施主検査で悲しい思いをする話(その2)
大変緊迫した状態で施主検査および引渡しの日を迎えた私たち一家3人。というのも、この日に程々の家が完成していないと、銀行様がお金を貸してくれなくなってしまうのであります。あなおそろしや。
というわけで、BESS東葛さんにくれぐれもよろしくと念を押して迎えた3月23日。現場監督によればラスト1週間で追い込みをかけるとのことでしたので、不安半分、ワクワク半分で現場に向かいます。というのは嘘で、不安9割9分、あきらめ1分で現場に向かいます。こんちわー。
私「!」
妻「!!」
まあ、外にいろんな資材が投げっぱなしで、オマケになんか掘ったり埋めたりしてるのはまだいいとして、なんか足りないよなあ、コレ。
私「ウッドデッキがないwwwwwww」
妻「ファーwwwwwww」
外でそんなはずはないとか実はこれで完成なんじゃないかとかバカには見えないウッドデッキなんじゃないかとか騒いでいたら、中から現場監督が登場いたしました。というわけで、とりあえず上がる前にコトの次第について現場監督に確認いたします。
私「今日までに完成という話は」
監「聞いてます」
私「このウッドデッキは?」
監「次の週末につきます」
妻「玄関ドアも間違ってるままなんですけど」
監「次の週末に交換します」
私「引渡しも今日という話は」
監「ですからカギも持ってきてます」
私「玄関ドアは?」
監「ですから次の週末に交換します」
妻「しょしょしょ少々お待ち下さい」
私「家よりも何よりもまず彼は大丈夫か?」
妻「日本語の通じとるやろか?」
私「今日っていうのは次の週末の後にやってくるんだっけ?」
妻「気をしっかり持ちんしゃい!」
私「いかんいかん」
妻「ていうかドアも次の週末に交換するって言うとったやっか?」
私「言ってた」
妻「でも今日カギ持ってきてるって言ってたやろ?」
私「言ってた」
妻「2日後に交換するドアのカギば今日渡すってこと?」
私「ひとつ分かったことがある」
妻「なんね?」
私「彼はもうダメだ」
心境としてはこの画像の三浦大輔さんのような感じですが、このまま蝋人形館に展示されても困るので、つとめて明るく話しかけます。
私「あのー」
監「はい」
妻「帰りますー」
監「えっ?」
私「お約束と現状が全然違いますので……」
監「えっ?」
妻「それではこれで……」
この状態の家をどんだけチェックしたところで、控えめに言ってただの時間の無駄なため、そそくさとクルマに乗り込もうとしたわけですが、さすがにコトの重大さに気づいたようで、ローンは大丈夫ですかとかせめてチェックだけでもしてくださいとかおっしゃいます。
私たちも鬼ではないので、そこまで言われたらじゃあまあチェックだけでもして帰ろう仕事休んじゃったし的な流れになり、持参したチェックリスト片手にまずは外観から見ていくことに。
私「あれ?」
妻「なんか白かね?」
私「スキマ空いてるwwwwwww」
妻「中見えてるwwwwwww」
監「あ、これは直します(平然)」
妻「ぜひそうしてwwwwww」
私「あ」
私「順番wwwwwwww」
監「?」
私「おかしいwwwwww」
監「??」
私「ポンプこわれるwwwwwww」
本来砂こし器はポンプに砂が噛み込まないようにするためのものなので、順序としては砂こし器→ポンプ→浄水器が正解。これだとポンプと砂こし器の順序が逆であります。誰だこんな配置にしたの。
このあと、建物の中もイロイロ見てみたのですが、この手のミスがどしどし出てまいります。って、何もクロスがちょっと汚れてるとか木がササクレてるとかそんなのはBESSの家を建てると決めたときからあきらめてるわけですが、そういうのとは一味違う、ミスを雑に隠した跡や手抜きがほとほと多いのであります。
そもそものBESSのコンセプトとして、ラフな作りを楽しむっていうのがあるという理解なのですが、ラフなのと手抜きっていうのは、やっぱりキチンと区別していただきたいわけで、そのへんがごっちゃにされているのを目の当たりにすると、いくらDIYを厭わない(ホントはめんどくさい)私たちと言えども、やっぱりヘコみます。
と、外でなんかを掘ったり埋めたりしてた職人さんが、なんかざわざわしているのに気づきました。というわけで、喜び勇んで駆けつけます(やめろ)。
職人さんの足元には真っ二つに折れた四角いコンクリートのカタマリが。現場の様子を見るに、2ヶ所に分かれて埋まっていたようです。
そもそもこの時、何を掘ったり埋めたりしていたかというと、今回家を建てるにあたって発生した残土を南側の法面にテキトーに捨てていたところ、開発許可を出した市役所からちゃんとやれよバカヤロウと怒られ、仕方ないから残土をガバガバ掘り起こして余った土地にテキトーに撒いたまではいいものの、当然地形が変わってしまい、再度見に来た市役所からちゃんと測量しなおせよコノヤロウと怒られ、というわけで測量事務所の方がその辺の作業にいらっしゃっていたとのこと。説明長い。
測「やべえよやべえよ」
私「どーしました?」
測「ドコのだよコレ」
妻「なんですかコレ」
測「杭が……杭が……」
どうやらこのコンクリート、境界を表す杭のようでして、それがなんでか真っ二つに折れて半分埋まった状態で発見されたとのこと。とりあえず土地の四隅は確認したとのことですが、ソコにはちゃんと杭が入ってて、つまりコレがどこの杭だか分からない、と。
私「!」
妻「!!」
えー、こちらの画像ですが、土地を購入した当初の法面の様子であります。この斜面に残土が捨てられ、それをふたたび掘り起こしたわけですが、ご覧のようにこちらの法面には境界石が2つ埋められておりました。で、そのうちひとつはアタマがあんまり出てなくて見えにくかったんですね。
私「ということだと思うんですけど」
測「!」
私「ちゃんと2つ埋まってます?」
測「ないですね……」
というわけで、撒いた残土をふたたび掘り起こした時、見えにくいもんだから境界石も一緒に掘っちゃって、で、気づいたときには真っ二つになっちゃってて、やべえよやべえよってなってとりあえず埋めちゃった説が濃厚になりました。ひえー。
私「あれ、監督は?」
妻「なんか家の中に引っ込んだばい」
私「……」
妻「……」
私「帰ろうか?」
妻「うん」
よくわかりませんが、施主検査とかローンとかどうでもよくなって、とりあえず美味しいものが食べたくなったので、チェックリストを置いてそそくさと退散いたしました。長くなったのでもうちょっとつづく。
次回「施主検査で悲しい思いをする話(その3)」につづく
施主検査で悲しい思いをする話(その1)
いちおう入居前WEB内覧会までこぎつけることができた私たち一家3人の程々の家。意外とそこまでの道のりがストレスフルというか面倒くさかったのですが、今日からはちょびっとそのへんのお話を。基本的に暗い話なのですが、それでは面白くないので吾妻ひでお先生をリスペクトし、全体的にリアリズムを排除してお届けいたします。
えー、おもいきり最初に戻りまして、私たちが程々の家を建てることに決めたのは去年の3月のことでございました。
決め手となった理由はもちろんいくつかありますが、建物が気に入ったということ以外に、なるべく早く引っ越したいという希望がございました。なぜかというとこんな感じ。
① 家賃とローンの二重負担をちょっとでも減らしたい
② 6月に子供が産まれるのでなるべく新しい環境で育てたい
③ 妻が育休に入るので翌年度になるとローンを組める金額が減ってしまう
まず①は誰もが同じ話だとは思いますが、私たちの場合は仮住まいが千葉と横浜の2か所に分散しておりまして、月々の家賃負担がどえらい話になっております。ので、ちょっとでも早く引っ越さないとなかなかにしんどかったり。
次の②については、これはお子さんがいらっしゃる方ならなんとなくお分かりいただけるかと。病院とか途中で動くのはめんどくさいですし、生活のリズムとかも早めにつくりたいですし、まあ、普通の希望かと思います。
で、最後の③。これは私たち特有の事情かと思うのですが、私の職業は泣く子も黙る法人設立2年目の自営業。でもって、妻の職業が泣く子も黙る勤続長い公務員。というわけで、どちらがローンを組んだほうがおトクかというのは言うまでもありません。
んが、その頼りの妻が育休に入ってしまうことが決定的なわけでして、そうすると収入が自動的に下がり、そうするとローンを組める金額も減ってしまうのです。きゃー、たいへん!
って、フツーに考えれば3月に契約して翌年度中に家が建つなんてごくごく当たり前の話ではあるのですが、ちょっとやらかしたことに私たちの土地はご覧の通りの立地。つまり、泣く子も黙る市街化調整区域なのであります。
とはいってもなんかよくわらない特例区域とかで、つまりもちろん家は建てられるものの、なんだかんだで許可を取るのに3ヶ月ほどかかるとのこと。ってことは実質9ヶ月。イロイロ余裕を見ると、実際の建築に掛かる時間は短いに越したことはありません。
と、まあ、そのような理由で「まあ1年は見といた方がいいですねえ」という建築家さんをあきらめ、「ウチはキットだから早いですよー」というBESSのお家を選択したという流れがございます。着工から3ヶ月半で完成するとのことで、引渡予定日は余裕を見て11月末。うん、これなら楽勝。
そして話は1年後。2017年3月上旬のある日。
銀「やべえよやべえよ!」
妻「やべえよやべえよ!」
私「やべえよやべえよ!」
子「たいやいやいやいやーい!」
銀行さんがやべえよやべえよ言ってるのはともかく、いや、全然ともかくじゃないんだけど、すでに息子まで喋りだしかねない勢いにもかかわらず、まだお家は出来上がりません。というわけで、BESS東葛さんに電話電話。
私「まだですか」
B「まだです」
私「困ります」
B「じゃあ書類上だけでも完成したことに」
なにそれそんなコト可能なの? ということで銀行に電話電話。
私「てなことを言われたのですが」
銀「登記のための写真て撮れる?」
私「どういう?」
銀「内装できててキッチン風呂トイレついてればOK」
私「壁紙キッチントイレいずれもまだで風呂だけあります」
銀「とりあえず家屋調査士さん派遣します」
というわけで登記を行うための写真を撮るべく、家屋調査士さんをお待ちします。
私「おいでませ」
調「……(パシャ)」
私「キッチンはまだです」
調「……(パシャ)」
私「トイレもまだです」
調「……(パシャ)」
私「風呂はコレですが電気がつきません」
調「……(パシャ)」
私「壁紙はもちろんまだです」
調「……(パシャ)」
私「いかがですか?」
調「……」
家屋調査士さんの様子に果てしなく不安を感じたので、もういちど銀行に電話電話。
銀「ダメっぽいwwwwwwww」
私「困りますwwwwwwwww」
銀「こっちもwwwwwwwww」
私「どうしようwwwwwwww」
銀「BESS東葛に3月23日引渡し厳守って伝えといてwww」
私「え、私がwww」
銀「俺が言っても11月から『大丈夫大丈夫』しか言わないもんwww」
底抜けに不安な気分になりながら、今度はBESS東葛さんに電話電話。
私「ということでよろしく」
B「無理」
私「困ります」
B「ていうかそれ銀行の勝手な都合ですよね?(本当に言った)」
私「……」
B「登記がダメなのも銀行が寄越した家屋調査士の都合ですよね?(本当の本当に言った)」
私「……」
詳しくは割愛いたしますが、私の粘り強い説得により、どうにかこうにか3月23日に施主検査を行い、そこで引き渡すというスケジュールを理解していただくことに成功。その旨を銀行さんにお伝えし、限りなく枕を低くしてその日を待ちます。
妻「ちょっとちょっと」
私「はい」
妻「施主検査と引渡しが同時って」
私「はい」
妻「検査の結果がダメだったらどがんすっと?」
私「えっ?」
そんなこんなで、たいへんに緊迫しながらXデーを迎えます。ドキドキ。
次回「施主検査で悲しい思いをする話(その2)」につづく
炎の入居前DIY(クローゼット編)
入居前にもかかわらずさっそくDIYづいてきた私たち一家3人の程々の家。洗面スペースにタイルカーペットを貼り、TVのアンテナを立て、今回はクローゼットの中を作ります。よし、これでやっと引っ越せる。
この家のクローゼットスペースは上の記事にあるように、ロフトに2畳のみ。ココに今持っている洋服たちをほとんど全部つめこむ必要があります。
今の仮住まいで使っている洋服収納スペースはフツーのクローゼット3ヶ所。であれば、フツーに考えれば2畳のウォークインクローゼットがあれば特に問題なく入りそうな気がいたします。んが、そこにはちょっぴり問題が。なにかといえば、このクローゼット、天井がナナメっているのです。
ご覧のように、手前側は天井高がキチンと2100mmあるのですが、奥側は1400mm。というわけで、フツーにパイプやら枕棚やらを組むことができません。つまり、ボンヤリ中を作ってしまうと、収納力がものすごーく少なくなってしまうのです。
というわけで、考えたのが上のような配置。これならハンガーパイプの長さを合計で2460mm取れるので、仮住まいのクローゼットと同等。あとは枕棚にカバンとかを乗っけて、ハンガーパイプの下のスペースに無印のPP収納ボックスを重ねる算段であります。
最初BESS東葛さんに枕棚やらハンガーパイプを組んでいただくようにお願いしたのですが、どういうわけだか無理とのこと。主な理由としては以下の2点であります。
① 1680mmだとパイプのスパンが長いため途中で曲がる
② だから中間で吊らないといけないけど、そうすると枕棚を丈夫にする必要が
③ でも勾配天井だから枕棚を丈夫にできない
うーん、確かにパイプのスパンは1680mmと長めですが、フツーのパイプよりも太い38mmのを使えば、100kgくらいまでの荷重であれば1mmくらいのたわみに抑えられるはず。だったら、中間で吊らなくても平気で、枕棚もフツーにつけられるはず。
私「ですよね?」
B「38mmパイプだと引っ掛けられないハンガーが出てきて」
私「いやハンガーくらい買い替えます」
B「32mmでも38mmでも6mmしか違わないですから大差ないですよ」
私「曲げ剛性で考えると1.5倍くらい違うんですが」
B「そんなはずありません絶対たわみます無理です」
そこまで言うのならということで、1680mmのパイプに50kgと100kgの重さのモノを掛けた時のたわみ量を計算します。あ、パイプの厚さは1.2mmに設定いたします。
【50kgの場合】
32mm:1.074mm
38mm:0.631mm
【100kgの場合】
32mm:2.147mm
38mm:1.261mm
コレはフツーの無垢パイプで考えた場合なので、実際の電縫管だともうちょっとたわむと思いますが、それでもスパン1680mmで100kg吊っても1mmちょっとのたわみ量なら全然セーフ。つか100kgってどんなにパンパンに吊ってもありえないでしょへーきへーき。
と、ここまで計算してお願いするのもアホくさいので、自分で作ることにしました。最初からそうしろよ。ということで、いきなり出来上がりです。
お、こう見ると意外となんかウォークインクローゼットっぽくなってますなあ。ぶっちゃけ最初この空間を見た時は「狭っ!」としか思わなかったので、アタマの中には奥様が激怒する様子しか思い浮かばなかったのですが、なんとなく形になったので一安心です。
ハンガーパイプと枕棚はこんな感じ。パイプの高さは右側の短いほうが1500mm、左側の長いほうが1380mm。枕棚の高さは右側のパイプに合わせて1500mmにいたしました。これでパイプの長さが違っても見た目もスッキリに違いない、うん。
パイプが余ったので、こんな感じで短い棒もつけてみました。よく角っこでパイプがクロスしてるのは見るのですが、こういうのはあんまり見ません。って当たり前か。これでも長さは150mmほどあるので、意外と掛けられるに違いない、うん。
枕棚はパイン集成材で、厚さ19mm・幅300mm。薄っぺらい気はしますが、そんなに重たいモノを乗っけるつもりはないのでたぶん大丈夫。
ちなみにこの下に換気扇があるため、空気が通るように奥側の壁との間にスキマをあけてみました。バッグのストラップとかを奥に落とせばスッキリ見えるはずなので、一石二鳥に違いない。うん。
逆サイドはちょっと見にくいのですが、IKEAの金具やらパイプやらをくっつけてあります。左側の壁には80cmのパイプと、40cm幅のパイプ棚。正面入口上の壁には、折りたたみ式のフックを7つ(上3つが見えにくいっす)くっつけてあります。
特に何をどうするか決まってるわけではないですが、帽子やらちょっと掛けときたいものやらは何らかあるはずなので、きっと便利に違いない、うん。
こちらは壁にくっつけてみた同じくIKEAの人感センサー付きLED照明。単4電池3本で勝手に光ってくれます。これならちょっとした出入りのたびにスイッチを操作する必要がなくなって、きっとラクチンにちがいない、うん。
こちらは床にならべた無印のPP収納ボックス。横ワイドという幅55cm・奥行き44.5cmのタイプのものです。コレの小2個、中4個、大2個を組み合わせてありますが、たぶん小だったらもう2個くらい詰め込めるはず。
ちなみにこちらも壁との間にちょっとスペースを開けてあり、後ろに普段使わないイロイロをしまい込めるはずなので、きっと収納力も十分にちがいない、うん。
ここまでやって、大体のお値段は以下のような感じでございます。パイプはオールステンレスとステンレス巻管がありますが、サビる場所ではないので安い方のステンレス巻管を使用。ブラケットが高いのは、ロングスパンの方を耐荷重高めのブラケットにしたためであります。
レシートを紛失したため正確な金額を覚えてないのですが、合計金額は大体1万3400円ほど。いちおうご参考まで。
ハンガーパイプ(38mm) 3000円
パイプブラケット(5個所) 3500円
IKEA80cmパイプ 1200円
IKEA40cmパイプ棚 1300円
IKEA折りたたみフック 3600円(9個)
IKEA照明 800円(2個)
さて、これでいよいよお引っ越し。と、その前にちょっと時間を巻き戻して、施主検査についてのお話です。ちょっと暗いぞ。
次回「施主検査で悲しい思いをする話(その1)」につづく
炎の入居前DIY(TVアンテナ編・その2)
BESS東葛さんに小屋裏へのTVアンテナ設置を断られてしまった私たち一家3人の程々の家。オマケにアンテナをカッコよく取り付けてほしいというささやかな希望まで却下されそうになったため、仕方ないので自分でアンテナを付けます。
妻「アンテナなんて自分で付けられると?」
私「ドリルがあればなんとかなるはず」
というわけでさっそく「アンテナ DIY」とかのキーワードで検索。それなりにヒットはしますが、よく見ると皆さんベランダに取り付けてらっしゃる方がほとんどです。なんだよ、ウチにそんなもんはないぞ。
で、いろいろ調べてとりあえずつなぎ方を考えて、でもって必要なモノを手配いたしました。モノとお値段はこんな感じであります。
合計で1万4000円ちょっと。BESS東葛さんの見積もりだと全部で5万円くらいとか言われたので、自分でやればだいぶおトクであります。問題はできるかどうかですが、もうぜんぶ注文しちゃった上に届いちゃったのでやらざるを得ません。
さて、カッコよく取り付けるということは、まずは場所を決めなくてはいけません。というわけでちょっと考えた上で、取付用マストに2つのアンテナを取り付けて、壁のどのへんにつければスマートなのかをいろいろ考えます。作業の様子はこんな感じ。
妻「なにこのへっぴり腰wwwwwwwwww」
私「うるさいうるさい」
妻「ていうかこれカングーがジャマじゃない?」
私「いや、落ちた時にクルマの屋根なら怪我しなさそうでしょ?」
妻「カングーさんがヘコむやっか!」
私「夫と5万円のポンコツどっちが大事なんだwwwwwww」
いくら私でも3万円ちょっとと引き換えに大怪我はしたくないので、いちおう登山用のヘルメットをかぶり、下にカングーさんという名のクッションを置いていろいろ試行錯誤。でもって、場所を決めます。
ちなみに、この程々の家から見てスカイツリーはほぼ西側。でもってBS・CS用の人工衛星もほぼ西向きなので、アンテナを1ヶ所にまとめることができます。それを見越して、建物内部のアンテナ配線は西側の壁面にまとめて出しておいてもらいました。写真でコードがぐるっと巻かれているのがソコですね。
ちなみに、これが東京の西側とか神奈川だとスカイツリーと衛星が正反対になっちゃうので、いまひとつアンテナをスマートにまとめられません。ビバ千葉県。
あ、さらにちなみに上の画像だと脚立の上に立っておりますが、この使い方は本来NGとされているらしいのでマネしないでくださいおねがいしますどうぞよろしく。
で、場所が決まったらアンテナマストを仮止めする用のアンカーを2本打ちます。どうでもいいですが、アンテナ2つ取り付けた状態のポストをかついで脚立の上で右往左往するのは本当に怖いのでオススメしません。
でもって、ポストをアンカーに引っ掛けたら本締めするためのボルトを打ちます。コレはボルト用の下穴を開けてるトコロ。作業者に精神的な余裕がないため、写真の意図が分かりづらいですが、ご容赦ください。
ボルトを打つということはつまり外壁に穴を開けるわけで、当然防水が必要になります。通常はシリコンシーラントを使うのですが、このためだけに買うのもめんどくさいので代用品を探したトコロ、こんな接着剤が出てきました。防水になるどころか、ボルトがいらないどころか、二度と取れないくらい強力にくっついてくれるので、これをシーラント代わりにつかいます。
というわけでいろいろすっ飛ばしてとりあえず完成。この時点で配線はギリギリの長さに詰めて余らないようにしてますが、このあとさらに壁から浮かないようにして、あとはアンテナの方向をきっちり決めて終わりであります。
アンテナの向きはテレビにつないだ上で、画面に出てくる電波の強さを見ながら微調整するわけですが、それ以前の基本的な向き(特にBSアンテナ)は、だいたいどのへんに合わせればいいのかを教えてくれるアプリがあるので、それを使うのがラクチンです。便利な時代ですなあ。
そんなこんながありまして、特に追加の出費もなく、1万4000円でアンテナが取り付けられてしまいました。かかった時間はおよそ2時間。短いようですが、脚立の上で2時間はおっかないのでオススメしません。
妻「ちょっとちょっと」
私「はい」
妻「お金浮いたからよかったみたいなまとめ方しとるけど」
私「はい」
妻「そもそもカッコよくつけるのが目的やなかったと?」
私「うっ」
妻「この取り付け方はカッコいいの?」
私「えーと」
妻「カッコいいの?」
私「……」
妻「……」
私「カッコいいです(小声)」
妻「え?」
私「見たこともないくらいカッコいい取り付け方です!(断言)」
妻「……」
私「……」
妻「……よかったね」
私「……うん」
次回「炎の入居前DIY(クローゼット編)」につづく
炎の入居前DIY(TVアンテナ編・その1)
BESS東葛さんより洗面スペースとトイレが板の間状態で引き渡された私たち一家3人の程々の家ですが、そちらにクッションフロアを貼ったのが前回のお話でございました。もう2ヶ所入居前にやらなきゃいけないことがあるので、今回はその1つをやっつけます。
唐突ではありますが、皆様テレビのアンテナってどうされてますでしょうか? 今だとインターネット用の光回線といっしょになっているひかりTVという便利なモノがあるので、これだと工事費いらないしアンテナ立てる必要もないため、新築だとこちらを選択するパターンが増えているようです。
妻「だったらウチもそれでよかやっか」
私「イヤであります」
妻「なして?」
私「ひかりTVだとインターネットが遅くなっちゃう」
妻「どゆこと?」
ご存知の通り、ひかりTVはインターネット用に使う光回線でテレビもいっしょに見ちゃおうというモノ。ですが、当然テレビ用のデータを同じ回線で送るわけなので、その分限られたスピードを分け合わなくてはいけません。なんというわかりにくい説明。
妻「この通常時ってなんね」
私「光回線って1本の光ファイバーを何人かで分け合ってるですよ」
妻「はあ」
私「1人しか使ってないときと10人使ってるときだとスピードが全然違うのです」
妻「なるほど」
私「その分け合ってる時に、さらにテレビと分け合うとこうなるです」
妻「テレビが優先されるんやね」
私「テレビ分のスピードを削っちゃうと画面がカクカクしちゃったりするから」
妻「ほほう」
もちろんこのへんは光ファイバーを何人で分け合ってるかというコトに賭かっているので、テレビ見ようが何しようが全然問題ないという場合もあるわけですが、その反対にテレビ分のスピードも確保できず、ネットも遅い上にテレビもカクカクしてしまうという最悪の事態も考えられます。
てなことを考えた上で、アンテナを立てる場合とひかりTVそれぞれのメリットとデメリットをまとめてみました。
【アンテナを立てた場合】
◯ ネット環境に左右されずに安定してテレビが見れる
◯ ひかり回線にトラブルが発生してもテレビが見れる
◯ 月額費用がかからない
◯ 4K放送とかになってもカンタンに対応できる
◯ 余分なチューナーとかがいらない
◎ アンテナってカッコいいですよね! 特にBS!
× アンテナの工事費用がかかる
× 雷雨とか大雪のときに衛星放送が映りにくくなることがある
【ひかりTVの場合】
◯ アンテナ工事がいらない
◯ 気象条件に受信状況が左右されない
× 月額費用がかかる
× ネット環境が悪くなることがある
× 4K放送とか始まったらもっとネットが遅くなる可能性がある
× 余分な受信用チューナーが必要
× 家にアンテナを立てられない
妻「ひとつおかしいのが混じっとるばい」
私「まあまあ」
妻「ていうかアンテナのことでもブツクサ言いよったやろ?」
私「うっ」
そう、上をご覧いただいて分かるとおり、私BS・CS用のパラボラアンテナは無条件で大好きなのですが、地デジ用の八木アンテナはカタチこそ大好きなものの、家に立てるとなるとデザインの面で若干の不満がなくもありません。かといって最近流行りのフラットアンテナだと八木さんにくらべて写りが悪くなりがちだし、うーん、困った。
あ、ちなみにコレがパラボラアンテナで……。
こっちが八木アンテナ。
フラットアンテナがこちらになります。
私「ちなみにフラットアンテナも内部に八木アンテナと同様の素子が入っててでも形状的に利得がどうしても」
妻「いや、いいから」
というわけで、見た目のかっこよさを保ちつつ、いかにしてテレビの映りをよくするかというコトを考えた結果、こんな案を思いつきました。
こうすればカッコいいパラボラアンテナを見せつつ、高性能な八木アンテナを見えない小屋裏に仕込めます。当然屋根にアンテナが隠れちゃうぶん電波は弱くなりますが、フラットアンテナと八木アンテナの性能差を考えれば、むしろコッチのほうが映りはいいという計算。そもそも昔は室内アンテナってありましたしね。
私「というわけでBESS東葛さん、コレでひとつよろしく」
B「……」
私「どうしました?」
B「これだとアンテナにトラブルが発生した時……」
私「クローゼットの壁壊せばアクセスできますよ」
B「そこの壁には筋交いが……」
私「バッテンのスキマ通れないほど太ってるように見えますか?」
B「でも将来的なことを考えると……」
私「それはつまり将来的に私が太るということですか?」
アンテナが故障した場合のメンテナンスを考えた上でのこんなリアクションということは十分理解できるのですが、八木アンテナがブッ壊れる最大の原因は雨と風と雪でして、それから隠せる小屋裏であればよほどの不良品でない限り半永久的に使える、というか、壊れる理由がございません。
てなことをやんわりと伝えてはいたのですが、まあ、平たく言えばやりたくない、と。なんだよ、程々の家でそれやってる人見たぞ、どっかのブログで。
私「じゃあせめてカッコよくつけてください」
B「アンテナを……カッコよく……?」
私「いいです私がやります」
えーと、まだなんにもDIYしてないけど、長くなったのでまた明日。
次回「炎の入居前DIY(TVアンテナ編・その2)」につづく
炎の入居前DIY(洗面&トイレフロア編)
ようやく前回で入居前WEB内覧会も終了した私たち一家3人の程々の家。いよいよ引越しといきたいところではありますが、なぜかここでDIY記事の出番となります。しかも入居前とか。
というかですね、そもそも先日までの内覧会でお見せした画像ですが、一部DIY後のものがございます。なぜかというと、BESS東葛さんが作ってくれなかったからであります。なにこの小学生みたいな文章。
えー、こちらがその最たる例。引き渡し直後の画像なのですが、床までBESS独特の木の家感が満載、ってそんなわけあるかーい!
こちら、洗面&トイレスペースですが、フロアが合板貼りのまま引き渡されております。といっても、これはBESS東葛さんが忘れていたわけでもなければサボったわけでもなく、ややあって私が「もうそのまんまでお願いします」と言った結果であります。
なぜそのようなコトになったかと言いますと、上の記事の中で「お風呂のタイルと洗面所の床を同じ色味にする」と決めたわけですが、そこで私たちが選んだタイルカーペットが分厚すぎるとかいう理由で、施工をしていただけないことに。
どうやら床下点検口を上手く収められないらしく、多少浮いちゃってもかまわないんでやってくださいとお願いしても答えはノー。むー、浮いちゃいけないトコはけっこう浮いてるくせにー(おい)。
でもって、大して気に入らないクッションフロアを勧められ、仕方なく選んだわけですが、現場に搬入されたそのクッションフロアを見てこんなん貼られるくらいなら自分でやったほうがマシじゃと思い直し、もうそのまんまでお願いします発言と相成ったわけであります。
というわけで、仕方がないので自分でタイルカーペットを貼ります。と、その前にこちらをご覧ください。
これは洗面スペース入口の枠。このスペースは白と黒の空間にしたかったため、巾木や枠や梁は全部黒くしてくださいとお願いしたのですが、どういうわけだかココだけ茶色のまま。なぜだ。
もういちど塗り直しをお願いするのもめんどくさいし、ていうか他のトコの塗り直しをお願いしたらどうやら現場監督が自分で塗ったらしく、ムラッムラな上に盛大にはみだすという素人っぷりだったので正直お願いするのもアホくさく、ですので自分で塗ります。
というわけで、去年クルマを塗装した際に余ったマスカーで養生して、さらにそのときに余ったスプレー缶で塗装します。塗装の様子をお見せしたかったのですが、マスキングした洗面スペースという密閉空間でスプレーを吹いたためガチの酸欠になりかかり、写真を撮る余裕がなかったのが悔やまれます。
完成はこちら。本来はドアの裏っかわも塗るべきなのでしょうが、スプレー缶が足りなかったのでそこはそのうち。
で、お次は本題のタイルカーペット工事。本来は空間の中心に水糸をクロスさせて、それに合わせて貼っていくモノらしいのですが(クルマじゃないからよくわからん)、床下点検口を目印にしてそのまま貼っていきます。
基本はホームセンターで買ってきた内装用の両面テープを使って固定。でもって浮きそうなところはクルマ用で余ってた(なんでそんなに余ってるんだよ)ブチルテープで固定し、それでも浮いちゃうとこは隠し釘で止めていきます。
これはホルソーでカーペットに穴を開けているところ。ホルソーが鉄鋼用なのはお察しください。ていうか、なぜこんなことをしているのかといいますと……。
なぜだか希望していた壁給排水ではなく、床給排水にされてしまったためドスンと落ちているパイプを避けるためのものでございました。こんなふうに丸く穴を開けて、端から切れ込みを入れてって……。
上からフタをかぶせてしまえばあら不思議。ほとんど(個人的には)気になりません。わーい。
トイレの給水についても同じようにしてクリア。ついでになんでかわかりませんがわざわざ目立つところに付けられた気がするコンセントからの配線も、カーペットの下に隠しちゃいます。フツーに上から見れば気にならないレベルになったので、こちらも満足。
と、このような作業を経て、先日ご覧いただいた白いカーペットの洗面&トイレスペースが完成いたしました。カーペットにすることで裸足のままでも冷たくなく、バスマットも敷く必要がなく、おまけにトイレマットも敷く必要がございません。
え?
すぐ汚れるだろって?
こちらは私が作業中にペットボトルのお茶を蹴っ飛ばしてこぼした際の画像でございます。こちらのタイルカーペット、水をこんな風に弾いてしまうので、汚れてもさっと拭き取れば全然問題なし。若干黒ずんできたかなと思っても、中性洗剤をまぜた雑巾で拭いてやればピカピカの真っ白に復活してくれます。なにこれ超優秀。
で、BESS東葛さんから頑なに拒まれた理由の床下点検口部分。ココが開かなくなっちゃうとか収まりがどうのとか言われたのですが、ズブの素人の上雑な作業で定評のある私が施工して、こんな感じの収まりになりました。
タイルカーペットが厚い分、たしかに点検口の枠が埋まってるように見えます。手前の四角い部分は引き上げるための取っ手部分ですが、こちらはフツーに巻き込む形で設置。結果、まったく問題なく使えます。
ていうか、毛足が長いぶん、この枠やら取っ手やらを踏んで「冷たっ!」ってなることもなくむしろ大変快適なのですが、まあ、プロがダメって言うんだからどこかそのうち不具合が発生するに違いありません。が、個人的にはいきなり爆発するとかの不具合でなければ問題ないので、とくに気にせず生活しております。
こんな感じで塗装&タイルカーペット貼りはダラダラやって5時間くらいで終了。次回は私がアンテナについて語ります。
次回「炎の入居前DIY(TVアンテナ編・その1)」につづく
夜の入居前内覧会(総集編)
10日間という長い時間を掛けて紹介してきた私たち一家3人の程々の家。ぶっちゃけBESSが狙ってる程々感とはかけ離れた作りになってしまった気がしなくもありませんが、ブログがタイトル倒れにならずに済んだので良しとしましょう。
というわけで、本日は入居前内覧会の目次を兼ねて、総集編をお届けいたします。ひさしぶりに妻をゲストに迎え、ご意見を頂戴しながら今後の方針を考えていきましょう。
【玄関土間エリア】
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私「いやあ、玄関土間いいねえ」
妻「そうねえ」
私「出来上がりを見るまでは不安だったけど」
妻「そうねえ」
私「あれ、あんまりリアクションがよろしくない」
妻「いや、今ちょっと真剣に考えとるばい」
私「なにを?」
妻「これ、ドコまで土足OKにするのがよかやろか?」
私「えっ?」
こちらの土間、ご覧のとおりカウンターからキッチンからパントリーまですべて同レベルのため、行こうと思えばどこまでも土足で入れてしまいます。というわけで、入居に向けて土足エリアの区切り方がキモになりそうです。
【キッチンエリア】
妻「トーヨーキッチンとかバリ無駄とか思うとったけど」
私「うっ」
妻「実物を見るとよかねえ」
私「そうだろうそうだろう」
妻「カウンターが高いのとシンク広いのがええねえ」
私「そうだろうそうだろう」
妻「というわけで、ご飯はよろしく」
私「えっ?」
見た目や機能性も含め、いちおうキッチンへの投資は妥当なものと認められましたが、正式に価値を評価されるのはソコから作り出される食べ物の質によるという、いたって当然の結論が出ております。がんばります。
妻「ところで何ねコレは」
私「パントリーです」
妻「がらんどうやっか」
私「いや、これからココにカウンターとか棚とか収納が入るから」
妻「もうすぐ引渡しやけど、間に合うの?」
私「いや、私が作るから」
妻「自分で?」
私「はい」
妻「急いでね」
私「えっ?」
なぜこの空間ががらんどうの状態で引き渡されるかといいますと、以前ちょっぴりご紹介したように、ココはパントリー兼仕事場兼家事室兼洗濯機置場兼冷蔵庫置場という、書くたびに順番と表現がまちまちになってしまうほど夢と希望を詰め込んだ空間となる予定なのです。
とかく今回の家造りでは、このようにめんどくさい、もとい、こだわったことを希望として伝えると、BESS東葛よりとりあえず否定されてしまうので、たとえば造作の棚をお願いするとか、造作のカウンターをお願いするとか、そういったコトを極力したくありません。あの階段バトルをもう一度やるのは真っ平御免であります。
というわけで、この空間は基本IKEAで作る予定。入居後にのんびり作ればいいやと思っていたのですが、急がされるとは夢にも思っておりませんでした。心の準備が大変です。というのは嘘で、愛する妻と子のために誠心誠意頑張らせていただきます。
【リビングエリア】
妻「ここって結局どう使うの?」
私「ソファ置いたりラグ敷いたり?」
妻「それだけのためだとすると広すぎるやっか」
私「じゃ、じゃあダイニングテーブルも置く?」
妻「それだけ詰め込むと狭すぎるやっか」
私「た、確かに」
妻「ちょっと私に考えのあるばい」
私「えっ?」
なんだかよくわかりませんが、自信満々な様子でスマホと格闘しているので、なんだかよくわからないモノが我が家にやってくることはほぼ確実です。私にできることはただ待つこと。それだけです。
妻「ココもエリアとしてはリビングやね」
私「流行りのアウトドアリビングってやつですなあ」
妻「けっこう雨降っても真ん中へんは全然濡れないねえ」
私「サッシからだと3m近く軒が出てる計算になりますから」
妻「じゃあここにテーブルと椅子置いて」
私「ふむふむ」
妻「七輪置いて」
私「えっ?」
妻「ハンモックもぶらさげたかー」
私「えっ?」
テーブルと椅子と七輪とハンモックが用意される謎の空間になることがいつの間にか決定してしまった広縁。ていうかバーベキューグリルとかじゃなくて七輪というあたり、程々の家のコンセプトに合ってそうで合ってなさそうでよくわかりません。
【水回りエリア】
妻「お前あれ、風呂ちゃんとしてるか? しとらんべ?」
私「えっ?」
妻「お前風呂、ちゃんとしたほうがいいぞ? 何にする?」
私「じゃ、じゃあスパージュで……」
妻「したらお前、タイル真っ黒でいいな?」
私「いやー、奥さん、真っ黒……」
妻「そしたら白だな?」
私「えっ?」
妻「今アレだからな、ニュアンスミックスホワイトつってビカビカ光ってるからな?」
私「……」
妻「今そしてお前、オーディオもついたからな?」
私「……」
妻「ぶるーつーすだど、今?」
私「……」
妻「iPhoneから何から全部つながるんだど?」
私「……」
妻「今あとアレだからな? アクアフィールだぞアクアフィール!」
私「……」
妻「肩湯だからな、うん」
私「……」
妻「しかしお前、あんなちっちゃい家、風呂だけこんな豪華にしてお前」
私「……」
妻「値段もある程度するからな!」
私「えっ?」
妻「いや、オプション選びはもう言うなお前、カンペキにやってっから!」
私「……」
妻「そらぁお前な、ビシっとやってっからな!」
私「……」
妻「みっちゃんでした」
【ロフトエリア】
妻「思ったよりロフト広かね」
私「(あ、戻った)」
妻「で、ココに本棚置くと?」
私「その予定であります」
妻「フツーの本棚はイヤ」
私「どして?」
妻「地震が起きて倒れて下敷きになるばい」
私「えっ?」
えーと、まあ、確かにこの空間、傾斜天井のため壁際の高さが2m弱しかなく、大きめの本棚だと頭がつかえてしまったりします。ので、こちらは壁に沿って作り付けっぽい本棚を作成することに。いやあ、仕事があるって本当にありがたいことですねえ。
と、まあ、このようにいくつかの課題と期待を胸に、いよいよ新居での生活が始まります。んが、その前にやることもいくつか。俺の工具が火を噴くぜ!
次回「炎の入居前DIY(その1)」につづく
夜の入居前内覧会(ロフト&クローゼット編)
いよいよ入居前内覧会もディティールのご紹介は本日で最終回。こんなちっちゃい家のくせに、意外と引っ張ってしまいました。やっぱりキッチンが悪いよキッチンがという声もありますが、長々とお付き合いいただき誠にありがとうございました。
というわけで、ラストはロフトとクローゼット。私たち一家3人の程々の家の中で、唯一の2階部分でございます。ロフトを2階と言っていいのかという根本的な疑問もありますが、まあ気にしない気にしない。
図面にあるとおり、ほぼ土間エリアの上全部がロフトになっております。広さは12畳とちょっぴり。でもって、その横に2畳のクローゼットがくっついているという作りになります。
まずはリビングからロフトを見上げてみます。ご覧の通り壁はなく、吹き抜けに面する部分にはただの柵があるだけで、やはり2階ではなく問答無用でロフトであります。
階段を登ってみると、柵はこんな感じ。どう考えても子供が落ちる未来しか見えないのですが、未来を変えるためにできることがきっとあるはずです。がんばって探さないと。
そこからくるりと振り返ると、当たり前ですがロフトが全部丸見えになります。壁も何もない、ご覧の通りフラットな空間。オマケに明るさもこれで全開という、もはや何のためにあるのかよくわからない空間となっております。
2階は1階とちがって、壁が白いのが大きな特徴。一見塗り壁と間違えるような仕上がりですが、これはクロスの上から白の塗装を施してあるという、イマイチ狙いがよくわからない仕様。漆喰っぽいイメージをローコストで出したいのでしょうが、もうちょっと他に方法はなかったんかコレ?
ちなみに、窓はすべて上げ下げ窓。この空間には引き違い窓よりもこっちの方が合うに違いないという思い込みで採用いたしました。ご覧の通りの仕上がりで、個人的なイメージとしてはぴったりだったのですが、上下幅が小さいため、窓を開けてそこから顔を出して手を振るという昔のアメリカのホームドラマにありそうな光景を実現するのは難しいということがわかり、悲しみに暮れています。
さて、時計回りに壁際に移動して、同じ方向を見てみましょう。柵の並びに開いている穴がクローゼットへの入口です。繰り返しになりますが、明るさはこれで全開。
本来であれば表し梁の向こう側にもシーリング照明が付く予定だったのですが、どうせそこにはベッド置くし、ベッドの上にシーリングあってもしょうがないだろ的な考えから照明をケチったところ、ただでさえ暗い家の中で、ひときわ暗い部分となりました。ははは。
さらに時計回りに壁際を移動して、階段の登り口の方を見てみます。なんかこうして見るとスイッチやコンセントや換気扇や火災報知器がバラバラに見えますが、実際もバラバラに見えます。まあ、実際は窓上にエアコンがついて、右下のコンセントは本棚の影に隠れるはずなので、そこまでとっちらかった印象にはならないはず(願望)。
で、そこから左を見てみると、先ほどの穴がポッカリあいているのが見えます。こちらが我が家で唯一の物をしまうためだけの場所となるクローゼットです。
間取りを作っていく際にいろいろ出てきた考えの中で、1つの目的にしか使えない空間を極力減らすというものがあったのですが、それが行き着くトコまで行き着いた結果このような事態を招いてしまいました。大変申し訳ない。
というか、ホントだったらこの場所もパントリーにくっつけて、洗濯が終わってからの動線を短くしたかったくらいなのですが、そうするとなぜかトイレだけ2階にあるという訳のわからない家になってしまうためさすがに断念。その結果がこちらの空間でございます。
このクローゼット、広さとしてはキチンと2畳分あるのですが、入口から見て分かるとおり、奥に行くにしたがって天井の高さが低くなっております。そりゃそうだ、勾配天井の途中だもの。
ちなみに奥側の天井高さは1400mm。ハンガーパイプを通して、下に衣装ケースを並べてちょうどくらいの高さではあるのですが、枕棚をほぼ置けないため、まあ実質1畳ちょっとくらいの収納力と考えたほうが妥当かもしれません。
ちなみに照明はダウンライトが1灯。空間に対しての明るさでは明らかにロフト本体よりこっちのほうが明るいという謎の事態が発生してしまいました。
というわけで、クローゼットの入口の高さも1400mmと低くした上で、扉もなくしてしまいました。この場所まで赤の他人が入ってくることはないことに加え、わざわざ扉を開けるのがめんどくさいこと、さらには純正の折れ戸が安っぽすぎて死にそうという3つの理由の合わせ技であります。
入口の高さを低くしたことで、扉がなくてもそこまで中が丸見えにならずに済むはずですし、ついでに開口部の上部分に帽子やらなんやらを引っ掛けられる空間ができたので、たぶん正解のはず。
で、今までちっとも触れてこなかった床ですが、こちらは1階2階同じく杉の無垢材にオイル塗装を施した仕上げとなっています。安物の杉なので節だらけですし、死ぬほど柔らかいので歩いてるだけでキズが付きそうな感じ。
とはいえ、その柔らかさは素足で歩くと本当に心地よく、肌触りもサラサラで、寒い日には温もりがあり、暖かい日にはほどよく冷たく、私も妻も大変気に入った部分となりました。あと、子供がアタマからクラッシュしてもこれなら安心(ホントか?)ですし。
天井はご覧の通り。ベージュ色の編み柄(っていうのか?)のクロスが貼られていて、なかなかに涼し気な佇まいです。木のブラウン、壁の白、天井のベージュというカラースキームはとてもよく考えられていて、暗いながらもおちついた空間を作るのに大いに役立っている気がいたします。
ていうか、暗くて落ち着いてない空間ってなんだろう。昔のディスコとか?
と、まあ、このようにまるっと一軒ご覧いただいたわけですが、この夜の雰囲気は家族全員とっても気に入っておりまして、引越しに向けてテンションがうなぎのぼりでございました。
もちろん画像のとおり、家全体はちょっとありえない暗さなのですが、明るくしようとしたけど結果として暗くなっちゃったというありがちなパターンとは異なり、最初から真っ暗上等というスタンスで考えていたため、それほど暗く感じないというか、むしろ意外とフツーに暮らせそうという前向きな姿勢を保つことができております。
次回「夜の入居前内覧会(総集編)」につづく
夜の入居前内覧会(広縁編)
私たち一家3人の程々の家。何度かこちらでもご説明しましたが、4つあるバリエーションのうちでもっとも小さい「七草」と呼ばれるプランをベースにしております。ちなみに、わざわざ一番小さいのを選んだ経緯についてはこちらをご参照ください。
で、この七草。延床面積が約78㎡とほとんど狭小住宅に近いサイズなのですが、総床面積だと92㎡といっちょまえの数字になってまいります。その数字のマジックの原因となっているのが、今回ご紹介する広縁であります。
この広縁、幅は建物いっぱいの6370mm、奥行きも2275mmと、広さにして10畳弱のスペース。オマケにキチンと屋根が掛かっていてさらに軒の出もあるため、よほどの暴風雨でないかぎり雨の日でも活用できるという触れ込みであります。
とはいえ、そんな作りのためキチンと税金も掛かってしまいお金の出もあるため、よほどの暴風雨でない限り雨の日でも活用できてくれないと困ってしまいます。というわけで、そんな広縁に出てみます。わざわざ夜に。
なんというか、第一印象としては「うわあ……」という感じ。奥行き(こちらの写真では横方向ですね)が2m以上というのは思ったよりも堂々としていて、オマケに屋根もあって照明も付いているため、ウッドデッキというよりはフネの甲板のようなイメージです。
庭に降りて全景を見てみるとこんな感じ。外からだと今度はフネの甲板というより能の舞台みたいです。個人的にはカッコいいを通り越して若干恥ずかしいレベルであります。外に出る時は能面が欠かせません。
このまま鎖樋に寄ってみるとこんな感じ。なんというか思った以上に風情があり、豪雨の際には役に立たないという評判ではありますが、しょせん周囲に雨を撒き散らしたトコロで誰の迷惑にもならないような過疎地帯のため気にしません。
真っ暗でわかりませんが、この鎖樋、銅でできていてずしりと重く、そしてまだこの時は銅の輝きを放っていたのですが、今ではフツーに使い古した10円玉の色になっております。新品のうちに撮っときゃよかった。
気になる人は気になるだろうポイントが「格子戸ってどのくらい目隠しになるの?」というところかと思いますので、そのへんのお写真を。
もういちどデッキに戻って、格子戸を閉めてみると内部はこんな見え方になります。人がいるというのはなんとなくわかりますが、何をしてるかまでは立ち止まってじーっと見ないと分からないレベル。特に広縁の照明を点けてると、中はほとんど気になりません。
広縁の照明を消すとこんな感じ。先ほどよりは室内が強調されますが、個人的には許容範囲です。まあ、こっち側どうせ誰もいないしね。
広縁にはダウンライトとスポットライト、2種類の照明を用意してみました。ダウンライトは文字通り地明かりで、スポットは手元はもちろん、首を振れば庭の照明にもなります。先ほどの能舞台みたいな写真を見ていただくと、外までいちおう照らしてくれてるのがわかるはず。
おまけにダウンライトも60W級のを3灯用意した結果、この程々の家の中で、広縁がキッチンについで2番めに明るい場所となってしまいました。まあ、そちらの方がちゃんと活用しようという気が湧いてくるのでへーきへーき(震え声)。
ちなみにフツーの提案だと、広縁にはブラケット照明が2つだけみたいな感じになりがちかと思いますが、七草を真剣に検討されていらっしゃる方は(いるのか?)、ぜひとも広縁の照明を充実させてください。ウキウキ感が全然違います(それだけ?)。
いちおう屋外用のコンセントも左右2か所に用意しました。なんだかんだで使うはずと思ったのですが、うーん、どっちかというと水栓を用意したほうがよかったような気がしなくもなくもない。
そんなこんなで、全景です。本体は馬鹿には見えない仕様です。もちろん私には見えません。ははは。
次回「夜の入居前内覧会(ロフト&クローゼット編)」につづく
夜の入居前内覧会(バスルーム編)
建築ブログを拝見しておりますと、それこそ人それぞれの考え方があるなあと常々思うわけでして、その中でも共感するのが「大きな建物や豪華な設備ではなく、豊かな空間を造ることそのものにお金をかける」という考え方だったりします。
結局設備なんていくらお金をかけたトコロで10年も経てば陳腐化してしまいますが、豊かな空間はその建物を取り壊すまで色褪せないわけでして、だったらそっちにお金を掛けるほうが賢いのは言うまでもありません。
が、しかし、人間やっぱり無闇に贅沢したくなることがあります。フツーのラーメンでお腹いっぱいになるはずなのに、意味もなく全部入りとかにしたくなることだってあるのです。
私たち一家3人の程々の家にとって、バスルームがまさにそういう空間。いや、別にほかがそこまで豊かな空間というわけでもないと思うのですが、なんというかちょうどそういうタガが外れた時期にお風呂を選ぶハメになったということで、今回のような事態と相成りましたが、いいじゃないか、にんげんだものと妻が申しております。
というわけで、前回の洗面&トイレスペースとひとつながりのバスルームを見ていきましょう。モノはLIXILのスパージュPZタイプ。サイズは1624。明らかに建物に対してバランスがおかしいですが、まあ、気にしない。
洗面スペースとバスルームを隔てるのはミラーガラスの開き戸。妻によればハーフミラーだから見えんしへーきへーきとのことでしたが、実際にはこんな感じであります。
丸見えwwwwwwwwwwww
いや、まあ、実際はバスルームの照明をもうちょっと暗くすればあまり見えなくなるのですが、それはそれで本末転倒という気もしなくもないので、ここは潔くやらかしたことを認め、誰に見られても恥ずかしくないボディを手に入れる、もとい、あまり誰かに見られることがないよう、何らかの手段を考えましょう。
問題のドアを開いて中をのぞくとこんな感じ。黒と白のパトカーのようなカラースキームで、一面が洗面スペースと同じ種類のタイル仕上げ。床面も大判のサーモタイルとなっています。
カウンターとバスタブはこのとおり。ワイド浴槽はその名に違わず幅広で、ヘタすりゃヨコに2人並んで入れるんじゃないかと思わせるレベル。アクアフィールとかいう肩湯とジェットバスも付いております。うおお早く入りてええええええ。
こちらはアクアタワーと名付けられたデバイス。オーバーヘッドシャワー、打たせ湯、フツーのシャワー、カランをこちらのハンドルでコントロールします。見た目は正直ちょっと安っぽい仕上げですが、ちょっとダイヤルを回してみたところ、動作の質感はなかなか。
右側の2段シェルフも安っぽいですが、まあ、このへんはユニットバスとしてしょうがない部分なんでしょうなあ。って、次は造作バスにしたいなんて誰も言ってないんだからね!
オーバーヘッドシャワーと打たせ湯の吐出口はこんな感じ。向こう側にはラインLED照明が見えています。まあ、コレだけだとなんとも言えません。
シャワーヘッドは標準でついてきたもの。他にもいくつか選べたのですが、どれも気に入ったものがないため、コレが使いにくいようだったらあとから好きなヘッドを買ってきて交換する予定。
天井を見上げると、右側がフツーの照明で、左側がスポットライト照明。フツーに電源を入れてもスポットライトは自動的に点灯せず、バスタブ横のスイッチで独自に点灯する必要があります。
で、それぞれの照明の外側にあるのがサウンドシステムのスピーカー。接続はBluetoothのみで、バスルームの中からは音量のみコントロールできます。曲のスキップくらいはできるようにしてほしかったり。
タイル面とラインLEDはこんな感じ。こちらの照明は反対側のフツーのLEDとリンクして調光が可能です。
タイルはニュアンスミックスホワイトという種類で、前回紹介した洗面スペースと同じものなのですが、こちらのバスルーム側は目地がフツーの目地材ではなく、なんとなく樹脂っぽい感じ。なので、洗面と揃えたもののイマイチ質感は異なっております。おまけに洗面スペースとは照明の色温度が違うから、実際の色味も結構違って見えて、なんだかなあ、といった感じ。
まあ、でも、最初目標にしていた一体感という点ではそれなりに成功していると思うので、それはそれで良しとしましょう。
お風呂場内の換気扇リモコンと給湯器リモコン。給湯器は日立の井戸水対応品で、換気扇はクリアミストサウナやら何やらの機能が盛りだくさんのモノ。これからの季節はともかく、寒い時期にはぜひとも活用したいガジェットのひとつであります。
バスルーム外側の換気扇リモコンはこんな感じ。もうちょっとデザインなんとかなったんじゃないか的な意見もありますが、まあ、いいや。
と、見ただけではぶっちゃけ高級感やら何やらというのはイマイチ感じませんでしたが、ユニットバスを選択した時点で見た目やら高級感よりも機能を優先したわけで、つまり一刻も早くバスタブにお湯張って肩湯つかってジェットバス使って、打たせ湯でリラックスしてからオーバーヘッドシャワーを使ってみたいというコトであります。
さあ、これで1階の居室はすべてご紹介いたしました。ので、次回はいよいよ外に飛び出して、広縁のご紹介となります。アウトドアリビング大好きっ子集まれ!
次回「夜の入居前内覧会(広縁編)」につづく