程々のエクステリア(検討編・グラウンドカバー)
分不相応に広大な庭を入手してしまった私たち一家3人。現状ただの荒れ地となっているこのフロンティアを程々にいい感じのお庭にしないといけないわけですが、このふんわりとした表現をみてもわかるように、イメージといえるようなイメージも、知識といえるような知識もいっさいございません。
そんな中でも希望らしい希望がなんとなく出てきたので、本日はそれを実現するための方法を検討してみることにいたします。
【エクステリアの希望】
・芝生
・お花畑
・目隠しの植木
・広縁まわりの植木
・ポタジェガーデン
まずこの中でいちばんの問題となるのが芝生とお花畑。二人でイメージをすり合わせたところ、土地を半分こして芝生エリアとお花畑エリアを分ければいいというものではなく、全面的にどっちかにしたいと譲りません。
私「お花なんて花壇でいいじゃない!(花に興味がない)」
妻「芝生なんてめんどくさか!(芝生に興味がない)」
そもそもの狙いとしては、どちらもグラウンドカバー(最近覚えた)としての効果を期待したもの。というわけで、それぞれのメリットとデメリットを考えてみます。
【芝生】
◯ 上でゴロゴロできる
◯ 1年中見た目がキレイ
× 手間がかかる
× 金がかかる
【お花畑】
◯ 花の季節はキレイ
◯ 手間がかからない
◯ 安い
× 上でゴロゴロできない
× 花の季節以外はただの雑草
妻「たしかに上でゴロゴロできるのは魅力ばい」
私「一面に花が咲くのもたしかにキレイですなあ」
妻「手間がかかるのもしんどかねえ」
私「阪神園芸さんでも近くにいれば話は別なんだけどなあ」
そんなこんなでお花が咲いて手間がかからなくて安くて上でゴロゴロできるグランドカバーを探してみると、こんなものが引っかかってまいりました。
エクステリアにご興味がある方には常識になっているような植物のようですが、どうやら上で挙げた条件をほぼパーフェクトにクリアしてくれる夢のような草とのこと。
私「芝生の10倍で広がるって」
妻「草刈りもあんまりせんでいいって」
私「人が踏んでもだいじょうぶって」
妻「お花もまあまあかわいいって」
私「雑草対策にもピッタリって」
こんな感じで白いお花が結構たくさんつくというクラピアさん。早速さん付けになってしまいましたが、どうしても芝生がいいとか、どうしても色とりどりのお花に囲まれたいというほどでもない私たちにとっては、ピッタリの選択な気がいたします。
ちなみに、クラピアさんのイロイロについては、こちらのブログがたいへんたいへん詳しいので、ご興味のある方はこちらをご覧ください(丸投げ)。
というわけで、一も二もなくクラピアさんの導入を決定しそうになった私たち一家3人。が、そういえば値段書いてなかったぞ値段。
私「で、コレいくらなの?」
妻「1ポット540円って書いてあるね」
私「上のオススメだと1㎡あたり4ポットって書いてあるぞ」
妻「何㎡あるんだっけ?」
私「少なく見積もって400㎡」
妻「400×4×540円」
私「86万4000円」
妻「いかんばいwwwwwwwww」
せっかく膨らんだ期待だったのですが、さすがに草に100万円は払えません。とはいえ、せっかく気になったのですからもうちょっとやり方を考えます。
私「思いつきました!」
妻「どがんしたと?」
私「芝の10倍早く広がるんだよね?」
妻「らしかね」
私「つまり芝の1/10の量だけ買えばいいのではなかろうか?」
上でご紹介した出光さんによる実験では、おそらく1㎡あたり4ポット植えられたクラピアさんが、2ヶ月たたずに文字通りグラウンドカバーになる様子が紹介されています。ので、たいへん乱暴に考えれば、この10分の1の数にしたところで20ヶ月あれば地面を覆い尽くしてくれるのではないか、と。
妻「20ヶ月は長かばい」
私「最初はじゃあ半分のエリアだけに植え付けるとか」
妻「えー」
私「だって西側のすみっこなんて全然見えないじゃん」
妻「まあたしかに」
というわけでちょっと計算。
まず、400㎡のうち、家に近い部分200㎡にクラピアを植え付けるとします。でもって、予算を10万円として、そうすると買えるクラピアは200ポット。ということは1㎡あたり1ポット。オススメの1/4だから、つまり8ヶ月で200㎡ぶんはグラウンドカバーをつくれるのではないか、と。
妻「そがん上手くいくやろか?」
私「ある程度増えたトコロで株分けすればもっと増やせるんじゃないの?」
妻「おお」
と、ここでちょっとお断り。このクラピアという品種、どうやら種苗法という法律で保護されており、勝手に増やしたり譲ったりしちゃダメよという決まりがあるようです。著作権法と似た仕組みですね。
というわけで、基本的には勝手に株分けするのはアウトのようなのですが、その中でも例外規定があり、自家消尽であればセーフということになっております。つまり、自分ちで増えたものをさらに自分ちに植えるのは問題ないということ。
で、さらに気になったのは、種苗法の条文を読むと「農業者による自家消尽」と書かれているポイントでして、果たしてフツーにクラピアの苗を買った人は農業者にあたるのかどうかという点でございます。
フツーに考えると、私たちは農業を営んでいるわけではないので農業者にはあたらない気がいたしますが、一方、自宅の庭に草を生やすというのは社会生活上の地位に基づいて反復継続する行為でもあります。
何を小難しいことを言っているのかというと、コレはつまり業務上過失致死傷罪の判例で業務とはなんぞやという点に言及した部分でして、これによってたとえばクルマの運転は趣味のドライブでも業務という根拠になっている部分。
というわけで、この考えを援用すると、庭に草を生やすという農作業を業務として行う人格という点で私たちは農業者に当たるわけで、つまりテメエの庭に生やかしたクラピアをテメエの庭でどんだけ増やそうと勝手という法的根拠になるはずです。
私「ドヤァ」
妻「よ、よくわかんないけど」
私「ムフー」
妻「私は聞かなかったことにするから」
私「えっ?」
妻「刑務所には1人で行ってきてね(笑顔)」
えーと、その考えはおかしいというエビデンスもしくは判例をご存じの方は、お願いですから私が株分けする前に教えていただければ幸いです。
次回「程々のエクステリア(検討編・目隠し用樹木)」につづく