アンチ程々の家宣言 〜BESSの家で程々じゃないジャパネスク生活〜

BESSがプロデュースするジャパネスクハウス「程々の家」を、ぜんぜん程々じゃなく暮らす様をご紹介いたします。

薄暗い家をつくる方法(その2)

あまりにオープンな土地を買ってしまったため、プライバシーの問題を抱えることになった私たち一家3人。一体全体どうすればご近所さんの目を効果的に遮ることができるのでしょうか?

 

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イロイロ調べてみたところ、基本的にプライバシーを確保するためにはお金がかかります。たとえば目隠しにフェンスを立てたり、植栽を施したり、敷地に入ってこないように塀を立てたりといったことですね。

 

妻「まあ、当たり前やね」

私「そんなカネはないぞ」

妻「仕方なかやっか」

私「じゃあ、この窓のトコ全部に目隠しつけるんすか?」

 

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こちらがBESS東葛から出てきた窓配置のファーストプラン。なんというかまあ、極めて普通であります。が、パントリーに窓があるのはご愛嬌として、水回りにことごとく窓がついてるので、以前の記事でもちょっと触れたように、プライバシー面で問題が山積みであります。

 

妻「わざわざそんなコト言うってことは……」

私「はい、腹案があります

妻「見せんしゃい」

 

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妻「えーと、つまりこれは?」

私「窓の数が12か所から7か所になりました」

妻「却下で

私「わー、待って待って」

 

この程々の家、広縁に出る掃き出し窓は、位置大きさともに変更不可。よって、他の窓をアレコレします。

 

まず1階、水回りの窓をすべてつぶしたのは以前書いたとおりですが、その他にも2か所の窓をつぶし、残った3か所の窓もすべて幅を小さくしました。

 

妻「まあパントリーに窓はいらんていうのはわかるばってん」

私「はい」

妻「なして左下の窓はなくなってるの?」

私「スピーカー置くのに邪魔だから」

妻「(#^ω^)」

私「ていうか、いや、ちょっと待って」

 

左下の窓、たしかに採光のためにはあったほうがいいのかもしれませんが、以下の理由であえて潰してみました。

 

① 大型の掃き出し窓に切り取られる景色に対して雑音になる

② その窓から外を見ることができる位置が家の中で限られる

③ 抜け感の演出に一切寄与しない

 

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妻「まあ、言われてみれば確かに」

私「あと、他の窓はできる限りサイズを小さくしてみました」

妻「なして?」

 

そもそも、窓の役割っていくつかあると思うのですが、中でも重要なのは採光と抜け感の演出かと思われます。でもって、これはあくまで私個人の感覚なのですが、窓の幅ってちょっとくらい広くなったトコロで、大して明るさにも抜け感にも影響しない気がするんですよね。

 

むしろ中途半端に大きいと、窓の外の見たくないものが見えてしまって、逆に行き止まり感が出ちゃったり、ひどいとカーテン閉めっぱなしになっちゃったりとか、まあ全部私の実家の話なのですが。

 

というわけで、その他の残した窓についても、それぞれが担う役割を考えて、それを果たす最小限の大きさに変えてみました。

 

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私「これで南北方向には目線が抜けるし」

妻「ふむふむ」

私「キッチンに立った時にも目の前が壁じゃなくなるから開放感あるし」

妻「ほうほう」

私「基本的にどこに立っても目線が行き止まりにならなくて済みます」

妻「でもさ」

私「?」

妻「これやっぱり暗くない?」

私「じゃあこの写真をみてください」

 

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私「いかが?」

妻「モデルルームやっか」

私「いやそうじゃなくて」

妻「?」

私「これで左右の窓がなくなったからといって、どれだけ変化があろうか?」

妻「??」

私「逆に左右の窓が大きくなったからといって、どれだけ明るくなるだろうか?」

妻「あ、なんとなく分かった」

 

えー、この程々の家。全体的にたいそう真っ暗な作りなのですが、これは決して窓が小さくて少ないからという理由だけでなく、そもそも家の中が真っ茶色というトコロが大きな原因のひとつとなっている気がいたします。

 

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ということは、多少窓を増やしたトコロで明るくなるはずもなく、逆に減らしたトコロでいきなり真っ暗になるわけでもなく、つまり採光面積にたいへん鈍感な作りなのではないか、と。

 

であれば、どうせ暗さが変わらないのなら、上に書いたような機能を最低限果たすサイズにしてしまえば、まず第一にこの程々の家のハイライトでもある格子戸ごしに見える景色の印象が強くなるだけでなく、外観もシャープになって断熱性も上がり、当然プライバシーも確保しやすくなって、オマケに窓にかかるコストが安く済む上に工事がラクチンで大工さんも喜ぶという、一石五鳥のつくりになるのではないか、と。

 

妻「なんか丸め込まれてる気のするばい」

私「あー、窓って高いなあ」

妻「……」

私「数を減らせばその分窓の性能も上げられるんだけどなあ」

妻「……」

私「オマケに目隠しに必要な金額も安くて済むんだよなあ」

妻「なんかアレやね」

私「?」

妻「『健康で文化的な最低限度の窓』って感じやね」

 

そもそも、この窓の量でホントに最低限度を確保できているのかどうかわかりませんが、ともあれ私たち一家3人の程々の家は、モデルルームのアレよりもさらに薄暗くなることが確定いたしました。で、この家、ドコに建てよう?

 

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次回「薄暗い家をつくる方法(その3)」につづく

 

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