陸上護衛戦(その1)
私が一生懸命いっしょうけんめい庭を掘り返している間、なんとも不思議なことがございました。キレイにならしたはずの地面が、朝起きて見てみるとポコッとふくらんでいるのです。あれ、おかしいなあ、三角ホーでも落っことしたかなあ?
私「てなことがあるわけですよ」
妻「へー」
私「あと北側のブルーパシフィックのトコにも」
妻「ふーん」
私「ほら写真もあるから」
妻「見て分からんの?」
私「なにが?」
妻「これはモグラばい」
私「ファッ!?」
不肖わたくし、今まで38年の人生でモグラなどという生物とは一度たりとも接点を持ったことがなく、せいぜいホンダのHR−Vっていうクルマがモグラに似てるなあなどと思ったことがあるくらいで、まさか自宅の敷地内にモグラが現れるなどとは露ほども考えたことはございませんでした。
私「でもなんかブルーパシフィックの根っことかに近くてイヤですなあ」
妻「このまま放っとくと庭をボコボコにされるとよ」
私「マジですか!?」
妻「マジでござる」
まさにこれからフカフカの緑のじゅうたんを作ろうと頑張っているトコなのに、そんな凶悪な生物が出没するのでは、まったくもって努力が報われません。というわけでさっそく「モグラ 駆除」とかいうキーワードで検索。
で、調べたところ、モグラは当然ながら地下に住んでおり、オマケに夜にしか地上付近には出てこず、コレといった天敵も特効薬もないとのこと。なにその潜水艦みたいな生き物。
潜水艦を野放しにする恐ろしさは歴史から学んでいるので、私たち一家3人の程々の家を守るためには、徹底的に奴らを殲滅せねばなりません。意味がわからないけど超ヒマという方は、こちらの本をご一読ください。
というわけで、取り急ぎ検索の結果、できることから順番にやっていくことにいたします。
【モグラ忌避剤】
モグラは目が見えない反面ニオイにはとっても敏感で、つまり土の中にモグラが苦手とするニオイの元を埋めておけばこっちにこないという極めて単純なしくみのお薬があるとのこと。とりあえずよくわかりませんが、ホームセンターで買ってきます。
妻「イラストがグロかね」
私「なんだろうこのレインボーマークは」
私「振動をまんべんなく与えろって」
妻「どっちから来てるか分からんのに振動の与えようもなかばい」
私「穴に埋めると暴れだすってどんだけ凶暴なんですかね」
妻「とりあえずやってみよう」
いちおうモグラが来てそうな方向に見当をつけるために穴を注意して探すと、どうやら東側のお隣さんから来てるっぽいムード。というわけで、いちばん西側の穴から夫婦2人で東側に向かってドスドス歩き、でもって敷地の境界ライン上に50cm間隔くらいで深さ30cmくらいの穴を掘り、中にモグレスのタブレットを2粒ずつ入れていきます。うーん、めんどくさい。
とはいえこのモグレス、古いタンスに入ってる虫よけの強力なヤツっぽい感じでかなりのニオイ。土の中のニオイをどう嗅ぎ分けてるのかは知りませんが、それなりに効果はありそうな気がいたします。でもって翌日。
私「あ、山みたいのが増えてない」
妻「成功ばい」
私「あっけないもんですなあ」
妻「しょせんはモグラばい」
でもって翌々日。
私「ブルーパシフィックさんのヨコがあああああ」
妻「すぐヨコにモグレス埋めてなかった?」
私「埋めた埋めた」
妻「いかんばい」
とんだ役立たずぶりに怒り心頭でありますが、私たちの庭を守るためにさらにイロイロ調べます。すると、そこに出てきた情報は、想像をはるかに超える内容だったのであります。ひいいい。
次回「陸上護衛戦(その2)」につづく