アンチ程々の家宣言 〜BESSの家で程々じゃないジャパネスク生活〜

BESSがプロデュースするジャパネスクハウス「程々の家」を、ぜんぜん程々じゃなく暮らす様をご紹介いたします。

愛と欲望の設備選び(お風呂編・その1)

ようやくキッチンのイロイロが決まり、次なる大物のお風呂に着手することとなった私たち一家3人。夫婦ともどもお風呂好きではあるのですが、こちらの管轄は妻のため、私はサポートに回ります。

 

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で、その妻から出てきたリクエストを含め、お風呂に対する要望をまとめるとこんな感じでございます。

 

① 1620サイズ

② タイル壁とタイル床でホテルっぽいムードにしたい

③ オーバーヘッドシャワーが欲しい

④ 肩湯とかジェットバスとかも欲しい

⑤ 暖房乾燥機も必須

⑥ ミストサウナとかも欲しい

 

えーと、まず①についてはもう図面上で決まってしまっているので確定。誰が見ても明らかなように、問題は②以下の部分でございます。

 

私「えーと、このホテルっぽいっていうのは一体」

妻「こがん感じやね」

 

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私「えーと、このムードを程々の家に求めると?」

妻「水回りはガラッとムードを変えたかとよ」

私「なぜに」

妻「だってあの家真っ暗やろ?」

私「お、おう」

 

もうちょっと話を聞いてみると、つまり茶色っぽい空間に飽き飽きした時に逃げ込んで安らげる空間にしたい、と。で、さらに上の写真のようにシンプルで連続感のある空間にしたい、と。そんな希望のようであります。

 

確かに理屈は分かるので本気で検討してみると、以下のような問題が出てまいりました。

 

・シンプルとか言いながら希望する設備が多い

・外への開放感や連続感を希望した場合プライバシーの問題が

・標準仕様以外の造作をBESS東葛にほんのり打診したらすごい勢いで嫌がられる

 

私「えーと、本気でこんな全部入りラーメンみたいな希望を?」

妻「おだまり」

私「コレってたぶん造作で作らないと思い通りにはならないと思うけど」

妻「思うけど?」

私「彼らにムリヤリお願いして希望通りのものができる気がしません」

妻「むぅ、それは間違いなか」

私「あとこんな開けっぴろげにしたらご近所さんの注目の的でやんす」

妻「むぅ、それも間違いなか」

 

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えー、以前の記事でも少々触れたように、この程々の家が建つ予定の土地は、基本的に大草原の小さな家のようなトコロ。なので、どう考えたって外から丸見え。お風呂を含む水回りに窓を付けることは、あんまり得策とは思えません。で、考えて考えて、以下のような方針で行くことにいたしました。

 

・造作じゃなくてユニットバスにする

・ムードか機能かどちらかを選択しなくてはならない場合は機能を優先する

・外へのプライバシーを重視して水回り全体に窓を設けない

・その代わり出来る限りで水回りエリアの連続感を出す方向で

 

ユニットバスにするのとか機能優先ていうのはまあ分かるとして、ちょっと意味がわからないであろう下の2つ。というわけで、まずは現状の水回りの間取り図をご覧ください。

 

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ご覧のように、東側の外壁に沿って一直線に並んだシンプルなもの。このような場合、普通は換気とか採光を考えて、外に向けた窓を付けるのが普通かと思います。

 

ただ、こういう場所の窓ってプライバシーを考えて曇りガラスにしたりハイサイドライトにしたりして、そもそも開放感がなくなったり、高いところにホコリが積もりやすい作りになってたりと、個人的にはあまりいい印象がない、というか意味ないんじゃねなどと思ったりします。ので、メリットとデメリットを考えることに。

 

【窓がある場合のメリット】

・採光とか換気によさそう

・クリアガラスにすれば開放感がありそう

 

【窓がない場合のメリット】

・プライバシーの確保がラク

・掃除がラク

・窓がいらないぶん安い

 

私「うーん」

妻「まあ、プライバシーは大切やね」

私「あと掃除がラクなのも大きいよ」

妻「湿気とかこもらんやろか?」

私「それは大丈夫」

妻「なして?」

私「今まで住んでたマンションはどこも窓なかったけど平気だったし」

妻「あー」

私「お風呂というか水回りが隣接してる空間のエアボリュームが大きいし」

妻「?」

 

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我が家の場合、お風呂場に隣接する空間が約25畳の吹き抜けという訳の分からない構造。ので、ここに大量の空気がストックされています。で、お風呂場にちゃんとした換気扇があれば上の図のように空気が流れていくはずなので、室内の空気が異常に湿気ぽくない限り、お風呂場にはいくらでも乾いた空気を供給できるわけで。

 

私「隣がちっちゃい部屋だったり廊下だったりすると話は別だけど」

妻「まあ、梅雨時とかはエアコン掛けてるやろしねえ」

私「これが変に窓つけて、その窓開けて換気しようとするとこうなったりするですよ」

 

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妻「ショートサーキットって?」

私「外からの空気をすぐにそのまま換気扇が吸い込んじゃうこと(大ざっぱ)」

妻「?」

私「そうなると、浴室のすみっこの空気がいつまで経っても換気されない」

妻「むぅ」

私「お風呂場は窓の位置が悪いと、むしろ換気が悪くなるですよ」

妻「ドア開けといてもダメなの?」

私「それだとたぶん湿気が室内に入ってくるぞ」

妻「それはいかんばい」

 

まあ、実際には空気さんがどう流れてくれるかっていうのは流体シミュレーターでも使わない限りイマイチ分からないワケですが、少なくともユニットバスの場合、窓がない状態での換気テストくらいやってるでしょうから、変に窓とか付けないほうがいろいろな意味で安全という気がなんとなくいたします。

 

妻「なんとなく丸め込まれてる気が」

私「そんなことないない」

妻「まあこれでお風呂場がカビたら、言い出しっぺが掃除すればよかけんね」

私「うっ」

 

こんな感じで大まかな方向性は決定。次はユニットバスを使って水回りの連続感を出す方法を考えていきます。できるの?

 

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次回「愛と欲望の設備選び(お風呂編・その2)」につづく

 

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