじゃん。ふん。
【営業さんの場合】
先日の入居前のWEB内覧会でご覧いただいたように、私たちの程々の家ではキッチン横の壁をタイル仕上げにしております。
ここは結構アタマを悩ませて、というか気に入ったタイルがなかったためにいくつかショールームをうろついて決めたもの。というわけで、それなりの思い入れがあったワケですが、完成してみたらちょっとビックリすることになっておりました。
私「あのうすんませんコンセントが多いんですけど」
営「?」
私「なんで壁とタイルのトコにダブってるんすか?」
営「?」
私「タイルのトコはコンセントいらないんですけど」
営「?」
私「図面にも1ヶ所ってなってるんですけど」
営「あー、間違えてタイルのトコにもつけちゃったみたいですね(微笑)」
私「えーと」
営「あ、ご安心ください(微笑)」
私「(おお、直してくれるんだ)」
営「追加料金はいただきませんから(微笑)」
当たり前だよwwwwwwwwwwwwww
てゆーか直せよwwwwwwwwwwwww
キッチン本体に写り込んじゃってwwwww
見た感じコンセント祭りだよwwwwww
ちなみに確認したところ、すでに余ったタイルを処分しており、つまり直すにはタイルを箱買いしなくてはならず、つまりおカネがかかり、というわけで職人さんの工賃を浮かすためにあの現場監督さんが自分で直すとか言い出しかねない空気になり、むしろコンセントがさらに増えちゃったりしても困るので、つまり現状すっかりこのままで入居しております。
ちなみに、この話の最中も営業さんは若干困ったような表情をしつつ、微笑を絶やすことはありませんでした。って、ある意味プロ意識のカタマリな気がしてきました。
【現場監督さんの場合】
この方の場合はすでに何度もネタにしているため、ちょっとやそっとじゃもう皆様驚かれないかと思います。
が、これまでご紹介したエピソードは、どちらかというと「うっかり」とか「ぼんやり」とか「ウスノロ」という範疇のお話でして、てなわけでココでは私が考えるプロ意識が足りないということになるとちょっと別のお話になるかと思います。
てなわけで、3月28日の引渡しの日、その前の施主検査で向きがおかしかった謎スペースのダウンライトが直っていなかったのを指摘した際のやり取りを見てみましょう。
私「まだコレ曲がってるんですけど」
監「そうですか?」
私「ていうか前回から何も変わってないwww」
監「そうですか?」
私「だって角度指定したマスキングテープがそのままだもん」
監「あ」
私「これ電気屋さんが入ったんですか?」
監「私がやりました」
私「何を?」
監「私がやります」
私「いやもう僕が直します」
監「そうですか」
上の会話で私がどこにプロ意識の欠如を感じたかというと、ライトの向きが曲がっているのに気づかないうっかりさでもなければ、角度指定のテープも見ずに作業をしたと言い張るボンヤリさでもなく、作業自体してないことをさらりと認めてしまうウスノロさでもありません。
なんというか、仮にもプロだったらですよ。自分のやらかしたミスについて、客が目の前で「自分が直します」とか言い出したら、ポーズだけでも「いやこちらのミスなんで」くらい言ったほうがいいと私は思ってしまうんですが、どんなもんですかね?
うーん、予想はしてましたが、なんか小姑みたいになってきたので、ちょっとブレイク。
次回「BESSのスタッフに求めたかったこと(その2)」につづく
程々の家の理想と現実(建築編・その2)
えーと、まずいきなり言い訳なのですが、本日の記事は建売オーナーの方にとっては不愉快な内容を含んでいるかと思います。ので、お怒りになられた場合は他のSNS等で炎上させる前に、まず私に直接クレームをいただければ幸いです。誠心誠意謝ります。
前回の記事で、 契約したBESS東葛さんと、その下請けの今山住建さんの関係やなんかを説明いたしましたが、主に不満だった部分について、文句を言うだけじゃなくてちょっと理由を考えてみましょう。
不満だった部分がそもそも何だったのかということをつらつら考えてみて、その不満は大きく分けて2種類に分かれることに気がつきました。
① こちらの希望に対しての提案力や対応力が低い
② スタッフの質のバラツキが大きい
まずは②から考えてみますと、今回の建築で言えば大工さんや基礎屋さんについてはレベルが結構高かったのに対して、その他の業者さんは平均からちょっと下。でもって、何度かご紹介している現場監督や、①にも関係してくる設計士さんなんかは、残念ながらプロ意識も技術も低いと言わざるを得ない感じです。
むう、こうして見ると基本的に外注のスタッフはマトモだけど、内部のスタッフは今ひとつという傾向にある気がいたします。なんでだろ。
というわけでちょっと調べてみたところ、この今山住建さんという会社。基本的には建売のお仕事をメインにされていて、BESSの建築を請負うようになったのはここ2〜3年の模様。求人サイトに新規事業につき人材募集とか書かれていたのでまあ間違いないでしょう(やめーや)。
そういった事情から考えると、おそらく建売をメインにしてたスタッフと新規のスタッフが中心のため、施主からのしちめんどくさいリクエストや、第三者から見たらどうでもいいような細かい品質といった、注文住宅だからこそ出てくる事柄への対応ノウハウが、内部のスタッフに致命的に足りていないのではないか、と。
まあ、足りてないもんはしょうがないよなあ、誰もそんなめんどくさい施主を相手にした経験がないんだし、そもそも「企画住宅なんて建売みたいなもんだろ」って考えで請負ってるんだろうし、でも大工さんは手配できる中でもエース級を投入してくれたんだからそれだけでも感謝しなきゃ。って、たぶんエース級じゃないと作れないだけなんだろうけど。
などと優しい私は思ってしまうのですが、当然のことながらそうは言ってられないBESSならではの事情がございます。それは意匠権。
BESSは建物そのものを意匠登録しているため、そっくりなものを建てると裁判というスタンスを取っています。
実際、建物の意匠というのはたいへんビミョーなものなので、仮に程々の家のそっくりさんを建てて裁判をおこされたトコロで、十中八九負けることはありませんし、そもそも訴えられるのはその設計を請け負った工務店になるので施主の懐はいっさい痛みません。
というわけで、仁義というものを考えなければ、建売メインの工務店に一括下請けに出すなんていうあやしい契約形態をとるようなフランチャイズではなく、見た目をほぼおなじにしてくれて、設計も融通がきいて、仕事も丁寧で白いカーペットの上ではちゃんと養生してくれる現場監督のいる(根に持ってる)会社にお願いすればいいだけの話であります。
ぶっちゃけ、私たちもその方向性についてけっこうマジメに検討したこともありました。が、ひとつはやっぱり納期の問題で。そしてもうひとつは、ニセモノを建ててしまえば、この程々の家の基本設計を行った建築士さんにあまりにも失礼という考えで、キチンとBESSさんにお願いしようという結論に達したわけであります。
あ、ちなみに、個人的にはその手のパクリがどちらかというと大嫌いな部類に入るので、BESSというかアールシーコアの「建物といえども意匠権を守ろう」といった姿勢は評価されるべきだと思います。本題とは関係ないけど。
そういう考えの上で、結局なにが言いたいかというと、言葉は厳しくなりますが、意匠権だの裁判だの言うくらいだったら、それに見合ったスタッフを用意しろ、と。
仁義だなんだと言いましたが、つまりこちらはある意味仕方なくBESSさんに建築をお願いしているわけであります。だって、ホンモノの程々の家を建てるにはそうするしかないんだもん。
たとえば、ですよ。
こちらがその仕事ぶりを見込んで是非にとお願いした工務店さんに、納期を伸ばされたり、雑な仕事や対応をされたのであれば、それは単純に頼んだ私たちの見る目がなかったということである意味納得できます。
ただ、おそらくほとんど全てのBESSの家の場合、こちらが見込むのは仕事ぶりではなくあくまで建築そのもの。窓口となる営業会社や仕事をしてくれる工務店を選ぶ自由はございません。
だからこそ、そのオマケのようにひっついてきた営業会社や工務店に、無闇に納期を伸ばされたり、雑な仕事や対応をされてしまうと、こちらとしては気持ちのやり場がなくなってしまうわけで。
私「ワシなんか間違ったこと言うてる?」
妻「もうちょっとホンネでいってみんしゃい」
私「うーん」
妻「……」
私「うーん」
妻「……」
私「僕の程々の家にさわるな!」
妻「キモッ(小声)」
なんかいろいろズラズラ書いてまいりましたが、どれもこれも、実際に建った程々の家が意外や意外、とっても満足だからこそ強く思ってしまう事柄だったりします。
だからこそ、最上級のヒドい言葉を選ばせてもらうと、この素晴らしいコンセプトの建物を、あんな下らない連中に手がけてほしくない。そう強く思ってしまうわけであります。
あー、またなんか悲しい話になってしまった。まあ、月末だし、週末だし、疲れてるからしょうがないよね、うん。
次回「BESSのスタッフに求めたかったこと(その1)」につづく