アンチ程々の家宣言 〜BESSの家で程々じゃないジャパネスク生活〜

BESSがプロデュースするジャパネスクハウス「程々の家」を、ぜんぜん程々じゃなく暮らす様をご紹介いたします。

第一次外構大戦(その2)

そういえば前回からこれっぽっちも戦争っぽくないのに大袈裟なタイトルがついてて、なんだよまたタイトル詐欺かよと思われている向きもあるかと思いますが、ここまでは第二次大戦のまやかしの戦争にあたる時期でありまして、きっとこの後は派手なドンパチが発生するはずです、きっと。

 

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さてはて、帰ってきてほどなく、注文していた唐船ツツジをお届けいたしますという宅急便さんからの電話が。前回のブルーパシフィックがフツーに箱に入って届いたと聞いていたのですが、葉っぱが箱で届くってどういう意味かしらん。

 

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などと思っていたら、フツーにこんな感じで届いてビックリであります。これで17株。すでに花が満開レベルでついていて、中にはもう終わりかけのもありますが、全体的には元気な感じ。いや、素人なのでよくわかりませんが。

 

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届いてから慌ててウェブで「つつじ 植え方」などと検索し、必要そうな物資をホームセンターで調達します。買ってきたのは腐葉土50Lと鹿沼土56L。それともうひとつ、三角ホーという謎の農具もチョイスいたします。

 

なんでもツツジは酸性の土を好むらしく、でもってこの鹿沼土が酸性らしく、そいつを腐葉土と混ぜてやれば万事OKとのこと。情報の正誤の判断すらままなりませんが、ウソついても何の得もないでしょうし、もう言われるがままです。

 

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まずはとりあえず全部のツツジを箱から出してやって、ざっくりと並べてみます。なんとなく間隔を見つつ、サイズに差があるのでどう並べるのがキレイに見えるかなどと考えてみます。あ、ちなみにこのツツジは16.5cmポットに入ってます。

 

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で、こちらが建設予定地。いや、建設じゃないけど、まあ、この場所に植えます。が、しかし、工事終了後にBESS東葛さんがどっから持ってきたのか分からないテキトーな砂が撒かれていて、乾けばガチガチ降れば沼という状態になっているため、まずはある程度開墾してやらなければなりません。しんどい。

 

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ここで先ほどの三角ホーの出番です。最初はスコップ買ってきてそいつで掘り返そうと考えていたのですが、お向かいのおじいさんの言葉によるとそんなもんじゃ歯が立たないとのこと。ので、オススメのコイツで耕していきます。

 

スコップと違って柄が長く、振りかぶってザクザクイケるので、体力的にとてもラク。ヨコにも刃がついているので、土をかき寄せたりするだけでなく、雑草も根っこから刈れたりするのでたいへん便利な道具です。

 

その代わりと言ってはなんですが、土の状態は表面がガチガチの固まった砂で、その下3cmくらいにゴロゴロの砂利が混じった硬い土という、たいへん人に優しくない仕様のため完全にプラマイゼロ。マジでしんどい。

 

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それでも30分くらい掛けてこんな感じで耕しおわり、両手のマメと引き換えにようやくツツジ様をお迎えする準備が完了いたしました。しくしく。

 

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やり方はちょっと考えて、まず三角ホーで30cmくらいの穴を掘り、その中に腐葉土と鹿沼土を入れて混ぜて、でもってその中にツツジを植えるという方法に。バケツいらずでラクチンですが、コレでいいのか?

 

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すっかり陽も傾いてきたころ、ようやく17株を所定の位置に植えることができました。株と株の間隔は60cmで、前列と後列は30cmずつズラしてあります。水平儀を使ってレベルも合わせたので、いちおう揃って見えなくもありません。これでなんとなく広縁の裾を隠すことが出来るような気がしなくもなくもない。

 

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ただただ辛く、面白いことなど何もない作業ではありましたが、水を張ったばかりの田んぼ(当時)といっしょに眺めると、それはそれで悪くない眺めでして、そこはかとない満足感とともに、残った土地どうしようなどと暗い気持ちもアタマをもたげてまいります。つらい。

 

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次回「第一次外構大戦(その3)」につづく

 

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第一次外構大戦(その1)

関東は梅雨真っ盛りという感じのお天気になってまいりましたが、全国8000万のエアコンまだ取り付けてねーよどうしようという新築オーナーの皆様、いかがお過ごしでしょうか? 私たち一家3人の程々の家もご多分に漏れずまだその状況なのですが、不思議な事に本日までシーリングファンのみで快適(当社比)に生活できております。これまでの悲惨な住宅状況が偲ばれます。

 

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さて、ちょっと季節は前後いたしますが、上のエクステリアプランを検討していたのがゴールデンウィーク前のお話。当初のんびり構えていたわけですが、ふとしたことから草花にはシーズンがあるということに気づきました。

 

私「どうしようホームセンターにツツジ売ってないんだけど」

妻「ネットもあらかた売り切ればい」

私「花の季節が終わると売らなくなるんですなあ」

妻「花のついとらんツツジ植えようとするなんて公共事業くらいやろ」

 

というわけで、慌ててプランの中から唐船ツツジとシマトネリコを楽天市場で購入。こんなもんが家から一歩も出ずに買えるなんてどうかしてる気もするのですが、そんなことを言っていたら本人が1週間ほど家に帰れない事態が発生。

 

私「ツツジは発送遅らせてもらえたけど、シマトネリコはもう送っちゃったって」

妻「(#^ω^)」

私「というわけで、大変申し訳無いのですが植えといてください」

妻「(#^ω^)」

私「じゃ、じゃあ行ってきます」

妻「(#^ω^)」

 

イロイロ調べると、シマトネリコはとにかく丈夫ということらしく、まあたとえテキトーな植え方をしたとしても1週間やそこらでダメになることはなかろうという気もしつつ、しかし植える相手はバラを3回枯らした剛の者ということもあり、私は連日の接待で美女に囲まれ美食に舌鼓を打ちつつも心が休まることはこれっぽっちもなかったのであります。

 

妻「(#^ω^)

 

で、帰ってきたらこんなことになっておりました。

 

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私「おおおなんかできてる!」

妻「ムフー」

私「ていうかなにこの下に並んでるやつ」

妻「ブルーパシフィックばい」

私「あれなんか聞いたことある」

妻「君が植えたがってたやっか」

私「あっ」

妻「先にシマトネリコだけ植えたけど、なんか寂しかったから追加したとよ」

私「おおおお」

 

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こちらがブルーパシフィック。15cmポット(よくわかってない)に入っていたらしく、砂地に穴を掘って腐葉土混ぜてそのまま植えたとのこと。緑があざやかで意外とかわいいですが、コイツが1年で70cmも伸びるっていったいどういう状態になるのか皆目見当もつきません。

 

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私「ていうかシマトネリコでかっ!」

妻「わたしもビックリしたばい」

私「これ植えるの大変だったでしょ」

妻「そ、そうね」

私「支柱もちゃんとカッコよく組んであるし」

妻「で、でしょう」

私「下を石で支えるなんて凝ってますなあ」

妻「わ、わかる?」

私「ていうか何だこれ!」

 

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私「ライト植わってるwwwwww」

妻「……」

私「コレ電源どーしたの?」

妻「で、でんげん?」

私「あっ!」

 

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私「ソーラーパワーwwwwwwww」

妻「そうそうソーラーソーラー」

私「すごすぎるwwwww」

妻「そうでしょうそうでしょう」

 

なんと驚いたことに、たった1週間家を空けている間に、玄関側の外構がなんとなく完成しているではありませんか。しかも予定よりはるかに立派になって。

 

私「……」

妻「……」

 

私「怒らないから正直にいいなさい」

妻「お向かいのおじいさんが手伝ってくれました

私「……」

妻「……」

私「……」

妻「お向かいのおじいさんが全部やってくれました

私「……」

妻「……」

私「君が希望したお土産はお向かいさんに持っていく」

妻「はい」

私「君はこの上海蟹せんべいで我慢しなさい」

妻「はい」

 

施工状況の写真がない理由も分かり、でもって聞いたところ、おじいさんの「これライトアップするの?」という無邪気なヒトコトに思わずハイと答えてしまい、でもって勧められたのがこのソーラーライトということで、お値段も3000円とかありえない安さで、これはこれでファインプレーのため、個人的には大変満足であります。なにこの文章。

 

www.amazon.co.jp

 

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そんなこんなで、夜はご覧の状態になっております。目隠しにもキチンとなってくれてるし、カッコいいし、お向かいのおじいさん本当にどうもありがとうございました。

 

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次回「第一次外構大戦(その2)」につづく

 

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施主が本当に建てたかった家(その4)

これっぽっちも関係のない話ではございますが、ダイニングから見える田んぼの稲がとんでもない勢いで伸びており、恐怖感すら感じる今日このごろです。いや、それはともかく、施主が本当に建てたかった家シリーズの最終回であります。

 

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私たち一家3人の程々の家、前回ご覧いただいたように、システムあるあるイラストになぞらえてみるとこんな感じになります。

 

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これまでもイロイロと書いてきたように、平たく言って我が家の建築過程やら何やらはかなりボロボロなのですが、それでもほぼ最初に考えたとおりの家を建てることができました。

 

コレは何も私たちの何かが優れていたわけではなく、単純に「程々の家」という基本がしっかりあって、それを壊さないようにちょっぴり気を使いながら、できることだけやろうとした結果だと思っています。

 

妻「ヒモを1本ぶら下げるだけやけんね」

私「だけと言っても、ヒモ1本のことを伝えるのがどんだけ手間か」

妻「手間どころか伝わらんかったばい」

私「もし今回の顔ぶれでゼロからブランコ作ることを考えるとゾッとするですよ」

 

ここでゾッとするというのは、2つの意味があります。ひとつはもちろんBESS東葛さんの能力で、もうひとつは私たちの能力であります。

 

私も妻も、これまで建築なんかにはほとんど興味がなく、したがって建築ブログを書かれているほとんどの方がお持ちのような憧れやらこだわりやら夢やら何やらがほとんどありませんでした。

 

もちろんそれぞれやりたいことはありますし、好みもありますが、こうじゃなきゃダメっていうようなイロイロは何ひとつないという状況。そのうえお互い極度の面倒くさがりなので、フツーに家づくりで考えるアレコレを、時間を掛けて考えるのがイヤだったというのもあります。

 

そんな知識もなくやる気もなく夢も希望もない素人であるところの私たちが、家づくりの本当に大切な部分、つまりコンセプトや全体的なデザインスキームという、イラストで言えばヒモどころかブランコの設計そのものに口を出したトコロで、ロクな結果にならないことは火を見るより明らか。

 

そんなわけで、その部分についてモデルルームで出来上がりをキッチリ確認できる企画住宅を選択するのは、私たちにとってある意味自然な選択でございました。

 

私「基本さえキッチリしてたら、あとは施工さえキッチリしてもらえば問題ないし」

妻「営業さんやら設計さんやらがボンクラでも関係ないってこと?」

私「端的に言ってしまえばそう」

妻「でも、誰が工事してくれるかなんて着工までわからんばい」

私「とはいえ、不確定なコトガラを減らせるのは大きなメリットですよ」

 

上のイラストでいえば、つまり最初から最後までブランコ(というかヒモ)のカタチそのものは変わらないわけで、それだけでも失敗を減らすとても大きな要素になったと思います。

 

このカタチ、すでに家を建てられた方や、いままさに建てようとされている方だったらお分かりかと思いますが、いとも簡単に変わってしまうものだったりします。

 

イロイロ勉強していく中で、自分自身で変えていくこともあれば、伝言ゲームの中で変わっていってしまうこともあり、最後には訳が分からなくなってしまうことなどザラのようで、それがほとんどすべてのこんなはずじゃなかったにつながっているのではないか、と。

 

妻「自分の考えてることを他人に伝えるのって難しかねえ」

私「それ以前に、自分の考えが正しいのかどうかもわからないし」

妻「どゆこと?」

私「たとえば君が服を売ってるとするとします」

妻「はい」

私「細身のパンツが欲しいっていうお客さんが来たとします」

妻「はい」

私「どーしますか?」

妻「細身のパンツば売るばい」

私「でもホントは細身のパンツなんて欲しくないかもしんないじゃん」

妻「?」

私「ただ足を細く見せたいだけかもしれないし」

妻「?」

私「ただ流行ってるからってだけで買いに来たのかもしれないし」

妻「?」

私「ただ自分に似合ってると勘違いしてるだけかもしれないし」

妻「あー」

私「足を細く見せるなら他にいいデザインのパンツがあるかもしれない」

妻「うん」

私「流行ってるだけならパンツだけじゃなくてトップスも揃えなきゃかもしれない」

妻「うんうん」

私「他にもっと似合うパンツがあるかもしれない」

妻「なるほど」

 

人間自分が思ってるほど、自分のコトを分かってるわけじゃありませんし、たとえ分かってたとしても分かると出来るは別問題なので、たとえば上の例だと自分が本当にほしいパンツが何かは分かってたとしても、それを探せたり作れたりというのはまた別のお話になります。

 

私「ある意味ずっと勉強してるファッションでさえコレなんだから」

妻「家なんて推して知るべしやね」

私「ホントですよ」

妻「なんかこうエスパーみたいなスタッフがいればいいんやね」

私「基本的に建築に限らず、逆のスタッフが多い気がします」

妻「十を聞いて一を知る的な」

私「少なくともBESS東葛さんの場合は、残念ながらそうでしたなあ」

 

んー、何を言いたいのかわからなくなってきたので、ちょっとインターバルを置いてまたこのテーマは続けようかな、と。

 

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次回「第一次外構大戦(その1)」につづく

 

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施主が本当に建てたかった家(その3)

なんだかものすごく夢も希望もない話になってきてる気がいたしますが、書きかけてしまったのでまとまるまで続けさせていただく所存のこの話題。これまでは一般論でしたが、今回はじゃあオメエん家はどうだったんだよコノヤロウというお話でございます。

 

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というわけで、例のイラストを我が家のパターンに若干改変してみました。まずはこちらをご覧ください。

 

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【施主が説明した要件】

私「こんな感じでいいかしら?」

妻「ヒモが1本ぶら下がってるだけばい」

私「まあでも、ヒモの長さとかぶら下げる場所とかは指示しないとだからねえ」

妻「そこまでのワガママってわけでもなかね」

 

私たち一家3人が建てた程々の家。これは何度か説明いたしましたが、俗に言う企画住宅といわれるもので、基本的な色やら仕上げやら材質やらはすでに決まっております。それを木そのものとするなら、私たちが選べるのはそこに何をぶら下げるかということくらい。ので、フツーの注文住宅に比べれば要件というほどの要件は特に伝えておりません。うん、そのはず。

 

【営業の表現・約束】

妻「モザイクのかかっとるよ」

私「そもそもむこうが何を伝えたいのかがさっぱりでしたなあ」

妻「薪ストーブだけは最後まで勧められたの覚えとるけど」

私「なんかこう標準プランそのまま建てろよ的な圧力はひしひしと感じましたなあ」

 

私たちがリクエストしたのは基本的に間取りのアレンジのみ。それも、細かく区切るのではなく、逆にほぼがらんどうにしたいというものでございました。が、その意図を理解していただくのにとてつもない手間と時間がかかった上、結局伝わらないという悲しい事態に。途中からはほぼ何がしたいのかわからない客という扱いを受けていた気がしなくもなくもない。

 

【設計の理解】

妻「これもぼんやりしとるけどヒモが短かのはわかるばい」

私「意図を伝えたつもりが半分もつたわっていないという比喩であります」

妻「君が図面描いとったもんねえ」

私「だって図面でくださいっていわれるから」

 

設計さんはこれまで基本的には建売住宅の設計をメインにしていたっぽく、リクエストを反映させていくというよりは、いかに基本の図面からずらさないかという点をメインに考えていらした模様。なまじっか図面らしきものを描けるというのがバレたあとは、なんでか知りませんがディティールについてはこちらが用意するという流れがデフォルトに。で、それがイマイチ反映されないの。ははは。

 

【実際の設計図】

私「というわけで、出てきた図面に赤を入れまくって」

妻「で、ようやくなんとなくクリアにはなった、と」

私「実物に反映されるか果てしなく不安だった気持ちはヒモの太さで表現しました」

妻「ビミョーな気持ちを端的に表しとるばい」

 

こちらに図面を書かせたくせに、なぜかそれが反映されないとか反映されるまでにものすごーく時間がかかるとか、あとから「無理でした」って言われるとかいう事態が発生しました。が、それはともかく、こちらとしていちばん悲しいというかなんというかだったのは、プロならではの視点で突っ込まれたりアイデアを足されたりという作業がなかったこと。むう。

 

【大工さんによる施工】

妻「それでもちゃんとなったのは大工さんのおかげばい」

私「ちょっとお話ししただけですぐにこっちの意図を汲んでくれました」

妻「設計いらんやっか」

私「BESS東葛さんとの打ち合わせに費やした時間は一体何だったのかと」

 

イラストのように我が家の場合、こちらの意図したとおりの建物を無事に建てていただいたのは、ひとえに大工さんの力量によるものでございました。単に言われたまま施工するのではなく、キチンと考えた上で使いやすい作りにしてくれたり、見た目がいい収まりにしてくれたりと、ここに来てはじめてプロの仕事を見せていただいた感じがいたしました。

 

【現場監督の施工管理】

妻「更地になったばい」

私「雲ひとつない青空ですなあ」

妻「どういうことなの?」

私「えー、百聞は一見にしかずといいますので、こちらをご覧ください」

 

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妻「写真のなかよ」

私「でもその下に現場は図面通り施工しておりますって書いてあるから(震え声)」

妻「それで済むならこんな書類いらんばい」

私「おっしゃる通りでございます」

妻「ていうかコレで会社的はオッケーなん?」

私「えー、百聞は一見にしかずといいますので、こちらをご覧ください」

 

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妻「ぜんぶ現場監督が押しとるばい」

私「き、木村なんて名字珍しくもなんともないから!(震え声)」

妻「ハンコの種類どころか角度もおんなじやっか」

私「ハンコの種類も角度も社内の規則で決められてるかもしれないでしょ!(白目)」

 

えーと、まあ、ここはノーコメントで。

 

【引き渡された建物】

妻「あの施主検査を思い出すばい」

私「自分の寿命を縮めるようなマネはやめるんだ」

妻「建物もアレやったけんがまわりがひどかったねえ」

私「引渡して1ヶ月くらい工事中の看板立てっぱなしだったしねえ」

 

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私たちの敷地、最初はフツーの空き地だったのが、なぜか引渡し時には建物の周りが沼になってて、おまけに土地のど真ん中にドアと残材が捨ててあり、一見現代美術かと思うようなシュールさ。なんとかしてと言ってもノラリクラリしてたのですが、結局市の開発担当部署から怒られたらしく、引渡し前日の雨の日に、第一次世界大戦の西部戦線で塹壕掘ってる兵隊さんみたいに泥まみれになって帳尻を合わせておりました。合ってねーよ。

 

【請求書の金額】

妻「ここに3段ブランコが来るわけやね」

私「二重請求、三重請求の嵐を端的に表しました」

妻「なして見積もりも請求もあがんガバガバなんやろか」

私「まるでお金のこと以外がガバガバじゃないみたいな言い方はNG」

 

ここも基本的にはノーコメントですが、言うことはキッチリ言ったほうがいいとは思います、はい。

 

【引き渡し後のサポート】

妻「不安ばい」

私「まあ、自分でやるからいいよ」

妻「おねがいします」

私「こちらこそです」

 

3度目のノーコメント。こちらは最初から期待していないので、やってくれたらラッキーくらいの軽い気持ちであります。

 

えー、最後に残った「施主が本当に建てたかった家」は、長くなったのでまた明日。

 

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次回「施主が本当に建てたかった家(その4)」につづく

 

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施主が本当に建てたかった家(その2)

前回は家づくりをシステム開発あるあるになぞらえてみました。といっても、私は別にシステム関係の人でもなんでもなくただのアホなのですが、一晩経ってみても当たらずといえども遠からずという気がするので、まあいいんじゃないかなあ、と。

  

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さて、昨日最後にちょろっと出したこちらの図。システムあるあるを家づくりあるあるに改変してみたものです。ざっくり作ったので当たってるかどうかそれぞれ考えてみましょう。

 

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【施主が説明した要件】

いやー、やっぱりここはこだわりのあるけん、憧れてた3枚板は使いたかとですよ。ずっと夢見てて憧れてたしコレだけは譲れんとですよ。ムフー。

 

【営業の表現・約束】

いやー、ウチは完全自由設計ですからこんな感じでソファ乗っけちゃうなんてのもできるんですよ。ほら、モデルルームでもそうなってますよねー。ムフー。

 

【設計の理解】

まず3枚板に憧れてるってのが訳わからんし、営業はソファ乗っけろとか言うし、でもそんなんぜったい減額調整でボシャるし、まあ、ソファ乗っかる幅だけは取ってやろうとは思うけど、それだとロープをずらす必要が出てつまり機能を果たさなくなるけど、どうせ3枚板なんかにしたら機能性ゼロなのは一緒だから、まあ、いいか。

 

【実際の設計図】

でもって自社のルールに当てはめて構造計算出して建築基準法に照らしたら全然さっきの成り立たないし、しょうがないから営業通して施主さん説得してもらったけどあのクソ営業が日和りっぱなしで訳わかんない作りになってかっこ悪くて耐震性もイマイチ心配だけど、まあ、俺が住むわけじゃないし、いいか。

 

【大工さんによる施工】

あのクソ設計士が訳わかんない図面書いてきてやがるけど、施工マニュアルと全然違うしそもそもこんな収め方できねえしこれだと雨漏りするし金具マトモにつかないし、オマケに現場に顔出す施主はあーしろこーしろうるさいし、監督の指示はこれっぽっちも要領得ないし、まあ、テキトーにつくっとけばいいか。

 

【現場監督の施工管理】

設計図とか見てもよくわかんないし、施主は細かいこといちいち突っ込んできてうるさいし、職人はなんか俺のことバカにしてるし、こっちはそもそも職人と材料の手配だけで一杯いっぱいだし、まあ、段取りだけやっとけば後は勝手に建つでしょ。え、施工管理? なにそれおいしいの?

 

【引き渡された建物】

おいのこだわりがコレっぽっちも反映されとらんうえにあそこもここもどこもかしこも手抜きのオンパレードやなかやっか! こがん建物にカネば払えいわれてもそがんもん払いきらんばい!

 

【請求書】

というわけで施主様、当初仕様からの変更と追加工事とオプションと現場でのやり直し代とあとは諸経費と諸経費と諸経費とアレコレ一式でこちらのお値段となります。あ、ローン大丈夫ですか?

 

【引き渡し後のサポート】

え? そんな事言われましても弊社の50年保証は毎年弊社の有料定期メンテナンスを受けていただいて、弊社指定の材料で修繕していただいて初めて有効になるものですから。あと、そもそも躯体や雨漏りだけが対象ですし。

 

【施主が本当に建てたかった家】

自分なして板3枚とか言うとったんやろか。変なこだわりでそがんこと言わんかったらもうちっとマシな家ば、もっと安く建てられたんやなかやろか。ばってん今さらそがんこと言い切らんしもうローンも組んでしもうたしあああああ。

 

妻「……」

私「……」

妻「なんかこう実体験と私怨が入り混じっとる気がするばい」

私「そんなことないです」

妻「ほんとに?」

私「だって、少なくとも引き渡された建物と本当に建てたかった家に大きな差はないぞ」

妻「最初に説明した要件とはだいぶ違ったけどねえ」

私「それはほら、柔軟なモノの考え方というものだよ」

妻「へー」

私「ほら、最初の要件って、つまり素人の勝手な思い込みってことじゃん?」

妻「まあ、たしかに」

私「で、それをペラペラしゃべって、営業さんがそれを愛想よくふんふん聞いてくれるじゃん?」

妻「まあ、フツーはそうね」

私「そうしてるうちに自分の言ってることが全部正しく思えてきちゃって」

妻「ほう」

私「で、そういうのが無駄なこだわりになって、結局わけのわかんないモノになっちゃう、と」

 

あんまり適当な言い方ではない気もしますが、しょせん私たち施主なんてただの素人。どんなに勉強したって調べ物したって、プロから見ればただの余所者になるわけです。

 

どんだけ野球の知識が豊富でも、ただの素人がプロのコーチになれるかといったら難しいわけで、その難しさというのは知識の量や正確さではなく、単に「オメーら素人に何が分かんだよ」というプロのプライドの壁とも言えるかもしれません。

 

自分の仕事に置き換えてみても、素人であるところのお客様のご意見は尊重すべきものである反面、こらアカンというようなアホな要求とかもあるわけで、でもってそういう要求に限ってなんだか異様なこだわりを見せることがあったりもするわけで。

 

そんな時粘り強く「おかしいよ、やめようよ」と説得できればいいのですが、心の余裕がなかったりすると、口ではなるほど素晴らしいですねなどと言いながら、片手でまったく違うモノを作ったりなどということはままあるわけで(おい)。

 

私「というわけで、つまり素人の最初の要求なんてウンコみたいなもんなのですよ」

妻「どういうわけか分からん上にきたない」

私「すみません」

妻「ばってんちょっとわかる気もする」

私「そうでしょうそうでしょう」

妻「君は言うことクルクル変わりすぎやけどね」

私「家まで小さくなったしね

 

あー、また無闇に長くなったし、ベイスターズもヒドい負け方をしたのでまた明日。今度はこのイラストを、我が家の場合に当てはめてみます。

 

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次回「施主が本当に建てたかった家(その3)」につづく

 

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施主が本当に建てたかった家(その1)

なんだかたいへん偉そうなタイトルですが、私たち一家3人が程々の家に引越してきてから早くも2ヶ月。いろいろ振り返ってみて思ったことなんかを、これから家を建てる方に向けてちょっと書ける時期になったかなあ、などと思っての暴挙であります。ご笑覧いただければ幸いです。

 

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さて、まず最初にお伝えしておきますと、私たちの程々の家、住み心地的に不満な部分などほとんどなく、たいへん快適な暮らしを送っております。

 

などと書くと、なに言ってんねんつい最近おもっくそ文句タレとったやんけ上の記事読み返してみろやなどと思われる向きもあるかもしれませんが、だって実際に文句がないものは文句がないのです。

 

なにが言いたいのかといいますと、建つまでなんだかんだあったとしても、建っちゃえば忘れちゃうことのなんと多いことか、ということ。いや、もちろん私がボケてるという可能性もあるのですが、忘れてても思い出せば腹も立つので、きっとボケてないに違いありません。

 

さて、私たちの話はいったん置いとくとして、いろいろな建築ブロクなんかを拝見していると、程度の多少こそあれお決まりのパターンがあるような気がしてまいりました。

 

どっかで見たことあるパターンだけどなんだろうなんだろうと思っていたところ、はたと思い当たったのがこちらのイラストでございます。

 

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妻「なんね、これ」

私「システム開発の現場にありがちなことであります」

 

このイラスト、元は1970年代のアメリカで作られたものがリニューアルされつづけてこのようになっているもの。絵の内容に関してはいろいろな解釈があるようなのですが、たとえば代表的なものだとこんな感じ。

 

【顧客が説明した要件】

あのー、アレよアレ。ブランコのあるとやろ? その板ば3枚にしたら丈夫になるやっか? ほいでね、1枚のときよりいろんな乗り方のでくるとやろ? そがん便利なブランコのあったら便利やねえ。うん。

 

【プロジェクトリーダーの理解】

素人の顧客が言っている意味をイマイチ分かりかね、とにかくちょっと変わったブランコを作ればいいという理解であります。なので、ロープの場所をちょっと変えて終了。もっと突っ込んで聞きたいけど、分かってないと思われるのもシャクだし、営業から無能扱いされるのもムカつくし、そもそも忙しいしね。

 

【アナリストのデザイン】

リーダーの理解のままでは板が木の幹に当たっちゃって動かないじゃんということに気づき、とはいえ勝手にリーダーの図面を大幅に書き換えると何を言われるか分かったもんじゃないので、とりあえず木の幹をぶった切ってブランコをこげるようにして、それでも木が倒れないようにつっかえ棒を2本渡しております。

 

【プログラマのコード】

アナリストのデザインからは、木から2本ロープを生やしてその先に板をくくりつけるというコトしか読み取れず、仕方ないのでこのようなモノを作ります。最初はもうちょっとシュッとした物を作った気もしますが、営業やリーダーからああでもないこうでもないと言われてるうちにこんなになっちゃった。知るもんか。

 

【営業の表現・約束】

営業さんはとにかく豪華に、とにかく快適に、そしてとにかくお客様の夢を壊さないようにというコトを第一に考えて、ブランコの上にソファをくくりつけるコトをお約束。その分お値段もアップですが、それはそれ、これはこれ。あと、現場にブランコってことを伝え忘れてる気がするけど、まあ見りゃ分かんだろ。

 

【プロジェクトの書類】

当然こんなに二転三転してるプロジェクトですから、議事録なんてあってないようなもの。「そういやあの話どうなってたっけ?」なんて思っても、記録なんてどこにも残ってません。

 

【実装された運用】

幹に絡みついたロープと板を見た顧客との間でどのようなやり取りがあったのか知りませんが、とにかく修正に修正を重ねて納品されたのは、ご覧のように枝からロープが1本ぶらさがったもの。とりあえずぶら下がって揺られて遊ぶことは可能です。

 

【顧客への請求金額】

結局手に入ったのは枝からぶら下がったロープ1本ですが、請求書に書かれた金額はまさにジェットコースター級。まあ、これだけプロジェクトが右往左往すれば工数もバカになりませんし、しょうがないよね、うん。

 

【得られたサポート】

完成後のサポートを約束されましたが、よーく見ると最初から変わってないのは根っこの部分だけ。ので、使い方わかんなくても面倒見てもらえるのはココだけです。

 

【顧客が本当に必要だった物】

枝からぶらさがったロープを受け取った顧客がよくよく考えて、自分に必要だったのはこのロープの先にタイヤがぶら下がったモノだったと気付いた瞬間。1枚の木の板より丈夫で、いろいろな乗り方ができて、しかも木の板使うより低コスト。なのにどうしてこうなった。

 

妻「たしかにウチの会社のシステム入れ替えた時もこうなったばい」

私「あるあるですなあ」

妻「で、これがどがんしたと?」

私「いや、コレって家づくりにも当てはまるんじゃないかなあ、と」

妻「どゆこと?」

私「つまりこういう」

 

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妻「あー」

私「システムも家も発注者が素人だし」

妻「うん」

私「その先がめっちゃ分業っていうのもおんなじだし」

妻「たしかに」

 

えーと、中途ハンパですが、長くなりそうなので次回に持ち越しであります。

 

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次回「施主が本当に建てたかった家(その2)」につづく

 

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お庭系インターミッション(その2)

過酷なDIYの日々から逃げ出すようにDIC川村記念美術館の庭園へと脱出した私たち一家3人。植物なんて草と木の二種類にしか分類できない程度の知識しか持たない私でも、なかなかに楽しめるお庭でございました。

 

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それは妻も同じだったようで、帰ってきてなにか調べ物をしてると思ったら、声を掛けられました。

 

妻「やっぱりバラばい!」

私「うーん、脂身が多いからちょっと」

 

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私「失言でした」

妻「川村記念美術館行って思ったけどやっぱりお庭は薔薇やね!」

私「あそこにちょっとでも薔薇要素があっただろうか」

妻「いいからいいから」

私「そうかいいのか」

妻「やけん明日イケア行くとやろ?」

私「はい」

妻「ちょっと早く出てバラ園ば寄って」

私「ははあ」

 

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というわけで翌日、なぜかイケア東京ベイからほど近い谷津公園に降り立った私たち一家3人。妻の調べによると、ここには谷津バラ園という薔薇に特化した植物園のようなものがあるということ。

 

なんでも元々はこちら、昭和の初めから京成電鉄が経営していた谷津遊園という一大テーマパーク(当時比)あり、そのアトラクションのひとつとして作られた由緒正しいバラ園だそうです。んが、なんだかんだで谷津遊園がつぶれ、バラ園も別の場所に京成バラ園として移転してしまったものを、跡地を譲り受けた習志野市が復活させて現在に至る、と。

 

妻「やけん京成バラ園のほうが新しくて大きかばってんこっちで我慢したとよ」

私「恐れ入ります。って、あ!」

妻「?」

私「なんかプロ野球発祥の地とか書いてあるぞ」

妻「バラ園と同じ方向と距離やね」

私「はいゴーゴーレッツゴー」

妻「なして応援歌調になるとね」

 

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私「……」

妻「…」

 

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私「つまりここで合宿があったと」

妻「発祥の地と言い張るには無理のあるばい」

私「じゃ、じゃあ本題に」

 

こちらの碑のすぐ先にバラ園のゲートがございます。お値段は1人370円で、シーズンオフは半額になるとのこと。それでは失礼。

 

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天気はどんよりでございますが、意外と広大なエリアが広がっていて、そこかしこにバラの生垣やら寄せ植えやらなんやかやが配置されております。左右対称なのでヨーロッパスタイルの庭園っていえばいいのかな? よく知らんけど。

 

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これで開花率は55%とか。ちょっと季節が遅かったわけですが、満開の時はかなり壮大な眺めになりそうということは私でも理解できます。イケアツアーのついでなら、あんまり興味がない人も楽しめるかも。

 

と、どうにも妻が静かだと思ったら、なんだかメモを一生懸命取っております。

 

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妻「ふんふん、コレならいけそうやね(小声)」

 

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妻「あー、コレくらいの高さのもかわいかねえ(小声)」

私「あのー」

妻「はっ!」

私「何をメモってらっしゃるのでしょうか」

妻「品種ばい」

私「えっ、まさか」

妻「もちろん植えるとよ」

私「マジでwwwwww」

妻「やっぱりお庭といったらバラの生垣ばい」

私「まだ土むきだしなのに?」

妻「ちゃんと下調べしてからにきまっとー」

私「あら珍しい」

妻「なんせこれまでミニバラ3回頂いて全部枯らしとるけんね」

私「ファッ!?」

妻「大きいのは高そうやし慎重にやらんば」

私「ファーwwwwwwwwwww」

 

というわけで、なんの実験なのかよくわかりませんが、帰りがけにホームセンターでこんなものを購入されておりまして。

 

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でもっていそいそとなるべく目立たなそうなところに蒔いておりました。

 

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なぜクローバーなのか、何が目的なのかはよくわかりませんが、暖かく見守りたいと思います。

 

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お庭系インターミッション(その1)

ちまちまとしたDIYに疲れ果てた梅雨の晴れ間。ようやく格好がついてきた私たち一家3人の程々の家から外を見れば、一面に広がる青田が風に揺らいでいるのが見え、たいへんに風流な季節となってまいりました。そう、手前に見える荒れ果てた庭さえなければ。

 

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というわけで現実逃避、もとい、気分転換に、近場の美術館に行ってみることに。美を鑑賞するような感性はこれっぽっちも持ち合わせておりませんが、目的はその美術館の庭園であります。

 

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さすがに平日の昼間とあって駐車場はガラガラ。手前の5万円カングーさんも壊れる気配などこれっぽっちも見せないどころかここ最近の暑さでもエアコンなんて凍るほど効いてしまい、って、いや違う、お庭の話だった。

 

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お庭のみ入場料の金200円也をお支払いして中に入れていただくと、そこは緑の別世界。いやあ、こんなお庭あったらいいなあ(棒読み)。

 

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人工ではありますがこんなせせらぎもあると、とっても豊かな気持ちになれそうです。最近ではソーラーポンプなるものもあるようで、それなら電気代なしで井戸から水汲み上げて流せばウヒヒなどと妄想が止まりません。

 

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とりあえずクラピアに決定した庭のグラウンドカバーではありますが、こんな広場を見てしまうと、やっぱり芝生も悪くないなあ。でもって、こんな感じの高い木植えて木陰で読書なんてウヒヒなどと妄想が止まりません。

 

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コンクリートが主流の駐車スペースも、こんな感じでラフにアスファルトで舗装して、その境目を苔なんかでラフに侵食させるとちょっとラピュタっぽくってカッコいいなあウヒヒなどと妄想が止まりません。

 

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高い木を植えて、そこを中心に植え込みなんかを作ると、こんな感じで木陰からグラウンドカバー越しに母屋を眺められるポイントを作れそうで、それはもう当初目標にしていた大草原の小さな家っぽい感じになっちゃうじゃんウヒヒなどと妄想が止まりません。

 

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でもって庭にはガチョウとかアヒルとか烏骨鶏とか放して子供と戯れさせながら悪い虫とかも駆除してもらって、ペットとしてかわいがりながら美味しい卵をいただくとかカッコいいなあウヒヒなどと妄想が止まりません。

 

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で、一周してもういちど池と噴水のエリアに戻ってきて、池は田植え前の田んぼで代用するとして、こうなるとそこにつながるインフィニティプールと噴水とか欲しくなってきますなあウヒヒなどと妄想が止まりません。

 

私「てな感じでどうだろう?」

妻「そこまで生臭い眼差しでこの庭見てる人もおらんやろね」

 

そんなこんなのDIC川村記念美術館・自然散策路でございました。驚いたことに続きます。

 

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魂の入居後DIY(テレビ&オーディオ編・その2)

長々と続けてきたDIYネタもとりあえず今回でいったん終了。といっても、決して作業が終わったからというわけではなく、私が飽きたからという大変深刻な理由からでございます。というわけで、テレビ&オーディオ編の続きをどうぞ。

 

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個人的にテレビの後ろだろうとなんだろうと配線がグチャグチャになっているのが何よりもイヤという厄介な性格のため、ここからはひたすら取り回しを考えて長さを測って切ってつないでまとめてという作業が続きます。

 

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そんなもの見せられたって皆様はこれっぽっちも面白くないでしょうが、こちらもご覧のスキマにアタマから入ってその中でゴソゴソチマチマ作業するわけでして、面白くないどころか写真を撮るような余裕もございません。ので、作業の様子は割愛。

 

ちなみに開口部の高さは28cmであります。万一太ってしまうと奥に見えてるコンセントにアクセスできなくなるため、大変心残りではありますがこの家を手放さざるを得なくなる可能性もあるため、ひたすら節制に励む必要があります。

 

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テレビ側は写真を撮るのがカンタンなので、とりあえずのイメージとして。階段ボックスの中もこのくらいのまとまり方を確保しております。単に長さを合わせてタイラップで留めてという作業ですが、時間費用対効果はゼロに近いため、オススメしません。

 

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ひとつだけ役に立つかもしれない情報として、壁掛けのときに問題になってきがちな配線の角度について。通常の配線はテレビの後ろからまっすぐ出てしまうため、壁にピッタリ寄せようとすると無理な角度で曲がってしまいがち、もしくは壁から浮いてしまいがち。

 

ので、今回はアンテナ線、HDMIケーブル、光デジタルケーブルのそれぞれに、L字コネクタを使用しました。前回テレビと壁とのクリアランスが5cmとお伝えしましたが、こういった系のパーツを使わないとテレビがもう3〜4cm手前に出っ張ってしまいます。

 

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画質や音質のことを考えるとこんなもん使わないほうがいいに決まっているのですが、キチンとしたオーディオルームというわけでもありませんし、まあ、テレビの収まりがいいに越したことはございません。

 

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さて、次の作業です。ご覧のように、上の図の点線から下は階段ボックス内に収めてしまうわけですが、ひとつ欠点があります。そう、リモコンが使えないのです。

 

私「どうしよう」

妻「ぜんぜん今まで思いつかんかったと?」

私「隠すことしか考えてなかった」

妻「(#^ω^)」

私「ごめんなさいごめんなさい」

妻「まあ、あんまりリモコンがごちゃごちゃするのはイヤやし」

私「はい」

妻「息子がリモコン大好きやけん、ソコも含めてなんとかしんしゃい」

 

なんとかしんしゃいと言われましても困るのですが、困っていてもしょうがないのでいつものようにそもそも論に立ち返ります。お題は「そもそもリモコンは必要なのか?」。

 

・ラジオチューナー

→ 基本的に1つの局しか聞かないからいらないといえばいらない。

→ 電源入れっぱなしでも通常7〜8Wしか消費しないから電源も落とさない。

→ よってリモコンはいらない。

 

・AppleTV

→ リモコンなくてもMacやiPhoneから操作できる。

→ よってリモコンはいらない。

 

・アンプ

→ 電源はともかく音量やソース切り替えなんかで使う。

→ よってリモコンが必要。

 

ううむ、どうやってもアンプはリモコンが必要。ボックスの中に収めつつ、リモコンを使えるようにするためには、下記のどちらかの手段が必要となります。ので、それぞれを検討。

 

・アンプをバラしてリモコンの受光部だけを外に出す

→ めんどくさい

→ アンプがキズモノになる

 

・ボックスに穴を開けてアンプのフロントフェイス全体を外に出す。

→ めんどくさい

→ 階段ボックスにでっかい穴を開ける必要がある

 

妻「詰んでるやん」

私「いや、ひとつ腹案が」

妻「どうぞ」

私「アンプを買い換える

妻「却下で

私「いやちょっと聞いて聞いて!」

 

私が使っているアンプは、その昔購入したその昔の中級機。なので、大きく重くなにより消費電力がハンパないという特徴を兼ね備えております。

 

んが、時はすでに21世紀。世の中にはデジタルアンプという小さく軽くなにより消費電力がものすごくちっちゃいくせに、音だけはいっちょまえという文明の利器が登場しております。

 

私「そいつに買い換えればいいでやんす」

妻「えー」

私「いやいや、今のアンプ売ったお金で買えるし」

妻「そんな安いん?」

私「それになにより電気代が段違いだからすぐにモトがとれるぞ」

妻「えっ」

私「ほんとほんと」

妻「てことは今までの高額な電気代の原因は」

私「あっ……」

 

このようなやり取りを経て、アンプ買い替えの許可を得た私。目論見どおり売ったお金でソコソコ評判のいいデジタルアンプを買っておつりがどっさり返ってまいりました。ラッキー。

 

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というわけで、新しいアンプ用の穴を開けます。場所は階段の下側。もうちょっと気の利いた場所に取り付けたかったのですが、階段ボックス内部の梁をよけつつ、いちばん使いやすい場所ということでこちらを選択。

 

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で、こんな感じでアンプを埋め込みます。すでに家に穴をあけることには何の抵抗も感じなくなっております。

 

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で、アンプからはスピーカーケーブルが出るわけですが、それ用の穴も階段ボックスの左右に開けます。が、表面のパネリング材が柔らかいため、フツーにドリルで穴を開けたらこんな感じでグサグサに。ひー。

 

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このままではさすがにアレなので、ホームセンターでハトメを買ってきて叩き込んで完成。おお、一見マトモになりましたなあ。

 

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最後は無印のPP収納ボックスを中にピッタリ収めて完成。って、実は階段ボックスの高さが5mmほど足りず、泣きながら無印ボックスの底をホットナイフでぐるりと切り落とすというひとコマも。

 

私「というわけで完成です」

妻「ホントにテレビとプレステ以外見えんようになっとるばい」

私「そうでしょうそうでしょう」

妻「リモコンもテレビ用の1コにまとまってるし」

私「イエス!イエス!」

妻「あれ?」

私「?」

妻「アンプのリモコンは?

私「ないよ」

妻「え?」

私「このアンプ、リモコンないから

 

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えー、私が購入したこちらのデジタルアンプ、このクラスのものとしてはごくごく一般的なことにリモコンがございません。ので、直接機械のとこまで行って操作する必要があります。

 

妻「(#^ω^)

私「いやちょっと待ってちょっと待って」

妻「(#^ω^)

私「そもそも音量なんてそんなにクルクル変えないじゃん!」

妻「……」

私「あとテレビとラジオの切り替えとかもそんな頻繁にはしないし!」

妻「……」

私「……(ゴクリ)」

妻「それもそうやね(あっさり)」

 

えー、ここまでダラダラとDIYネタをお送りしてまいりましたが、結論としましては持つべきものは理解のある妻ということに尽きるかと思われます。いやあ、いい締め方だな、うん。

 

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魂の入居後DIY(テレビ&オーディオ編・その1)

昨晩気にしていたル・マン24時間レース中継ナイトセッションどうするんだ問題ですが、前半はトヨタさん捨て身の話題提供による力技、後半はその反動による居酒屋中継で乗り切るというしょうもなさで、もはやコメントのしようもございません。とりあえずポルシェさんとジャッキー・チェンさんはおめでとうございます。

 

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さて、本題に戻ってテレビ&オーディオ編と銘打ってのお届けとなります。以前もWEB内覧会にてちょろっとご覧いただきましたが、私たち一家3人の程々の家では、テレビを階段の巨大な踊り場に設けたニッチに壁掛けする予定でおりました。文字だけではまったく意味がわからないかと思いますので、こちらをご覧ください。

 

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ニッチと言っても後ろに構造用の柱があるためヘコみ幅は5cmほど。それでも、ちょっとでも壁にくっついてないと前を通る時に激しくジャマなので、こちらはお願いしてよかった部分だと思っております。

 

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で、そのニッチの下には巨大な階段の踊場がございまして、ご覧のようにフロント部分がガバチョと開きます。なぜこんなワケの分からない作りになっているかといいますと、まず第一に家が小さいから。第二にAV関係の機器をなるべく外に出したくなかったからという理由。

 

ていうか、事前に配線の予定図をご覧いただいたほうがイロイロと分かりやすいかと思いますので、まずはこちらをどうぞ。

 

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センターの点線から上の機器はテレビニッチに、点線から下は階段ボックス内に配置いたします。ので、その点線を突っ切っている4本のケーブルは、少なくとも壁の中を通さなければいけません。BESS東葛さんに相談だ。

 

私「ということで事前にコンセントとパイプみたいの仕込んどいてください」

B「そんなの仕込まなくても穴さえ開ければ裏スカスカだから配線通りますよ」

私「断熱は?」

B「別に高気密高断熱住宅とかじゃないし」

私「いやそういう問題じゃないだろ」

 

そんなやり取りはあったものの、何がしたいんだコイツみたいな視線をひしひしと感じながら、かろうじてニッチの中と階段ボックスの中、それぞれにコンセントとTVのアンテナ線を用意していただきました。

 

問題は壁の中の配線。上の言葉を鵜呑みにして穴を開けてみたトコロ、予想に反して中にはみっちり断熱材が詰まっており、オマケに柱なんかがジャマで手持ちの工具では上下が貫通いたしません。

 

私「なんとかして」

B「電気屋さん派遣します」

 

そう言われたにもかかわらず、当日いらっしゃったのが例の現場監督くんだったのは特に驚きませんでしたが、その監督くんが頑張ってゴリゴリと壁の中に仮の配線を通してくれて、その後には大量のグラスウールのカケラと表面のビニールが散らばってたわけですが、もはやそれも驚くには値せず、あ、なんだ、別に何も驚いてないや。ははは。

 

そんなやり取りもありましたが、こっからがDIYのお時間です。やることを順番にまとめてみました。

 

【やることリスト】

① テレビ&PS3壁掛け

② 階段ボックスに穴を3ヶ所開ける

③ 仮配線をガイドにしてニッチと階段ボックスの間に配線を通す

④ 全体の配線 

 

文字にするとたった4行ですが、アタマの中で考えた工数はやたら多く、ひたすらうんざりいたしますが、まずは①から。

 

 

 

item.rakuten.co.jp

 

今回用意したテレビ用の壁掛け金具はこちらの商品。探せた範囲でいちばん壁にピッタリと取り付けられ、さらにはアームを伸ばしてテレビを左右に振ることができる商品でございます。

 

我が家の場合、テレビが1ヶ所しかないため、たとえばキッチンに立ちながら野球を見たり、広縁にでて涼みながら野球を見たり、土間でゴソゴソしながら野球を見たりする場合、テレビを左右に振れるとたいそう便利。なので、可動範囲が大きいものを選択いたしました。

 

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こちらは単純にネジで取り付けるだけのため、作業はなんの問題もなく完了。ご覧のとおり、まあ、フツーに壁掛けでございます。

 

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壁とのクリアランスはこんな感じ。スキマが5cmで本体の厚さも5cmの、トータルで10cmほど壁から出っ張るカタチとなりました。

 

この程度であれば階段の昇り降りを含めた普段の動線で、全然ジャマには感じません。ていうか、ここまで追い込むのはけっこう面倒くさかったのですが、その話は配線のトコロで。

 

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テレビを持って手前に引っ張るとこんな感じで左右に振れます。手前に引っ張った時にガタつくようなこともなく、配線もまとめやすい作りになっていて、こちらの壁掛け金具にはかなり満足。

 

てなわけで、最初の目標どおり、キッチンから広縁まで大変快適に野球観戦が可能な環境になって嬉しい限りなのですが、そういうのをお伝えしようと写真を撮る日にかぎって雨天中止とかいう持ってなさ。

 

妻「ねえねえ」

私「はい」

妻「テレビはわかったけんが、プレステはどうやって壁にくっついてるとね?」

私「いい質問ですね」

 

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洗面のDIYでミラーを固定したこちらのマジックテープをPS3の固定にも使用。クリアランスほぼゼロでがっちり固定できて、おまけに取り外しも可能という夢のようなアイテムです。ホンマ3Mさんには足を向けて寝られへんで!

 

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