もっと光を!(その4)
オーデリックとパナソニックのショールームに行き、似たり寄ったりのプランを頂戴し、つまりそれがほぼ最適解なのだろうというズボラな考えのもと、そいつに多少のアレンジを加えることにした私たち一家3人。が、そんなズボラにプロから待ったが掛かったのでありました。
前回のプランでは「絶対にリビングが暗い」と太鼓判を押された私たちの程々の家。確かにこちらのプランでは地明かりがまったくありません。
私「うーん、でも地明かりいるかなあ?」
妻「上からぺかーっていう灯り嫌いやもんねえ」
私「ていうか、そもそも暗い家を無理して明るくする必要があるのだろうか」
妻「リビングは暗くても問題なかけんが、ちょっと変化は欲しかね」
私「あ」
妻「?」
私「こういうのはどうだろう?」
妻「また意識の高そうなことを」
私「言ってくれるなおっかさん」
妻「でも確かに可愛らしかね」
私「ほら、こんな感じでオシャレになるって勧めてるサイトもあるですよ」
妻「なんかタイトルの貧乏くさかね」
私「言ってくれるなおっかさん」
妻「でもこがんことホントに出来っと?」
私「無理かしら?」
妻「ウチってテレビボードなかやろ?」
その通り、確かに我が家は意識高い系階段の採用に伴って、テレビが踊り場に壁掛けという、文字だけではまったく意味がわからないどころか、やってる本人たちもまったく想像がつかない構造になることが決定しております。
私「あ」
妻「?」
私「じゃあ踊り場に照明埋め込めばいいんじゃない?」
妻「えーと」
私「はい」
妻「つまりこの踊り場はテレビボードであって収納であって」
私「はい」
妻「もちろん通路でありながら照明も埋め込むと」
私「左様でございます」
妻「成功の確率は?」
私「さ、三割?」
妻「……」
私「(ちょっと弱気だったか?)」
妻「ずいぶん強気やね」
私「ファーwwwwwwwwwww」
妻「まあ、やってみんしゃい」
私「え、いいの?」
かように妻の寛大な処置により、踊り場に照明を埋め込む計画が発動。というわけでリクエストをBESS東葛に放り投げます。後は図面が出てくるのを待つだけ!
B「お待たせしました」
私「はいー」
B「あの例の踊り場ですが」
私「はいー」
B「図面ください」
私「ファーwwwwwwwwwww」
BESSに任せとけば勝手に建つというのは何だったのかという自問自答の日々は、実はこの先も続いていくわけですが、まあでもちょっぴり予想はしていたのでそこまで驚くこともなく、イラレで粛々と図面を作成します。なんで俺がとか考えたら負け。で、できたのがコレ。
私「できましたあ!(私をスキーに連れてっての冒頭の矢野くん風に)」
B「えーと」
私「はい」
B「コレどこに照明入るんですか?」
私「天板の切り欠きの中です」
B「その下に根太があるんですけどwwwwwwwww」
私「コレ使ってください」
こちらのライン照明、フツーのに比べて高さがたいそう低く、たった15mmしかありません。天板に使う集成材の厚みは30mmなので、その天板を切り欠いて根太の上に直接コイツを置いてしまえば全然問題ない(はず)なのであります。
B「……」
私「いかがっすか?」
B「まあ、実際は大工さんがやりたいように作るからなあ(小声)」
私「え?」
B「いや、なんでもないです」
私「図面つくるのにかかった睡眠時間返してwwwwwwww」
と、まあ、あとは切り欠いた照明の上にホコリが入りそうとか、やったところで思い通りに照明が開くとは限らないとか、梁とテレビのセンターに合わせられるか分からないとか、切り欠いたことで踊り場の強度に責任が持てなくなるとか、後向き全力疾走のご意見を頂戴しましたが、こちらも睡眠時間を削った以上後には引けないため、図面通りどころか長辺にも踊り場を設けてくださいくらいの図面を再提出することに。
B「えーとこれは」
私「いやこれがあったほうが便利じゃないですか」
B「取り外し可能っていうのは」
私「だって固定しちゃったら中を収納にできないじゃないですか」
B「……」
私「……」
B「大工さん……(小声)」
と、まあ、このような争いに一体なんの意味があるのかさっぱりわかりませんが、とりあえずの話として希望は何とか押し通すことに成功。出来上がりがどうなるのかは知りません。ははは。
私「というわけで、これで照明は片付きました」
妻「ちょっとちょっと」
私「?」
妻「地明かりは?」
私「あ……」
妻「(#^ω^)」
次回「目標をセンターに入れてスイッチ(その1)」につづく