愛と欲望の設備選び(キッチン編・その2)
前回キッチンどころかただの金属加工のお話になってしまい、妻からたいへんな顰蹙を買ってしまったわけですが、今回はまじめにキッチンに突っ込む機器を選びます。ホントです。
3Dシンクが欲しいばっかりに、メーカー自体はトーヨーキッチン1択となった私たち一家3人の程々の家ですが、メーカー以外にもいろんなことを選ばなきゃいけません。ショールームでお願いしますって言われたのはだいたい下のような感じ。意外といろいろ選ばなきゃいけないんですなあ。
① サイズ
② グレード
③ 天板と面材
④ 水栓
⑤ コンロ
⑥ 食洗機
この中で①はもう決まっちゃってるからいいとして、最初に選ぶべきはグレード。ここのキッチンは主に「INO」「CORE」「BAY」という3つのグレードから構成されているようで、詳しくは下のリンクを見ていただければと思うのですが、個人的にはこんな感じです。
・INO
→クソ高い。天板が薄い。オプションが多彩。
・CORE
→やたら高い。天板が厚いけどシャープ。
・BAY
→フツーに高い。天板が厚くてちょっとダル。脚が折れるらしい(笑)。
まず、そもそもの目的となる3Dシンクは、どのグレードでも選べるのでまったく問題なし。というわけで、まずは高い方から見ていきましょう。
上の写真とかはもちろんINO。天板の厚さって意外と見た目に効いてきて、もちろんコイツが一番かっこいいのですが、ミドルクラスのCOREのほぼ倍という恐ろしいお値段のため、残念と思う間もなく候補から外れます。
で、次のCOREとBAY。コレは画像だとあんまり違いが分からないのですが、実物を目の前にすると天板の角のシャープさが全然違う。INOほどじゃないけど、COREのほうがピンと立ってる感じ。カッコいい。
他にも引き出しの奥行きとか選べる面材とかが違うのですが、中でも一番大きいのはキッチンを支えている脚。COREの方が一見細いのですが、キャビネットへの取り付け方法がBAYよりガッチリしてるので、こっちなら地震でも折れなさそう(笑)。
COREとBAYの価格差はだいたい15%くらいなので、ココは迷わずCOREを選択することにいたします。さようならBAY。
で、次は天板と面材。COREで選べる天板は「チタン」と「アイス」の2種類。別にシャレオツさを追求するわけではないので、特に迷わずフツーのヘアライン仕上げっぽいチタンを選択いたします。
あ、ちなみにこっちがチタンで。
こっちがアイスでございます。
天板に比べて面材は50種類とかいうとんでもない数から選べるので、めんどくさいのが嫌いな私はあっという間にやる気をなくしましたが、そういうわけにもいかないので頑張って選びます。
最初はオールステンレスにしちまおうとも思ったのですが、玄関入ってすぐにそんな銀色のブツが鎮座してたりすると、宅急便のお兄さんとかが我が家の表玄関をレストランの勝手口と思い込んでしまったりというリスクもあるので、それは無し。
で、じゃあ厨房感をなくすためにはどうすればいいかと考えた結果、カウンター側にこんなモザイクタイルを貼っちゃえばいいんじゃね的に検討した時期もありました。が、失敗した時に取り返しがつかないのでコレもパス。
結構悩んで悩んで、ルシーダというブラックミラーっぽい面材を選ぶことにいたしました。空間に比べて(というか家のサイズに比べて)キッチンが大きい気がするので、ミラーっぽくすることでちょっとでも圧迫感を抑えるのが狙いです。ミラーっぽいのなんて掃除が大変そうという説もありますが、何より安かったので問題ございません。
さて、次は水栓。
妻「コレで」
私「わっ、いたの!?」
妻「コレで」
私「えっ?」
妻「コレで」
ウサギ ロングノーズ ステンレスフィニッシュ | SHOP TOYO KITCHEN
私「な、なにコレ」
妻「ウサギばい」
私「えっ?」
妻「かわいかねえ」
私「えっ?」
妻「あ、3種類あるけどこのステンレスフィニッシュでお願いね」
私「えっ?」
妻「クロームとかつや消しに比べて3万円高かばってん一番かわいかけんね」
私「えっ?(迫真)」
妻「それともBESSの標準キッチンにする?」
私「喜んでステンレスフィニッシュをご用意させていただきます」
なお、このあと水栓が2つ必要という事実を知り、私のお小遣い残高が無事死亡するというハプニングが発生いたしますが、まあ確かに質感という点では高いので、耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで妻の要求を受け入れることにいたします。
で、コンロ。こちらはひとつ条件がありまして、それはフツーの3口コンロはイヤというもの。デザインがイマイチというのはもちろんですが、我が家で使っている鍋の場合、手前の2つを使ってしまうとサイズ的に奥が使えなくなってしまうのです。
デザインだけで言えばこの三菱のユーロスタイルIHのようにマトモなのも出てきているのですが、なんだか良くわからない奥の銀色の出っ張りのせいで、結局実質2口になってしまうという問題は解決できず。で、コレを解決しようとすると問答無用で輸入モノになってしまうのであります。ひー。
ちなみに、ショールームで見て一発で「コレや!」と思ったのがこちら。ガゲナウの横並びコンロ。どう考えてもコレが一番使いやすいし、ダイヤルが付いてるのも使いやすいし、なによりカッコいいのですが、問題はお値段と、あと幅が900mmと大きいこと。
今回導入するキッチンの幅が2440mm。そのうち両サイドが20mmずつに加え、3Dシンクが1200mmというベビーバスも真っ青の横幅をぶんどってしまうので、残されたサイズは同じく1200mm。この幅をコンロと食洗機で分け合わなくてはなりません。ので、このコンロを導入してしまうと、食洗機が入らないのです。
食洗機の幅は450mmか600mmのいずれか。もちろん幅の広い600mmがいいに越したことはないのですが、そっちを選んでしまうとつまりコンロの幅も600mm以下になってしまい、自動的に4口コンロを諦めなくてはなりません。
私「むー、どうしよう」
妻「コンロでいいんじゃない?」
私「そう?」
妻「だってフロントオープンだと450mmでも結構入るやっか」
私「たしかに」
妻「コンロは今でも困っとるけど、食洗機は今使ってないから困るかどうかも分からんし」
私「確かに」
ということで、食洗機よりコンロを優先することに決定。とはいえそこで幅を450mm取られてしまうことは確定したので、コンロは幅750mm以内の4口という条件になります。トーヨーキッチンで選べるメーカーは「ガゲナウ」と「AEG」の2つ。
・ガゲナウ
→ 高いけど、ダイヤルタイプの火力調整がとっても使いやすそう。
・AEG
→ ガゲナウにくらべれば安いけど、火力調整がタッチタイプなのがちょっと残念。
機能面で言えばガゲナウがよかったのはもちろんなのですが、残念ながら4口コンロの幅が900mm、800mmと来て、次が590mmになってしまいます。コレだと国産メーカーと同じだから、ちょっと小さいなあ。
と、せっかく食洗機で泣いた分の幅を有効活用したいという貧乏根性がムクムクとアタマをもたげてきた結果、ガゲナウではなくこちらのAEG製4口コンロを導入することにいたしました。
HK764400PB | IHクッキングヒーター | AEG | Products | Cooking
マルチエリアに対応しているので大きいパエリアパンとかも使えるのがいいトコロ。幅も710mmなので、食洗機が入るギリギリの大きさを確保できます。ガゲナウのダイヤル式に比べれば使い勝手は正直イマイチですが、まあそのうち慣れるからへーきへーき。あと、ガゲナウにくらべれば安いし。
さあ、やっと食洗機にたどり着きました。サイズが自動的に決まってしまったので、メーカーと機種を選ぶだけ。選べるメーカーは「ガゲナウ」「ミーレ」「AEG」の3つです。個人的に特徴はこんな感じ。
・ガゲナウ
→ 高いけどカッコいい。中のラックがステンレスでキレイっぽい。
・ミーレ
→ 高いけどカッコいい。でもガゲナウよりちょっとアレかも。
・AEG
→ 上の2つに比べればお値段がリーズナブル。でもラックが樹脂。
ぶっちゃけよく分からないのでトーヨーキッチンの営業さんに聞いてみると、オススメはガゲナウとのこと。性能はもちろんのこと、なんでも本国の値段で比べると他の2社にくらべてブッチギリでエクスペンシブなんだそうな。
もう事ココに至って脳味噌もだいぶパンク気味でございまして、イギリスのサイトとかをチェックして値段のウラだけとったところで「もうどうでもいいや」状態に。これが世間一般に言うところの選び疲れというものでしょう。
というわけで、営業さんの言うコトをまるっと鵜呑みにし、一番かっこいいガゲナウの一番安いヤツを導入することに決定。はい、終わり終わり。
DI 250 441 | Dishwashing | Gaggenau
ネタもオチもないまま3000文字以上も書き散らかして、ようやっとお値段が出てまいります。と思いきや、もうちょっとめんどくさい事態が発生。まさかのキッチンだけで3話目に突入です。ていうかコレいつ建つの?
次回「愛と欲望の設備選び(キッチン編・その3)」につづく